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2010年2月25日 (木)

「青嵐吹く」

★★☆☆☆。これは初めて読んだシリーズだけど、微妙。時代小説は需要が多いと見えて本当にたくさんある。本屋の書棚みても読んだことのない作家がいっぱいだ。それもシリーズ物を何通りも書いていたり多作の作家が多いと思う。時代物って書きやすいのだろうか。書きやすくて需要が多く売れるのならこんないい商売はない、ってまあそんなに都合のいい仕掛けになっているわけではなかろうが。
それで、いつもなじみにしている作家のものだけでも追い切れないのに、時々はついこうして新しいものにも手を出したりする。六道慧。まったくかすったこともない作者。何て読むのかも男か女かも知らない。カバー見るとりくどうけいと読む女性でした。東京両国生まれで、「本所七不思議」のひとつ「おいてけ堀」の近くに生家がある、というから時代小説作家になるために生まれてきたようなシチュエーションだ。宮部みゆきも深川だったよな。
数之進と一角のコンビは悪くないし、ちゃんと意外性のある謎解きも盛り込まれている。文章も人並みだろう。筋立てもほめすぎだろうけれど、山本周五郎を思わせるところもある。なのに★二つ、はちょっと厳しいかな。でも二つ半。話に深みがまるでない。
そこそこの長さはあり、一藩の取りつぶしという重たいテーマなのに緊迫感に乏しい。エピソードは盛りだくさんなのにひとつひとつが底が浅すぎる。それに全体に納まりが悪いというか細部に齟齬が多い。大ざっぱというか、細かいこと言わないで目に見える大筋だけを追っていればいいのだろうけれど、読んでいてどうにも気持ちが片づかないのだ。このシリーズまだまだ続編がたくさん出ているのだけれど、二作目を手に取ってみるかと思わせるには、もう一つ背中を押される何かが欠けている。だから微妙。

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