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2010年2月 9日 (火)

「雨を見たか」

★★★★☆。雨を見たかい、とくればCCRことCreedence Clearwater Revivalの名曲だ。雨を見たか、で切れると宇江佐真理の名作ならよかったが、前作「君を乗せる舟」が良すぎただけにちょっと減点。
髪結い伊三次捕物余話第7作。でも練達の腕は相変わらずで、並みの時代小説よりはずっと楽しめる。もともとは髪結い兼小物の伊三次と芸者のお文の夫婦が主役なのだが、ここへきて伊三次の雇い主不破の一人息子で奉行所の見習い同心になったばかりの龍之進が主役の座を奪ったかになってきている。少年から青年への成長過程での初々しい直情的な正義感と世間的な汚濁との対比、そして経験を積んで人間として成長していく姿。ぼくらが遠い昔におとなになった時に失ってしまった大事なものを思い出させてくれる。そしておまえは間違ってないんだぞと背中を支えてやりたいような気になる。
この著者、まず気に入ったタイトルがあってそれから物語を考えるのだそうだ。第5作「黒く塗れ」はまさにローリング・ストーンズだし、この「雨を見たか」もてっきりCCRかなと思ったけど、残念ながら作者のあとがきには何も触れられていなかった。違うのかな。

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