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2010年3月 3日 (水)

「消えた十手」

★★★☆☆。また性懲りもなくこんなものを読んでいる。達者だねーこの著者は、ほんと。大江戸定年組がどうも終わりらしいので新しいシリーズに手を広げてみた。若さま同心とはまた安っぽい時代劇のような設定だ。御三卿田安家の御曹子が殿様暮らしに飽きて同心に身をやつし、意外にも鋭い勘と剣の腕で事件をバッタバッタと解決してゆく。説明するのが情けなくなるくらいのお手軽さだ。
だけど、うまい。ツボを心得ているというか、サラサラと水が流れるごとく書きあげたという感じ。この人は苦吟などとは無縁の作家人生を送っているのではという気になる。まあ苦吟してもそれを見せないように書くというのが腕なのかもしれないが。
でも、軽いよね。軽すぎ。読み散らかしてポイ。エンターテインメントなんだからそれでいいのか。週刊誌みたいに汽車に乗る前に買って読んで降りたら捨ててしまう。次の日にはタイトルも筋立ても忘れている。何かつい最近同じようなことを書いたばかりのような。
まあそういうものだと割り切れば存在価値はあるんだろうな。すなわちきっちりして重厚なものよりも軽薄短小な方の需要が多く、それに作家があわせているだけなのかも。しばらく前からフォローをやめてしまった大ベストセラー?の居眠り磐音シリーズだってまさにそれだ。筋書きはあほらしいものだけど、手軽だしつい読んでしまう。
それにしても設定はそれぞれ違うとはいえ中身は類型的すぎる。さすがに飽きる。なんかもうちょっと個性的でおもしろいシリーズはないものか。

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