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2010年6月22日 (火)

「明治開化安吾捕物帖」

★★☆☆☆。
 明治維新というのは考えてみるとすごい大改革だ。それまでは岡っ引が十手もって「御用」とかやってたのが、警察官になってしまったのだから。しかし、してみると明治時代の捕物帖というのも変なものだな。たしかに登場するのはお奉行様とか岡っ引ではなく、探偵や巡査だ。なんでこれが捕物帖なのだろうか。
 大半は一応謎解きの体裁はとっているけれど他愛ないもので、それよりも波乱万丈(といっても短いが)の物語の方に重点があるようにもみえる。ミステリ的にみれば、「万引一家」や「覆面屋敷」のようにトリックがしかけられているものもあれば、「石の下」や「時計館の秘密」など何が言いたいのかわからないものまで玉石混交。こういうのは内容をどうこういうよりは、雰囲気を楽しむべきものであり、それが捕物帖と名づけた所以なのかもしれない。でも、この著者にはあの「不連続殺人事件」の心理トリックがあるのだから、と期待して読んでしまうので損してるだろうな。
 ひとつわからないのが、勝海舟がナイフであちこち切っては悪血をしぼるという習慣。蛭に血を吸わせるとか面妖な民間療法がないではないけれど、海舟はほんとにこんなことやっていたのか。

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