「四人の女」
★★★☆☆。
これはミステリーではなくサスペンスでもない気がする。一応は、誰が被害者かというこの著者ならではのひねった構成にはなっているものの、登場人物が限られているので意外性にはとぼしい。
挿入されているそれぞれの女性にまつわる回想は、それなりに起伏に富んで読ませるけれど、結局は主人公たるラリー・ロックの成り上がり人生の挿話でしかなく、同じ話を延々と聞かされているようでもあるし。
マガーには「被害者を探せ」というその名のとおりの作品もあり、そっちがこの種の趣向の先鞭作だから、それをまず読むべきなのだろうけれど、あいにく品切れで入手できない。というわけでパット・マガーはこのへんで卒業としよう。
今日のランニング。10.0km/75min。今月の累計距離146.3km。