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2010年9月 1日 (水)

「宛先不明」

★★★☆☆。
 鮎川哲也とは懐かしい。ここへきて鬼貫警部ものがまた読めるとは。1965年初刊、1985年文庫版刊行の復刻版だそう。
 内容はさすがに古い。45年前だからなあ。特に彼の作品はアリバイトリックが主体で列車ダイヤがでてくるのでよけいそう感じる。事件の起きた日時である64年10月は東海道新幹線開業の年だから、想像に余りある。秋田行き寝台急行「第一おが」、「津軽」、「第二おが」だもんな。
 その秋田市千秋公園で朝、殺人事件が起きる。東京にいる容疑者は前夜の「第一おが」に乗らないと現場に着けないが、なんとも微妙なアリバイがある、という設定。羽田~秋田の飛行機は1日1便しかないので論外。もちろん秋田新幹線「こまち」なんて影も形もない。というところで鬼貫警部がアリバイ崩しに挑むというわけだ。
 結局列車トリックは使われていない(というか使いようがない)のだが、代わりになるほどよく考えたなというトリックが使われている。描写も古くさいし、設定もかなり強引でつくりものっぽいところはあるが、さすがに鮎川哲也、メイントリックは手を抜いていない。鉄道が出てくれば鉄道ミステリーなんていう安っぽい昨今の多作作家とはえらい違いだ。
 鬼貫警部シリーズ復刻第ニ弾ということは第一弾はなんなんだろう。鮎川作品はほとんど読んでいるはずだから未読作品が読めるならうれしい。

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