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2010年10月27日 (水)

「三国志第一巻」

★★★☆☆。
 三国志といえば、血沸き肉躍る劉備、関羽、張飛の大活躍するドラマ、と思って読み始めると大違い。著者にいわせればこうでなければならないのだそうだが、40年近く前に吉川英治版を文字通り寝る間も惜しんで一心に読みふけった身には、違和感大きすぎ。これが同じタイトルの物語なのか。
 正直、最初のうちは読みにくい。三国志の主要人物の1人曹操に至る人物列伝をはるか昔の後漢王朝時代から語っているのだが、個々のエピソードというか枝葉が多く、それにからむ人物が錯綜していて何が重要な幹なのかがわかりにくい。吉川版が簡明直截なのは、こういう前提を一切省いて、ごろついていた上記3人が誓いを立てるところからはじまるからだろう。
 しかし、辛抱して読んでいれば、主要な幹が見えてくる。まずは揚震。天知る、地知る、我知る、子知る、の四知。こういうところから説き始められるところが、単なる娯楽小説ではない。そして、曹操の祖父にあたる曹騰が登場し、暗愚な安帝と跋扈する佞臣たち、その後の済陰王擁立クーデターと場面は転換する。このあたりが第一巻の山場だろう。臥薪嘗胆勧善懲悪という感じで胸がすく思いがする。しかし皇帝が変わって国家安寧となったかというとさにあらず、またまた大悪人が現れて、というところで次へ続く。
 いつになったら関羽や張飛は現れるのだろうか(笑)。

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