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2010年12月15日 (水)

「捨てる神より拾う鬼」

★★★★☆。
 久々の佐藤雅美。今回は縮尻鏡三郎シリーズ最新刊。佐藤雅美のいくつかあるシリーズはいずれもが面白いのだが、語り口や登場人物の挙動がよく似ていてついごっちゃになる。縮尻鏡三郎はなんだったかなというと、そうだそうだ大番屋の元締で、女房がおりんに娘が知穂と、読んでいくうちにすぐ思い出す。三日に一回の公認された飲み会の日には梶川三郎兵衛に羽鳥誠十郎と脇役もそろっている。
 毎回いろいろな事件が巻き起こり、解決する、という繰り返しなのは他のシリーズと同じなのだが、やはりこのシリーズの魅力はなんといっても知穂だろう。気の強いというか、手習塾の女座の師匠をして自活して、今回はとうとう婿の三九郎を離縁してしまった。でもこの個性。はらはら見守る鏡三郎とのやりとりなど、現代的な父親と娘のようで時代背景には合わない気もするが、それがまた作品の魅力になっている。で、こういう勝気な女の子、ぼくは好きなんだな。読んでいて痛快。がんばれと応援したくなる。まあ、実際にこういうのが娘や身内だったら大変なのだろうか(笑)。
 今回の中から一作あげると「届いておくれ涙の爪弾き」。悲しい物語すぎる。男も女もなんて悲しいのだろう。

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