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2010年12月26日 (日)

「西巷説百物語」

★★★☆☆。
 年末年始はまとまって本が読めるまたとない機会だ。ましてや今年はケガをして運動は自重させられているのでなおさら。
 巷説百物語シリーズ第5弾。後と前が出てもう終わりなのかと思ったら、意外にも西ときた。まあ、でもここまでくると同工異曲。話も仕掛けも小じんまりとして、最初の頃の勢いはとうてい感じられない。マンネリなのかな。こういうものだと思って読めばそれなりなんだろうけど、一冊一冊読んできた過去の記憶は消せないし。
 桂男、遺言幽霊 水乞幽霊、と最初のうちはまだしも、どんどん水準が下がっていって、豆狸にいたってはなあ。最後の野狐にきて盛り返してようやく面目を保ったというところ。これはよかったよ。又市や百介までが登場する大サービスなど落涙ものだ。まあそれも前作までを読んでいてこそではあるけれど。
 北林藩がなつかしいね~、ああいう大仕掛けをこそ期待してしまうんだけど。聞くところによると、百物語はこれで打ち止めらしい。まあこの水準であればそのほうがいいと思う。やはり京極夏彦の真骨頂は落としてもそのまま立つといわれたノベルス判の部厚さだろう。あの厚さで、又市たちの活躍する大作ならぜひ読みたいけれど、それはないものねだりというものか。

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