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2011年1月 2日 (日)

「ルームメイト」

★★★☆☆。
 帯にあるとおり真相は意外ではあったけれど、こんなのありかねという方が強い。
 こういう作品はネタバレしないように感想を書くのは至難の業だ。これはすぐにネタが割れるので書いても大丈夫だと思うんだけど、テーマは多重人格。こういうのを持ち出せば結構いろいろなことができるので、それだけでミステリーとしては反則っぽいのだけれど、うまく使えばなるほどやられたなと思わせるのは可能だろう。
 この作品がヘタすぎるのはそれに頼り過ぎなことに尽きる。それしかないんかい、って感じ。もうひとつ別のトリックでひとひねりあればおもしろかったろうに。まあ、その裏をかいたといえば確かに見事に予想外の展開とはいえるけどね。
 もともとのノベルス版にはあって、文庫版では一旦終わった後の付け足しにされている最後の部分モノローグ4。これははっきりないほうがいいと思う。作者は最後のヒネリ技といって胸を張っているが、どこがだよ。ここまでやると逆効果というか意味不明だ。もしノベルス版というのを最初に読んでいたら確実に星が一つ減っていたろう。
 ところで、ぼくは最初のモノローグ1のある部分の描写にとても違和感があって、あ、これは伏線だな、実はこうなんだなとすぐ思った。それは最終的には正解ではなかったんだけど、メイントリックに関連したことではあった。作者が意識して書いたのかぼくの深読みなのか、どっちなんだろうとちょっと気になる。

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