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2011年1月12日 (水)

「兄の殺人者」

★★★★☆。
 よくも悪くも教科書のような正統派ミステリ。あのクリスティが絶賛したというのがよくわかる。ミステリだと思ったらロマンスだったり、サスペンスだったり、コメディだったり、という変化球作品ばかり読んでいると、こういうそれ以上でも以下でもないミステリがやけに新鮮に感じられる。それだけでポイントが高い。現代は、何らかの付加価値をつけなければ、単にミステリというだけでは評価されにくい時代なんだろうか。だとすれば嘆かわしい話だ。
 タイトルの通り、共同で弁護士事務所を開いている兄を殺した犯人を弟が突きとめるという話で、事務所関係者や家族など少ない登場人物を生き生きと描きながら、的を絞ってゆく。終盤にお決まりのどんでん返しも用意されている。目のさめるトリックがあるわけではなく、事件も最初にひとつ起きるだけで、坦々と進んでいながら、ストーリー展開がうまいのでどんどん引きこまれてしまう。最後の意外性も及第点。そうか、前に読んだ「悪魔はすぐそこに」と舞台や物語はまったく違うけれど、似ているかも。いずれにしても往年の本格派なんだよな。この作者、要チェックだな。だけどこの邦題、なんとかならないものか。日本語になってないし(笑)。ちなみに原題は「My Brother's Killer」。

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