« 「冷たい校舎の時は止まる」 | トップページ | 思わぬ余波 »

2011年3月18日 (金)

夜の歌

 3月の札響定期は毎年格別な気分で迎える。ただでさえいろいろと思うことの多い年度末の夜。卒業式当夜だったこともある。あれは6年前だったろうか。降りしきる雪の中を屈託を抱えてキタラに向かったのを昨日のことのように思い出す。
 今夜は、マーラーの第7交響曲「夜の歌」。長大難解との定評のある大曲だ。たぶん初めて聴く。80分休みなしというので覚悟して臨んだけれど、全然大丈夫だった。マーラーは特に好きではないし、ブルックナーと比べたら断然ぼくはブルックナー派なんだけど、これなら許容だよなと思う。80分の演奏時間が長く感じない。これより時代が下るととたんに訳が分からなくなるが、マーラーにはまだまだ純正古典派の匂いがする。あのフィナーレの鳥肌の立つような迫力。今年度の屈託を忘れさせるに十分だ(笑)。
 今日は特別に、プログラムに先だってチャイコフスキーのモーツァルティアーナ第3曲「祈り」が演奏された。もちろん、先日の東北関東大震災の犠牲者を悼んでの拍手なしの演奏。遠い昔、同じように特別な追悼の曲を定演で聴いたことがあった。あれはいつだったろう。阪神淡路大震災だったろうか。原曲はモーツァルトの絶唱「アヴェ・ヴェルム・コルプス」。天上の音楽のような美しい調べが流れる。ああ、心が洗われてゆく。なんと自分は罪深いのだろう。なんと自分は心が狭いのだろう。屈託を抱えこんだ心が静かに解きほぐされてゆく。音楽の力。

« 「冷たい校舎の時は止まる」 | トップページ | 思わぬ余波 »

音楽」カテゴリの記事

CLICK !

  • おもしろ有機化学ワールド



twitter

2022年11月
    1 2 3 4 5
6 7 8 9 10 11 12
13 14 15 16 17 18 19
20 21 22 23 24 25 26
27 28 29 30      
無料ブログはココログ