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2011年8月 8日 (月)

「魔神の遊戯」

★★★★☆。
 島田荘司の御手洗潔ものもどれを読んでどれを読んでないのかわからなくなってきた。ネス湖畔の小さな村で起きたバラバラ殺人事件。旧約聖書の凶暴なユダヤ神ヤーハエの仕業そのままに死体は暴力的にちぎられて意味ありげに配置される。一方でその未来の事件を予知したかのような絵を描く孤独な画家。何がどうつながっているのか。そもそも合理的な解決が可能なのか。まあ島田荘司だからな、力技で解決してしまうんだよな、と何作も読んでいるのでそこは安心。しかし今回はちょっと変わったトリックが仕掛けられていて引っかかった。この手の叙述トリックは彼にしては珍しいのでは。
 プロットとは別に、異国人ミタライ教授とともに捜査を手掛ける地元のバグリー署長と、酒場に入り浸っていながら鋭い推理をみせる飲んだくれバーニーのやりとりがすこぶる楽しい。「バゲットをかじって、缶詰のスープをすすって、あとは酒があればいい。残りの人生に、私はそれ以上の何も望まない」。ぼくは酔っぱらいバーニーが好きだなあ(笑)。

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