大狩部
見知らぬ横丁の先を曲がるともうそこから旅が始まる、というのは永六輔の名言だ。なにも遠くへ行くばかりが旅ではない。ちょっとばかり日常からはずれた異空間へ行けば思わぬ世界が広がる。
青春18きっぷの旅第1弾。いくつか候補はあったけれどまずは7年越しの懸案であった日高本線の秘境駅大狩部へ何をおいても行こうと思い立つ。行ってみたら、いやあ想像以上にすばらしいところだった。秘境かどうかはともかく、人っ子一人いない小じんまりした駅から望む夏の日差しに輝く海のきれいなこと。まさに絶景。駅の周辺でたくさん写真を撮ってきたのでここに載せようかと思ったが、このブログは文章中心で写真集としては使ってないので、別にまとめることにした。大狩部駅はその筋では有名なのでweb上の情報もいろいろあるけれど、どうも最近のまとまった写真があまりないこともあるし、参考にしたい人も多いかもしれないので、この雑多な内容のブログとは切り離しておいてほうが検索にもいいだろう。というわけで本webページの「鉄道のある風景」の中に「日高本線大狩部駅」というエントリを立てたので大狩部の詳細はそちらをご覧ください。
というとみんなそっちへ行ってしまって戻ってこないと困るので(笑)、前後も含め少しだけこっちにも。
まずは苫小牧から乗った単行ディーゼルカー。日高本線は日高色という独自のカラーの車両が走っているのだけれど、たまたまこいつはJR北海道の標準色。うちの近所で乗るのと変わらない。
日高門別を過ぎると右手に太平洋が広がり、日高路らしくなる。でもこんな海景はまだまだ序の口だった。
車内はこんな感じ。シーズンの盛りを過ぎているせいかボックスに1,2人ずつといったところ。のんびり旅するには最適だ。
大狩部に着いた。いい雰囲気でしょ。詳細はこちらで。
ホームの向こう側の防波柵越しの太平洋。陽光を浴びてどこまでも真っ青。それはそれは美しく、眺めていると時間を忘れる。
帰りに静内から乗ったディーゼルカー。こちらが本来の日高線色。
帰りの車内から眺めた太平洋。これだけでも来たかいがある。旅だよなあ。
海はすばらしい。偉大だ。ぼんやり眺めているだけで心の底から癒される。こうしてたまに海を眺めないと精神の平衡を保てないのではと思ってしまう。
大狩部、よかったよ。また絶対来たいと思ったよ。でも悲しいことにたぶんもう来ることはないんだろうな。人生ってのはそういうものだ、とこの歳になるとわかる。
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