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2011年8月26日 (金)

旭川

 青春18きっぷの旅第2弾。今日は旭川へ。理由は二つある。
 最大の理由は敷かれたレールの上の行き来からの逸脱願望、なんて大げさな。ふだん毎日乗っている通勤列車。朝、判で押したように同じ時間に同じ車両に同じような顔ぶれで乗る。たいていの人はその繰り返しを毎日しているのだろう。ああ今朝は何か憂鬱だなあ行きたくないなあと思っているときに、反対のホームに停まっている列車。あれに乗ってどこかへ行ってしまいたい。そう思ったことのない人は幸せな人だ。ぼくは登校拒否不良中年なのでそういうことがしょっちゅうある。東京で会議があるときに時間の関係でいつも乗るのが、桑園駅を9:05に出て札幌から新千歳空港行き快速エアポートになる電車。学園都市線から乗り換えてホームに上がると、その電車の1本前に同じホームに9:02発の旭川行き普通電車が来る。札幌近郊ではほとんど乗ることのできなくなった赤色の711系だ。これに乗ればのんびり旭川まで行けるんだ。東京の会議なんてすっぽかして乗っちゃいたいな、とよく思う。だけどそんなことはできないので、いつも指をくわえて見送り、次の空港行きを待つことになる。いつか乗ってみたい乗ってやろうと思っていたその赤い電車にいまこそぼくは乗っている。積年の夢叶う、というほどおおげさなものではないにしても、こんなにわくわくすることがあるだろうか。

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 もう一つは、大型書店ジュンク堂旭川店。旭川は北海道第二の都市でありながら丸井今井デパートが撤退するなど中心部の沈滞が著しい。札幌まで30分ごとに出ている特急に乗れば1時間20分では独立した商圏として成り立ちにくいのだろう。その丸井今井のあったビル内に進出したのがジュンク堂。1-5階まで5フロアからなる道北最大書店という触れ込みだ。ただでさえ本の売れない時代にネット通販に押されて苦戦しているリアル書店なのに、これはまた何という勇敢な挑戦だろうか。ジュンク堂は札幌にもあるけれど、いまいち場所が悪くて空いている。だけどぼくは大好きだ。棚配置や店内デザインが落ち着いていて、ゆっくり本を眺められる。いつも空いているのでいずれ撤退してしまうのではとそれだけが心配だ。なので旭川店だって応援したくなる。旭川店は各フロアが札幌の半分ほどの面積だろうか。でも店内を歩いて、ああジュンク堂だなあと感じる。感覚がとても似ている。つい本を買いたくなる。

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 特急に乗れば3時間で往復できる旭川に一日がかりで出かけて、札幌にだってある本を3冊買ってきた。それだけの一日。だけど、日常からの逸脱こそが旅の本質だとすれば、これは紛れもなくぼくの豊饒な旅だ。

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