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2011年9月18日 (日)

「神様のカルテ2」

★★★★★。
 というわけで引続きPart 2。ここによく登場する読書家の院生と前作「神様のカルテ」の話をしたときに、すでに2ももっているというので借用したもの。なんと当の本人が読む前に貸してくれたものなので速攻で読んで返すことに。
 初回作の評判がよかったので続編を出版というのはよくある話。売れるとみた出版社が乗り気になるのか、はたまた著者が売り込むのか知らないけれど、たいていは初作の水準を越えられずに蛇足だったということになりがち。だけど、これは違う。たしかに同じ舞台で同じ登場人物で、二番煎じではあるのだけれど、医者の人間ドラマとしては前作よりずっと深い。主人公たる本庄病院の内科医栗原と同僚の外科医砂山に加えて、東京の病院から新たに加わった大学同期の進藤がいろいろと問題を引き起こす。身勝手な問題児に見えた進藤が実際は...、というところが大きな見せ場になっている。うまいと思う。医師として人としていかに生きるかそのぎりぎりの選択が深く胸を打つ。そしてどこまで追いつめられても希望を失ってはいけない。「飛車も角も失って満身創痍ではあったが、まだ詰んではいなかったようだな、タツ」。よかったね夏菜ちゃん(涙)。
 そして何といっても本作の白眉は、ネタバレになるので誰がどうとはいえないけれど信州松本の深夜に広がる満天の星空だろう。ここまでにいたるくだり、そしてその後、まったく涙なしには読めない。人間には星空を見上げる人と見上げない人と2種類いる、というのがぼくの持論だ。何をどう説明しても、感動しても、見ない人にはしょせん通じない。ここに出てくる登場人物はみんなこちら側の人々なのがぼくにはすこぶる心地よい。つくりもの、善人ばかり、何とでもいうがいい。この世が生きにくいからこそ、ひとときの清涼剤が必要なのではないか。
 今日のランニング。20.0 km/136 min。今月の累計距離 107.8 km。

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