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2011年12月 1日 (木)

「犯人に告ぐ」

★★★★★。
 Twitter情報で読んでみた本。自分の目配りには限度があるのでこういう情報は貴重だ。そして裏切られなかった。一気読み。
 主人公の警視巻島がいい。誘拐事件で身代金受け渡し時の犯人捕捉に失敗し子供を死なせてしまうという失態を原罪として背負い込み、雌伏の後に新たに与えられた連続幼児殺人事件解決という難題に立ち向かう。あまりの手がかりのなさに、現職捜査担当者がテレビ出演して犯人に語りかけるという現代風な賭けを仕掛け、最後の最後にほんのささいな手がかりから犯人を追いつめるというストーリーだ。じりじりするようななかなか進展しない捜査の様子が大半でやきもきしながら読み進むことになる。そのうえ内部に無責任に足を引っ張る輩がいたり。そこを救ってくれるのが本田、津田など数少ない信頼できる味方だ。
 とりわけ津田長さんがいい味出してる。「痛そうじゃないから痛くないんだろうと思ったら大間違いだ……それは単にその人が我慢してるだけですからな」。いやー、ほんとに痺れるセリフ。その津田長を最後に自分を刺した男につけてやる巻島の優しさ。カッコよすぎる。バッドマンを名乗る連続殺人犯の逮捕というメインストーリーというよりも、その過程の警察内部やテレビ局の虚々実々の人間関係が読みどころなのかもしれない。そして、いけ好かない奴はそれなりに沈まされ、地道にがんばった者に最後は陽が当たる結末。エンターテインメントはこうじゃなくちゃね。

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