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2011年12月 5日 (月)

「空飛ぶタイヤ」

★★★★☆。
 「下町ロケット」がおもしろかったので、必然の流れとして別の作品も読んでみようと手に取ったのがこれ。あまりにワンパターンな類型的でびっくり。この作者、こんなに間口が狭かったのか、あるいは偶然似たのを読んでしまったのか。時系列的にはこちらが先で、解説によれば2006年の直木賞候補作だったらしい。そのときは受賞を逸して、5年後の今年ということだったのか。
 中身はどうということはない。中小企業が大企業に挑むという構図は同じ。ロケット部品が車に代わっただけだ。ただ、佃製作所を彷彿とさせる赤松運送の話だけではなく、大企業ホープ自動車内部の権力争いの構図がなかなかおもしろい。ついこの間似たことを書いたばかりだけれど、敵なしに見えたいけ好かない野郎が最後はボコボコにやられて、地道にがんばった者が溜飲を下げるという結末はやはり胸がすく。ふだん何となく陽のあたっていないと自覚させられているような読み手には(あ、ぼく?(笑))、一時憂き世を忘れさせる効用は十分に果たされている。エンターテインメントはこうじゃなくちゃねとまた書いておく。まあでもご用とお急ぎでない人以外は、「下町ロケット」を読んだ人にはデジャヴュのような本作は読まなくてもいいと思う。

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