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2012年1月 4日 (水)

「図書館戦争」

★★★★☆。
 この作者、最近の売れ筋なので一度読んでみようと思っていて、まず手に取ったのがこれ。しかしどう考えても図書館と戦争は結びつかない。図書館問題の時事ネタノンフィクションならいざしらず、小説でこれって何だ。読んでびっくり。まさに文字通り図書館戦争。出版の自由を守ろうとする図書館が武装して、敵対勢力たる検閲強化に走るメディア良化委員会と市街戦を繰り広げる、というあり得ない設定だった。どうしてこういうことを考えつくかね~、信じられん。
 というようなまるで馬鹿馬鹿しい設定ではあるけれど、近未来SFと思って割り切ればそれなりにおもしろい。何より登場人物がウケる。主人公の新入り図書隊員笠原郁。このぶっ飛び方は素晴らしい。会話、思考過程、いそうだよねこういう子。実際はここまではじけてる子はいないだろうけど、この圧倒的な現実的存在感。他の脇役もそれなりにキャラ立っていてわかりやすいけど、笠原に比べると影が薄い。図書館戦争は単なる舞台装置であって、本質的には笠原郁と周りの人々が巻き起こす日常のドタバタこそが本作の魅力だろう。
 そして、最後の最後に明かされる白馬の王子様の真実。ああ、なるほど。そうかいそうかい。でも、これはもう少し明かさないでとっておいてほしかったなと思う。ここで謎解きされたのではシリーズ次作を読みたいと思わせる意欲がちょっと微妙になる。ん~、でもきっと次のも読むんだろうな。結局こういう単刀直入直球勝負な子って好きなんだよぼくは(笑)。

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