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2012年2月 6日 (月)

「不変の神の事件」

★★★★☆。
 なんだかよくわからないタイトルだ。なんか宗教的な事件の話かというとさにあらず。家族を自殺に追い込んだ恐喝者を呼び寄せて話のはずみで殺してしまい、家族一同でその隠蔽工作と逃避行をするのだが、警察の手が及んでもう逃れられないというところで最後に意外な結末が、というお話。不変の神というのは単に殺された恐喝者の信奉している思想というだけで、筋書きには何のかかわりもない。
 最近ちょくちょく読んでいる東京創元社の復刊フェアというだけあって、これも古い。1936年だから75年も昔の作品だ。まあ古き良き時代というのかテンポはさすがにのんびりしているけれど、車で死体を運んだり、ホテルの最上階レストランに直行エレベータで上ったり、最後は個人所有の外洋クルーザーで逃げ出したりと、こんなに昔でも有産階級はこんな暮らししていたのかと感心。
 倒叙物特有のサスペンス性もあり、最後のどんでん返しも意外性十分で大きな伏線も張られているし、ミステリーとしてもなかなか上々だと思う。この作者、もう少し読んでみたいと思うけど、どうも他の作品はいずれも入手困難ぽいのが残念。

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