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2012年2月16日 (木)

「奇面館の殺人」

★★★★★。
 待ってました、久々の館シリーズ。文句なく楽しい。綾辻さんやってくれるねー、本格ミステリはこうじゃなくちゃね。
 通信の途絶した雪の山荘、中村青司設計のからくり屋敷、そこに集ういわくありげな面々、全員が仮面をつけて正体がわからなくなっているところで発見される首なし死体、殺されたのは誰だ、しかも密室。たまたま都合よく紛れ込んでいたシリーズの探偵役鹿谷門実が名推理を繰り広げ事件を解決する。いやあこのいかにもな舞台装置。今どきこういうのを臆面なく書いて違和感ない作家って彼くらいしかいないよね(笑)。
 設定が奇抜というかありえない偶然という当然の指摘があるけれど、まあいいでしょ創作なんだから。それを言い出せばこんな間取りの屋敷とか仮面とかだってありえないし。犯人の必然性が乏しいとか、雰囲気はあるけれど肝心の謎解きが大したことないとか、ミステリとしての密度は高くないといいたくなるのもわからないではない。まあ、でもありえない世界でなんだろなんだろとワクワクしながら読み進むというのは、楽しむという視点ではとても重要なポイントだ。それに、このなぜ頭部を切断したのかという理由づけは多少アホらしいけれど新機軸なのでは。あとは本筋とはあまり関係ないけれど全編に仕かけられた叙述トリック。よく読めば不自然で気がつきそうなものだけど、ぼくは最後まで気がつかなかった。
 これが9作目。あと1作で館シリーズも完結か。もっともっと読みたいけどな~。

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