岩泉線
困ったときの鉄系ヒマネタ。一昨年夏の土砂崩落脱線事故以来不通が続いているJR東日本の岩泉線が、復旧できずにそのまま廃線になることに決まった。同社のプレスリリース(PDF)によれば、復旧と安全対策工事に約130億円かかるのに対し、有数の赤字路線である同線は年間-2.5億円の営業損益が計上されているとのことで、まさに巨額を投資しても踏んだり蹴ったり状態なのだ。
付近は岩手県山間部の過疎地帯で、接続する山田線とともに以前から廃止が噂されていたところへ今回の事故では致し方ないというところだろう。JR東にとっては渡りに船といっては言い過ぎかもしれないけれど。ぼくは2度乗ったことがあるけれど、まあすごい山奥で、なんでこんなところに鉄道がという印象しかない。地図上方の岩手大川駅前後を見てもわかるように、連続するトンネル、秘境駅、廃止スイッチバックと趣味的にはとても魅力あるところだが、民営化したJRにとっては趣味で運営するほどの酔狂もできないのは当然だ。惜しむ地元の声もわからないではないが、客観的にみて廃止が遅すぎたくらいだろうな。
岩手県でありながら廃止理由が大震災ではなかったというのが皮肉なことだ。けれど、その大震災の影響で不通のままの山田線宮古~釜石間もバス高速輸送システム(BRT)への転換が提示されていたのではなかったろうか。岩手県の三陸沿岸部と北上山地あたりの鉄道はとてもおもしろいところが多かっただけに、鉄道ファンとしては残念なことだ。岩泉線はもう一度乗りたかったと思う、ほんと。
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