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2012年12月19日 (水)

「透明人間の納屋」

★★★★☆。
 ミステリーランドシリーズというのが何なのかよく知らないんだけど、これはその1冊ということだ。若い世代向けなのかな。ただし、島田荘司のことだからもちろん手を抜いていない。きっちりしたミステリーに仕上がっている。
 分類でいうと人間消失トリックということで、透明人間になって抜けだしたのではということになってそれらしい伏線も張ってあるのだが、もちろん実際にそんなことはあり得ないので合理的な解決がされる。この著者をたくさん読んでいればこの程度のトリックには驚かないし、ありきたりだなというほどのものだけど。
 ストーリー展開はさすがに手慣れてうまい。真鍋さんとヨウちゃんの掛け合いがほのぼのとして、それでついだまされてしまう。ほんとに透明人間や宇宙人だったらどれだけ素敵だったろう。実際は年中きれいな花が咲き乱れて、お金がなくてもみんな平等に暮らしていける国なんてこの世にはありえないし、あるとすればそれは洗脳された頭の中だけだ。明らかにされる事実はあまりにも現実的というか、ああそういうことねと暗澹とするしかない。こういうプロットをすらっと書けるというのはしかし強い作家だなと思う。

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