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2020年1月 9日 (木)

宝寿寺問題解決

 7年のブランクの間のイベントといえば四国遍路。本格88ヶ所と別格20ヶ所の計108ヶ寺を5年がかりで歩いて巡った。詳細はwebページ本体に書いたので興味のある方はそちら(四国歩き遍路紀行)を見てもらうとして、そのときに問題となったのが例の62番問題。といっても普通の人は知らないかもしれないが。
 四国88ヶ所の札所の中で愛媛県西条市にある62番宝寿寺は、遍路に暴言を吐く、勝手に納経所対応時間を短縮する、納経料を値上げする、本尊の行方不明疑惑、などいろいろと問題の多いところで、見かねて注意喚起した88ヶ所霊場会の対応にも、勝手にそんな組織に入れられたものだから従う必要はない脱会するといってほんとに脱会してしまった。5年くらい前の話。これに対し霊場会側は裁判に訴えたものの、加入は強制できないとして敗訴した。たしかに88も寺があればいろいろで、全体主義に異を唱えるところがあっても不思議ではないが、せっかく昨今のお遍路ブームや世界遺産登録推進で盛り上がっているところにゴタゴタがあっては好ましくないだろう。ということで業を煮やした霊場会は、なんと一つ前の有力寺である61番香園寺の入口駐車場の一角にプレハブの62番仮礼拝所を急ごしらえで造り、こっちが正当な62番なので宝寿寺へは行かずここにお参りしてくださいと案内しはじめた。
 ぼくが訪れたときも、61番の納経所で強面の寺職から宝寿寺へは行くなよと強く指示された。霊場会を脱会したとはいっても歴史ある寺はちゃんとあって納経も受け付けているわけだから、ぼくはそんなありがたみもない急造プレハブなんかに行く気はせず、宝寿寺へ行ったけど。まあ面子もあるのだろうが、こうなるとガキの喧嘩かよという感じで、迷惑するのは当のお遍路だ。ネットでもどっちへお参りすべきかなんて話題になっていたし。きっと団体バスなんかはプレハブに行ったんだろうな。
 なんで今ごろこんなことを長々と書いているかというと、四国遍路掲示板にこの問題が急遽解決したというニュースが載っていたのを見つけたからだ。どういう経緯があったのか詳細は不明だが、昨年12月1日に宝寿寺の元の住職が退いて新たに別の札所の住職が兼務することで元通りに正規の62番札所に復帰し、15日にプレハブ仮礼拝所は撤去したとのこと。
 まあ今年は閏年で逆打ちの遍路が増える年でもあり、その前にゴタゴタが収まってとりあえずはよかった。考えてみるとプレハブ仮礼拝所は3年ちょっとの間だけしかなかったわけで、そこで書いていたという本尊名のない変てこな納経印は今となってはレアものともいえるかもしれない。宝寿寺にお参りするのとは別に、立ち寄って余白ページにでも納経印もらっとけばよかったかな(笑)。

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右が宝寿寺の納経印

 

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