農芸化学会2020年度大会中止
3月末に福岡で行われる予定だった農芸化学会2020年度大会の中止が告知された。この春に予定されていた大きな学会が次々に中止になっていたので、予想通りというところだ。COVID-19感染拡大の影響は留まるところを知らず、昨日政府から大きなイベントの自粛要請が出たこともあって、スポーツやコンサートなど大人数の催しはほとんど右へならえで中止となっている。それどころか北海道では今日明日から1週間程度すべての公立小中学校が休校という前代未聞の事態にもなった。専門家の見立てではここ1,2週間が感染拡大の山ということなので、しばしの辛抱ということなのだろう。学会はまだその先だけど、あまり開催可否を先延ばしにするわけにもいかないし、この時点での決定はやむを得ないだろう。
全国大会中止というと2011年の東日本大震災のときを思い出す。あのときは地震の4日後の3月15日に中止決定だった。今回はそれよりはまだ余裕があるし、突発的な事象ではなく何となくそういう流れになりそうな予兆はあったので、混乱は少ないだろう。何より前回の経験があるので、講演要旨集発行をもって大会は成立したとみなすとか、大会参加費の処遇とか、諸々の手続きも踏襲されるのだろう。
だけど、福岡大会を準備していた九大を中心とする西日本支部の実行委員会の方々にはお気の毒としかいえない。東京(関東支部)や京都(関西支部)のような開催頻度の高いところはともかく、10年に一度しか回ってこない地方支部で全国大会を仕切るのは大変だ。10年もたてば人も入れ替わるし前回の経験が役に立たないことも多く、ほとんど一から企画しなければならない。ぼくがかかわった北海道支部担当の2016年札幌大会のときは、2年以上前に実行委員会が立ち上がって準備を開始し、直近の半年くらいはほとんどかかりきりだった記憶がある。おそらく九州の先生方も同じだったろう。ほんとうにご苦労さまです。
ところで、2011年京都大会が中止になったときは翌年の2012年大会が同じ京都で開催され、その後は大会ローテーションが1年ずつ繰り下げられたが、今回はどうなるのだろう。人員豊富な関西支部ならともかく、九州でまた来年やるというのも大変な気がするし、さりとて10年に一度のを1回スキップするのもどんなものかという気もする。まあぼくが心配してもどうにもならないが。
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