常磐線全線復旧
東日本大震災以来9年ぶりにJR常磐線が今日から全線で運転開始。最後まで不通だった浪江~富岡間20.8キロが今日から開通したことによる。これで震災で被害を受けた鉄道がすべて何らかの形で復旧したことになる。被害を受けた東北地方太平洋岸の路線のうち、旧来通りにもどったのはJR八戸線、三陸鉄道線だけで、山田線末端区間は鉄路復旧の上三陸鉄道移管、大船渡線末端区間と気仙沼線はBRT化、石巻線、仙石線は駅や路線の移設とそれぞれ大きく変化した。そして常磐線。甚大な津波被害を受けた北部は線路移設の上復旧したものの、原発近傍を走る区間は復旧する日が来るのだろうかと思っていたが、なんとか9年という歳月を経て全線再開に漕ぎつけたわけだ。関係者、地元の人にとっては感慨深いものがあるだろう。
再開したとはいえ、浪江~富岡間にある双葉、大野、夜ノ森の3駅はいずれも帰宅困難区域中にあり、限定的に路線や駅周辺の除染を行った結果細々と鉄道が通れるようになったに過ぎない。近傍の特定復興再生拠点区域の避難指示解除にはまだ2,3年の時間がかかり、それとて元の居住域から比べればほんの一部に過ぎない。震災避難から10年もたって元の住民がはたしてどれだけもどってくるのか難しいところだと思うが、しかしやはり鉄道の力は大きいなと思う。北は原ノ町、相馬、南はいわきへと鉄路がつながって、仙台行き、品川行きの特急が走るのだから。
今回開通した区間は、夜行では遠い昔に急行「十和田」や特急「ゆうづる」で何度も通ったことがあるが、昼間に乗ったのはいわき駅がまだ平駅だったころに下りの客車列車(当然旧客で各停なのに車内販売でもりそばを売っていた)に乗ったのと、その後、仙台からの直通「ひたち」で通ったのと2回だけかもしれない。それとてもずいぶん昔のことだ。北部の駒ケ嶺~浜吉田間は線路が移設されて営業キロが変わっていることでもあるし、一度復旧区間全線を乗り直さなくてはな。
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