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2020年5月29日 (金)

三等三角点「当別太」

 今回は石狩川を越えてお隣の当別町に足を延ばした。といってもうちからはたかだか5キロほどの道のり、走っていってもすぐだ。目的地は最近できた道の駅とうべつのすぐ近くにある三角点「当別太」、踏査日は2020年5月15日。当別太という同名の三角点はなぜか石狩川対岸の札幌市内にもある。同名の自治体や同名駅があるのだから、全国には10万を越える三角点があるのだし、同名の点があっても異とするには当たらないが、近くにあると紛らわしくないのだろうか。

 由来からするとこちらが本家なのは間違いなく、そもそもこのあたりは昔から当別太という地名なのだ。ここともう少し石狩川寄りの美登江地区から一字ずつとって現在の太美という地名がつくられ、石狩太美というJRの駅もある。

 公共交通機関利用なら、その石狩太美駅の駅舎とは反対側の1番ホーム(札幌方面行き乗り場)にある小さな出口から出て、右手に道なりに進み南方向に一直線に伸びる田園地帯の道を1.3キロ歩くと337号線との交差点(A地点)があり、渡った右手に2017年秋に開駅した道の駅とうべつがある。337号線は道央圏のバイパスで通行する車両も多いが、両側に農作業用の側道が並行してあるので、信号を渡った先を左折して側道を東方向に進む。正面には当別保安林の林帯が横切っていて、その林の手前に右にはいる小道があって、そこが三角点への入口(B地点)だ。

 ここから約100 m先の左側薮の中が三角点位置。道路から2 mくらいの位置で、気をつけてみると道路から標石と杭が視認できるのだが、それはわかってからの話。おおよその距離だけで何の目当てもなく初見でさがすのは難しい。右側の田の区切りのあぜ道近く、左側はちょっと先が藪が後退したふくらみになっていて、ここかなと誤認しやすいが、実際はその少し手前にあたる。ぼくはわからなくて三角点Viewerというスマホアプリのお世話になった。これはGPS位置で三角点を探せるすぐれもので、こういう探索には必携と言っていい。

 わかってみれば古びて周囲と同化してはいるものの赤テープを巻いた標柱もあり、標石も笹薮の中にきちんと露出している。標石は古びて丸くなっていて、よくみると三等の表示が右書きだ。点の記の履歴には昭和53年移転旧設置大正2年という記述があるので、標石は大正時代のものかもしれない。今昔マップでみると元は林帯の東側にあったのがわかる。

〇三等三角点「当別太」
 北緯 43°10′38″.2067
 東経 141°27′11″.8488
 標高(m) 3.82

200529a
道の駅とうべつ

200529b
A地点から東側保安林を望む

200529c
保安林横の道をはいる(B地点)

200529d
100 m進んだ左手の薮

200529e
よく見ると赤テープを巻いた杭と右に標石が見える

200529f
標石

200529g
位置図(国土地理院地図(電子国土web)に一部記入)

200529h
新旧地図比較(今昔マップ on the web)

 

 

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