三等三角点「砂山」
三角点には固有の名前がついていて、由来をたどるのもおもしろいが、砂山とはまた風雅な。つい啄木の歌「砂山の砂に腹這ひ/初恋の/いたみを遠くおもひ出づる日」を思い出してしまう。ここは花川と屯田の間にある紅葉山丘陵の北端に位置し、住宅街の中に小高い丘となっている。その名が砂山。
踏査日は2020年5月12日。うちからは石狩市民図書館へ行く途中にあるので、自転車で通ったときについでに寄ってみた。石狩街道を北上して茨戸の交差点から茨戸大橋を渡らずに左折して旧国道を花畔方面に向かい、ラーメン屋きちりんの信号の角(A地点)を右に入る。すぐ先に石狩翔陽高校のバス停がある。右折するとすぐに四差路(B地点)で、左前方にこんもりと木の茂った砂山が見える。
正面の私道っぽい道を進むと、右手の民家の手前に左側の山へのぼる笹を刈った踏み道があり。そこを直登すると左手から上ってくる踏み道と合流するが、そのまま正面の薮をかき分けて頂上まで上るとすぐ右手に三角点がある。周囲は人の手が入って刈り払われているのでわかりやすい。標高は11 mだが一応は山頂なので、周囲の樹木越しに住宅街が眺望できる。といっても2階の窓くらいの感じだけど。
ここは周囲に保護石のついた立派な三角点で、きちんと国土地理院の表示杭も立っている。標柱の裏面には1258と標石番号がはいっているが、みんなこうだったかな。すぐ近くに三角点標石とよく似た上面に十字を刻んだ境界石が埋まっている。石と書いてあるので石狩市の基準石かなんかだろうか。
点の記では昭和49年選点となっていて、古い地図には一時表示がなくなり、さらに古い地図には現在地のやや東側、地図上のコの字型の建物(茨戸病院)のあたりに表示がある。もともとの砂山はもっと大きくて東側に山頂と三角点があったのが、削られて住宅地になったので現在地に移転新設されたとみえる。
〇三等三角点「砂山」
北緯 43°10′06″.1782
東経 141°20′28″.9688
標高(m) 10.99

旧国道からの入口、きちりんの角を右へ(A地点)

曲がった先の四差路(B地点)、左手が砂山

直進してすぐ左手に踏み道

左から上ってくる道との交点、正面の薮をかきわけて上る

すぐの頂上右側に三角点がある

標石

北面からみた全景

位置図(国土地理院地図(電子国土web))

新旧地図比較(今昔マップ on the web)
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