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2020年6月27日 (土)

抜海駅

 JR北海道は宗谷本線の利用者数の少ない29駅を廃止したい意向を沿線自治体に示していたが、そのうち13駅について来年春に廃止受け入れ方針がまとまっている。

 比布町:南比布、北比布
 剣淵町:東六線、北剣淵
 士別市:下士別
 名寄市:北星
 美深町:南美深、紋穂内、恩根内、豊清水
 幌延町:安牛、上幌延
 稚内市:抜海

 残りの16駅については、地元自治体が年間100-200万円といわれる維持費用を負担のうえ当面存続ということだ。
 という話は4月の初めに決まっていたものだが、自治体が廃止容認しても地元や関係者が納得していないところがあって、それが稚内市の抜海駅。6月23日に行われた市議会で稚内市の工藤市長は、駅は集落から2キロ離れていて不便であり、利用客が通学高校生1名と不定期の通院者1名しかいない、として別の交通機関への転換が望ましいとしているが、傍聴した住民8人は誰も廃駅を望んでいないと不満をあらわしたそうだ。
 地図をみると駅は確かに遠い。ほとんど利用者のいない駅を存続する意義があるとは思えない。通学高校生というと、石北線の旧白滝駅を思い出す。あそこも1人だけ通学女子高生がいて、テレビでも取り上げられたことがある。その高校生の卒業とともに廃駅になったと記憶する。抜海駅は秘境駅として人気があり、古い木造駅舎がテレビのロケに使われたり、駅ノートが置かれたりしている。テレビロケ地や駅ノートという時点ですでに秘境ではないと思うが、知る人ぞ知る観光地とでもいうべきなのかもしれない。
 しかし、この駅に停車する列車は1日3.5往復しかない。これでは利用したくてもしようがないし、集落の高齢化、過疎化を考えると利用者増はとうてい望めないだろう。国鉄末期の赤字ローカル線廃止問題が起こっていた頃、ぼくはせっせと各地のローカル線を苦心して乗り歩いていたが、そのころのローカル線の最低列車本数は判で押したようにどこも4往復だった。それが最低ラインだったのだろう。宗谷本線の音威子府以北はそれを切ってしまっている。
 赤字路線廃止問題もそうだけど、鉄道に対する地域の思い入れやなくなることへの不安はよくわかる。でも、利用しないのになくなるのは困る、それでいて維持費負担はできない、では国鉄時代ならともかく、一民営企業であるJR相手には通じないだろう。抜海駅に年間どれくらい観光客が訪れるのかわからないが、観光地として残すのであればたとえば入駅料を徴収して維持費をまかなってはどうだろうか。1人1000円で年間1000人として100万円。それが無理なら廃駅もやむを得ないのでは。

200627
位置図(国土地理院地図(電子国土web))

 

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