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2020年6月 4日 (木)

四等三角点「山口向」

 茨戸川に囲まれた石狩市生振(おやふる)地区の南東端、北海道教育大学裏から国道337号線生振大橋を渡ってすぐ右側にある。山口という地名は茨戸川の対岸(札幌市側)の今は広大な茨戸緑地公園になっているあたりの地名で、明治初期に山口県人が入植したことによる。その対岸にあるので山口向とつけたのだろう。

 踏査日は2020年5月20日。あいの里地区の北端にある道教大札幌校の裏手から歩いても1キロちょっとの近さだが、しかしここは難所だった。道教大方面へはバスがたくさん走っているが、教育大学前の次の停留所あいの里4条3丁目で降りるとすぐに北側の水田の横に遊歩道があり、ほぼ直線で337号線に突き当たる。ここがA地点で信号がないので注意して渡る。直進すると茨戸緑地だが、国道に沿って左折するとすぐに生振大橋で茨戸川を渡る。渡ってすぐの交差点(B地点)を茨戸霊園方面へ右折する。この道(道道508号矢臼場札幌線)は石狩河口橋や旧石狩町方面への短絡路なので結構曲がる車が多く要注意。また次の交差点(C地点)を右折。ここからは未舗装路になる。突き当りは変則4(5?)差路になっていて右側に一軒家がある(D地点)。

 ここからが本番。地図では斜め左方向へ進む細い道表示があるが、実態は草がかぶってなんとか元は道だったのだなとわかるくらい。車が入れるような道ではない。膝丈くらいの草を踏み分けてゆるい上り坂を上っていくと右手が少し開けたところに出る。ここが点の記で車をおいたことになっている堆肥置場のようだ。点の記ではここを右手に上るようになっているが、一面のオオイタドリでとても上れるような場所ではない。無理して小高い丘によじ登ってみたが背丈より高いイタドリの薮のなかで現在地すら見失いそう。とても三角点を探すどころではない。

 三角点Viewerを起動してみると、もうちょっと北側らしいとわかったが、とても薮の中を進むのは困難なので一旦元の道に下りて先へ進む。右手に太い土管がころがっているあたりから右の丘へ薮の薄いところをたどって上る。GPS表示をたよりにさがすとなんとか足元に露出している標石をみつけた。見つけてみると立派な保護石が4個ついているし、何より先端を赤く塗った目印杭が立っている。しかし背丈ほどの密生したイタドリの薮の中ではよほど近づかないと見えない。実際の位置は、茨戸川岸の丘のほぼ北端で、北側の薮は下りになっていてその先がゴルフ場らしい。全然見通しは効かないけど。平地の三角点だからとあなどってはいけない。長袖長ズボンにしっかりした靴履いてきて正解だった。もちろんGPS必携。

 ここも昭和54年移転となっていて、古い地図では丘の南端あたりにあったようだ。なんで薮の奥へ移転したのだろう。正式な国土地理院の白塗りの標柱ではなくて、間に合わせのような白木の標柱が標石横にじかに刺してあった。新しいもので冬を越したようには見えなかったから、春先に人手がはいったのだろうか。

〇四等三角点「山口向」
 北緯 43°10′43″.8370
 東経 141°23′24″.8862
 標高(m) 10.05


200604a
A地点から生振大橋を渡る(対岸の手前の枝がかかっているあたりが三角点)

200604b
B地点を右折

200604c
C地点をまた右折

200604d
D地点,、奥の電柱の左を斜めにはいる

200604e
膝丈の草むらを上ってゆく

200604f
右側が開けたあたり、もう少し先へ行く

200604g
土管がころがっているところから右へ

200604h
2本の木がくっついているあたりの裏へ直登

200604i
丘の上に出たあたりの地面を探すと見つけた

200604j
保護石4個つきで四等にしては立派

200604k
標石

200604l
位置図(国土地理院地図(電子国土web)に一部記入)

200604m
新旧地図比較(今昔マップ on the web)

 

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