総長解任
長らく宙ぶらりんの状態が続いていた北大総長の座、ついに文部科学大臣から名和前総長に解任の通知が発出された。前総長の度重なる問題行為について、総長選考会議が昨年7月に「総長たるに適しない」と解任申し出をした事案について、文科省で精査した結果がこの通知となったそうだ。総長が休職したのは2018年暮れだったから、1年半もの間公式には不在状態が続いていて、諸行事も代行者が行うという異常事態がこれで解消されるのだろうか。名和氏は不服のようで司法の場で争う意向もみせているそうだけど。
国立大学の総長が文科相に解任されるなどというのは前代未聞の不祥事だが、いったい何がどうなっているのか、ぼくの退職直後のことなので情報が全然はいってこなかった。というより、これまで学内教職員や学生にもきちんとした経緯説明がなされていないようなので、これまた異常としか思えない。
今回、大学から出された公式文(pdf)をみても、具体的な説明は一切されておらず、「平成29年4月の総長就任直後から,威圧的にふるまう,過度に叱責する,合理的な理由もなく予定をキャンセルする,不必要な業務を指示する,研究者倫理に反し著作権を侵害することを命じる,合理的な理由もなく前言を覆す,入札の公正さを害するような言動に及ぶといったものであったほか,本学の役職員倫理規程に違反する行為も認められた。」などと書かれているのみだ。
たしかに著作権侵害とか入札の公正さ阻害とかは問題だろうが、それ以外は客観性がなくどうとでもとれる内容に思える。ぼくは名和氏とは会合で1,2度同席したくらいでほとんど知らないし、別に肩を持つわけではないが、解任という重大な結論を出すからには、具体性に乏しい通り一遍の理由ではなく、もう少し詳細を審らかにしてほしいものだと思う。
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