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2020年10月

2020年10月31日 (土)

会食

 今日は数人のごく内輪の集まりで久しぶりの会食。ホテル35階のレストランの個室で2時間ばかり談笑してきた。集まるまではマスクして手指消毒もきちんとしているものの、個室に収まってしまえば、テーブルの席間にビニールシートが下がっているわけではなく、飲食中はマスクもはずして、普通通り会話もするし、いつもと変わらない会食風景だ。

 このところの新型コロナウイルス感染増加を受けて、北海道は28日に対策本部会議を開き、同日付で5段階の警戒ステージを1から2に引き上げるとともに、10/28~11/10の2週間を集中対策期間として、特措法に基づく対応を住民に求めた。また知事は、飲食を伴う場面では大声を出さず極力マスクをすることなどを要請し、これ以上感染が拡大した場合はさらに不要不急の外出自粛などの措置をとらざるをえないと危機感をあらわしている。が、その後もPCR検査陽性者数は、29日53人、30日69人、31日81人と増加の一途をたどっている。

 四連休の人もいるせいか、ホテルのロビーは宿泊客や待ち合わせ客で結構にぎわっており、みんなマスクはつけているものの、あちこちで談笑の輪ができているし、コロナ前と変わらない光景が広がっていた。警戒ステージが上がったとはいっても、以前のピリピリした状況から徐々に緩和されてきて久しいだけに、また警戒を強めるといっても一度緩んだものはなかなかもどらないものだと思う。GoToトラベルに続いてGoToイートが始まるし、年末年始という大イベントを控えてこの先どうなるのだろうか。

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35階からの眺め(遠景は石狩湾)

 

2020年10月30日 (金)

20年の体形変化

 3週間前に受診した人間ドックの結果通知がきた。以前、即刻医者へ行けと厳封した紹介状が同封されてきて慌てたことがあったので、おそるおそる開けてみる。とりあえず今回はそんなこともなくやれやれだった。

 結果判定は20項目中、A9個、B6個、C5個なので、半分程度健康というところか。C判定のいくつかはすでに斗南病院に通って経過観察してほぼ異常なしだし、あとは加齢による劣化なのでまあこんなものだろう。

 これは異常ではないが、体重が増えたのが気になるな。退職して日常的に体を動かすことが減ったうえに、今年はコロナ禍でマラソンレースがすべて中止になったせいで、夏場にかけての走り込みをやってないので、運動量がガタ落ちだ。来年以降どうなるものか先が見通せないが、少し日常的な運動量を増やさないといかんな。

 昔のデータを引っ張り出して比べてみると、

  年齢, 身長, 体重, 肥満度, 体脂肪率, BMI
  66, 172.1, 66.8, 2.5, 16.2, 22.6
  56, 172.7, 64.9, -2.0, 14.9, 21.8
  46, 173.8, 65.3, -1.8, 16.5, 21.6

 20年前から身長が-1.7 cm、体重が+1.5 kgか。これくらいは許容範囲じゃなかろうかということにしておこう。

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結果報告書イメージ

 

2020年10月28日 (水)

長崎行き「かもめ」

 長崎新幹線(九州新幹線西九州ルート)の武雄温泉~長崎間の開業が2022年秋に決まったというニュースはすでに流れているが、その区間を走る列車名が「かもめ」と決定したというニュースリリース(JR九州webページ)が発表された。博多~武雄温泉間を接続して走る在来線特急は「リレーかもめ」となるそうだ。つまり鹿児島ルートが新八代~鹿児島中央間で先行開業したときの「つばめ」~「リレーつばめ」と関係と同じ形というわけだ。

 しかしこれはニュースというほどでもないな。正式には決定していなかったとはいえ、もう「かもめ」一択で決まりで、他の可能性はまずなかっただろう。それほど長崎行きの特急列車と「かもめ」の愛称は強く結びついている。「かもめ」という愛称の列車はそれ以前にもあったけれど、1961年のダイヤ改正で全国に80系82形気動車特急が設定されたときに、長崎行き主編成6両+宮崎行き付属編成6両の12両編成列車が「かもめ」として走り始め、その後付属編成は鹿児島行き、佐世保行きと変わったものの、主編成はずっと長崎行きとして山陽新幹線博多開業まで走り続け、その後は博多~長崎間の電車特急として現在まで走り続けている。もう60年もの歴史があるのだから。

 「かもめ」には何度も乗ったが、やはり一番の思い出は大学生時代の1975年2月24日に京都から長崎までグリーン車で乗り通したことだ。当時ぼくは80系気動車の大ファンだったので、山陽路を走り抜ける80系特急が消滅する同年3月10日の新幹線博多開業ダイヤ改正の直前のこの日に、わざわざ乗りに出かけたのだ。長時間乗車なのではじめてグリーン車を奮発して「かもめ」の旅を満喫した。当時は付属編成は小倉で分割して筑豊本線経由で佐世保へ行っており、筑豊本線は原田で鹿児島本線に合流するので、原田~肥前山口間は長崎行きと佐世保行きの2本の「かもめ」が前後して走るという変わった列車でもあった。

 新幹線「かもめ」が走り出すのは再来年か。その頃にはさすがにコロナも落ち着いているだろうから(?)、乗りに行きたいものだ。というか大きな声では言えないけれど、実は九州新幹線は博多~新八代が未乗なので、そのときに一気に片付けてしまいたいな。

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45年前の「かもめ」特急券

 

2020年10月27日 (火)

廃止の日付

 決まった決まったとすでにニュースになっていた日高本線鵡川~様似間の廃止が決まった。変な文だが、鉄道の廃線にはいろいろと手続きがあり、段階を踏まねばならないので、どの段階で決定とみなすかによって厳密にはフライング記事が出てしまう。JRと関係自治体の合意が成立した時点で事実上は決定なので、そういう意味ではすでに決まっていたといえば決まっていたのだが、今日JR北海道から国土交通大臣に鉄道事業廃止届が提出されたとのニュースリリースが出た。

 ところでそれを見ると、廃止予定日が2021年11月1日となっている。あれ、あちこちで4月1日と報道されているのに、とよく見ると※印で但し書きがあって、届け出後に北海道運輸局の主催で意見の聴取が行われ、そこで4月1日に廃止を繰上したいと陳述する予定だとのこと。そういうことね。廃止届出は1年前じゃないとならないので、そういう日付にしておいて実際には繰り上げるんだ。すでに諸方面了承済みのことなので繰上は当然認められて4月1日になるということだ。

 しかし、手続き的にはそういうことになるのだろうけど、これも茶番だな。まあ、形式承認のはずのものをこれは認められないと6人削った総理大臣がどこかにいたから、ひょっとして11月にならないとも限らないのではあるが。どっちみち廃止といってもすでに休止中なのでさよなら列車が運転されることもなく、単にすでに走っている代替バスの路線やダイヤが変わるだけなのだから、大した違いではないか。

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日高本線厚賀~大狩部間の前面展望(2011.8.24)

 

2020年10月25日 (日)

黒沢先生の訃報

 以前のエントリで坂村貞雄先生の訃報を北大時報で知った話を書いたけど、こんどは名誉教授黒沢悦郎先生の訃報が、同じ北大時報の8月号に載っているのを見つけた。時報は毎月Webで公開されているが、めったに読みにいくことはないので、今まで知らなかった。しかも亡くなられたのは昨年12月24日(享年93歳)だという。

 黒沢先生はずっと理学部で教鞭をとられていて、ぼくは教養部の授業で有機化学を教わった。この授業がぼくの大学での有機化学との出会いであり、そのときの強烈な感動が後々自分の専門分野を決めるときの最初のきっかけとなった話は、札幌同窓会誌に書いて、おもしろ有機化学ワールド(化学よもやま話「科学の美しさ」)にも公開しているので、そちらをご覧ください。

 拙著「ビギナーズ有機化学」のまえがきに、有機化学のおもしろさを教えていただいた方として、黒沢悦郎、正宗 直、市原耿民、西田進也の諸先生のお名前を掲げて感謝の意を表してあるが、これで4人全員が鬼籍に入られたことになる。謹んでご冥福をお祈りいたします。

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野の花寄せ植え(画像と記事は関係ありません)

 

2020年10月24日 (土)

がんばれ中井広恵女流六段

 今日も将棋ネタになってしまった。中井広恵女流六段が11月5日にはじまる第28期倉敷藤花戦に女流史上最年長挑戦者(51歳4月)として出場するのだそうだ(スポーツ報知Web)。これは知らなかった。中井さんといえば清水市代女流七段と二強として1990-2005年くらいの女流将棋界を席巻した実力者。タイトル獲得19期は清水七段、里見香奈女流四冠に次ぐ第3位だ。

 タイトル初挑戦は1982年(13歳)だというから38年前のことで、これはタイトル挑戦最年少記録だ。昭和、平成、令和の3時代でタイトルを取る可能性があるのは、棋界全体でも中井、清水、谷川九段、福崎九段、南九段の5人しかいないというからすごい。実現性を考えたらもう中井さんか清水さんにしかできない偉業だろう。対するタイトル保持者の里見四冠は難敵だが、対戦成績は6勝6敗の五分で、里見さんに五分以上の成績を残している女性は、他に西山朋佳三段(9勝7敗)だけだというから立派なものだ。

 将棋界では、現在進行中の竜王戦で羽生九段(50歳)がタイトル獲得100期に向けて豊島将之竜王(30歳)に挑戦中で、話題をにぎわしている。男性棋士同様女流も強い若手が台頭してきて、一時代を築いた中井・清水の二強もすっかり過去の人になりつつあると思っていたところへこの快挙。切りのいい20期目に向けて羽生世代ともいえる中井さん(51歳)が里見倉敷藤花(28歳)に挑戦という竜王戦と同じような構図になっている。北海道稚内市出身、道産子棋士として中年のスターとしてぜひとも頑張ってほしいものだ。

 中井広恵さんといえば、大ファンとして知られる詰将棋作家相馬康幸さんの「ヒロエ」詰を紹介しないわけにはいかない。これは初期盤面「ヒ」、途中局面「ロ」、詰上り「エ」の字形が現れる三段曲詰という傑作で、1987年度看寿賞受賞作だ。手順はいたってやさしい17手詰だが、つくるのは大変だろう。

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相馬康幸氏作「ヒロエ」詰(報知新聞1987年3月23日)
初形(左図)、10手目(中図)、詰上り(右図)、杏は成香

 

 

2020年10月23日 (金)

推理将棋

 もう10月も下旬になったというのに、詰将棋パラダイス10月号の推理将棋の問題がまだ1問も解けていない。メール解答〆切は翌月7日なのであと2週間くらいはあるが、これはまずいな。解答を出し始めたのはいつだったか忘れたけど、それ以来毎月最低1題は解けていたのがとぎれてしまう。
 推理将棋というのは、将棋の初期配置からある局面(多くはどちらかの詰み)までの、与えられた条件を満たす一義的な手順を問う問題だ。以前のエントリで紹介したプルーフゲームと似ているが、あちらは最終局面が与えられていてそこへ至る手順を問うのに対し、推理将棋は最終局面がわからないところが大きく違う。つまり、9手で詰みという条件では後手方の玉が詰むというだけで、どこでどういうふうに詰んでいるかまで解き明かさなければならない。ここが推理将棋の難しいところだ。
 例を挙げた方が早い。10月号で解答発表になっている中村雅哉氏作(8月号出題推理将棋442番)。条件は「同じ角で角打ち、角不成、角成と3種類の王手を掛けて、9手で詰まして勝ったよ」。初期配置から9手で詰ませるには、先手後手協力して都合のよい手順を運ばなければならない。それにしても9手で詰むのかと思うかもしれないが、それが詰むのがおもしろいところ。 さて本題。9手のうち先手の手は5手しかない。角打ちをするにはまず角を取らなければならないし、最短で角を取るにはまず76歩と突いて味方の角を使わねばならない。つまり、条件を満たすには、初手から76歩、後手、角取り、後手、角打ち、後手、角不成、後手、角成の9手詰となる。3手目で角を取るには2手目は後手34歩と突くしかないので、76歩34歩22角までは決定だ。ここで角を成るか成らないかはちょっと問題だ。ただし、条件に「同じ角で」とあるので、ここの成不成にかかわらずこの後取った角を打ち、不成、成と使わねばならない。あとは考えてください(笑)。

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ここから条件を満たす詰手順を答えよ

 

2020年10月21日 (水)

初霜・初氷

 今朝は今季一番の冷え込みで、札幌では初霜・初氷が観測された。朝の最低気温は5.5 ℃だったそうだ。もう10月下旬だからそう驚くことでもないが。
 初霜・初氷とセットで出てきたけれどこれは別物で、初霜は地表の草葉の表面に霜が降りたこと、初氷は容器の水面に薄氷が張ったこと、をそれぞれ目視で確認しているのだそうだ。今の時代にずいぶんアナログなことをしているものだが、季節の風物詩である桜の開花だって人が見て宣言しているのだから、異とするには当たらないか。
 最低気温が0 ℃以下に下がらないのに霜が降りたり氷が張ったりするのは、地表温は気温測定位置より低いからだという説明になっている。それはわかるが、にしても霜と氷を両方観測する必要はあるのだろうか。だいたい同じくらいの日になるなら片方でもいいような。そう思ってここ数年の観測日を調べてみた。気象統計資料としてまとまったものがありそうなものだが、残念ながらちょこっと調べただけでは見つからなかったので、1年ごとに手作業で遡ってみた結果が以下だ。

札幌観測点
年,初霜,初氷,初雪
2020,10/21,10/21,--/--
2019,10/16,10/18,11/7
2018,10/20,11/4,11/20
2017,10/19,10/19,10/23
2016,10/15,10/15,10/20
2015,10/16,10/16,10/25
2014,10/19,10/19,10/28

 これを見ると、2週間も離れている2018年は例外として、初霜と初氷はほとんど同日になっている。初霜・初氷とセットで頭にインプットされているのもむべなるかなだ。ますますどっちか片方でいい気がしてきたが、ひょっとしたら南方の暖地では有意にずれたりするのかもしれない。ちょっとそこまで調べてみる気はしないけど。

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霜が付いた草 by Emmanuel Boutet, CC BY-SA 3.0, via Wikimedia Commons

 

2020年10月20日 (火)

GoToトラベル2500万人

 驚くべきニュース。GoToトラベルを利用した延べ宿泊者数が7月22日の開始から9月末までで約2518万人だったそうだ。10月からは東京発着の旅行が解禁されたので、今ではもっともっと増えているだろう。2500万人超というと日本の人口の1/5ではないか。平均して5人に1人が利用していることになる。
 コロナ騒ぎも落ち着いてきたし、GoToトラベルを利用して温泉でも行きたいねとはうちでも話題になっていたが、ちょっと調べてみると10月は軒並み満員で予約が取れない。移動自粛なんて言われて久しいが、すでに行きたい人は行っている状況になっていたのだ。それにしてもわが家の周りでGoToトラベルで旅行したという人なんて聞いたことがない。ましてや5人に1人なんて信じがたい。つまり、行く人は何度も何度も利用し、われわれのような情弱者は一度も利用できていないという構図なんだろう。
 そういえば、例のお店応援商品券も気がついたときにはほとんど完売で買えなかった。そして最近始まったGoToイート。どうやって買ってどう利用したらいいのかも知らないうちに、すでに9日間で558万人の予約でポイント付与額が49億円に上るという。あまねく配付された10万円だけはもらえたものの、それ以外の企画にはことごとく乗り遅れている。うちがのん気で無知だと言われればその通りだけど、目端の効く人だけがどんどん得をするというシステムってどうなんだろうかと思ってしまう。

 

2020年10月19日 (月)

一等三角点「厚別」

 秋も深まってきて、だんだん外を歩き回る三角点探訪には向かない季節になってきた。以下はまだ夏の名残りが残る好天の9月、白石シリーズ(北郷南白石)に続いて訪れた「厚別」の悲しいお話。

 札幌市内にある一等三角点は、境界線上の「余市岳」と「中山」を除くと「札幌北端」、「札幌南端」、「手稲山」、「琴似山」、「札幌岳」、「厚別」、「月寒」の7ヶ所しかなく、そのうち路傍の三角点といえる平地にあるものは、基線の南北端のほかはこの「厚別」だけだ。それくらい貴重な三角点なのにその現状たるや惨憺たるもので、紹介するにはばかられるほどだ。

 踏査日は2020年9月29日。ぼくはその日、地下鉄東西線南郷13丁目最寄りの「南白石」を探訪した後だったので、地下鉄に乗ってひばりが丘駅へ移動してそこから歩き、帰りは反対側のJR厚別駅へ抜けたが、距離からいうと、JR厚別駅か新札幌駅からアクセスした方が若干近い。

 JR厚別駅からだと南側の国鉄時代からの古い駅舎から出て(A地点)、駅前通りを道なりに進み、千歳線の高架をくぐってその先の床屋の角を右折する(B地点)。すぐに左手に厚別中央公園があるので公園の外周に沿って北側から西側に回り込み、すぐ右手のアパートにはいる小道を右折する(C地点)。右側のアパート手前に自転車置き場があり、その奥にブロック造りのボンベ庫が並んでいる。放置自転車が雑然とあふれているボンベ庫の壁際に、マンホール様の円形の鉄蓋がありその中が地下埋設の三角点だ。折り重なった自転車の下のごみ溜めのようなところで、これが歴史ある貴重な一等三角点の末路かと情けなくなる。蓋面の記載は上部に三角点、下部に建設省国土地理院となっていて、おなじ鉄蓋でも「若草」にあったもの(下部が国土交通省表記)よりは古いものだ。

 一等三角点だけに設置は古く、点の記によれば1900年が最初の設置となっている。その後の移設などの記述はなく、1983年観測、2011年に柱石補充と記載されているのみだ。ただし、古い地図(1950年以前)を見ると、位置がわずかにずれている(新旧地図マーカー位置)。どうも元の位置は少し西寄りの安楽寺境内にあったように思われる。もちろん明治時代から現在のような地下埋設されていたはずはないので、どこかの段階で地上から地下へ移されたのだろうが、資料からはその時期はわからない。

〇一等三角点「厚別」
 北緯 43°02′22″.3471
 東経 141°27′46″.7676
 標高(m) 20.04

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JR厚別駅のレトロな駅舎

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駅を背に駅前通りを南下する(A地点)

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千歳線高架をくぐった先の床屋の角を右折(B地点)

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公園の北西角を回り込んですぐ、四角い建物の手前赤いコーンのところを右に入る(C地点)

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すぐ右側のアパート手前に自転車置き場

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自転車置き場に並んで奥にブロック造りのボンベ庫がある

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ボンベ庫の手前壁際の放置自転車の下に鉄蓋

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三角点鉄蓋

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位置図(国土地理院地図(電子国土web)に一部記入)

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新旧地図比較(今昔マップ on the web)

 

2020年10月17日 (土)

減便ダイヤ

 学園都市線新駅に続いてもうひとつ鉄道の日に発表されたJR北海道のニュースリリース。こちらは来春ダイヤ改正での減便減車の予告だ。新型コロナウイルス感染症の影響による旅客数減少の回復見通しが立たないことにより、利用状況に見合ったダイヤの見直しをするとのこと。すなわち減便・減車ということになる。
 まだ詳細がはっきりしていない部分もあるが、まず「北斗」の夜間帯1往復の廃止。どの列車とは書かれていないが、ニュースではいずれも最終の23,24号が対象とみられている。これはどうなんだろう。利用が少ないというけれど、終列車の繰り上げは有効滞在時間の短縮につながるので困る人もいるんじゃないのかな。もしそのまま廃止になれば札幌発最終が20:00から18:10に、函館発が19:54から18:49になってしまう。北大は函館キャンパスがあるので教員の行き来が日常的にあって、函館の先生はよく最終の「北斗」を利用していたけど、どうするんだろう。
 次は、「大雪」2往復と「サロベツ」1往復の臨時列車化(それぞれ年間50日、30日程度の運休)。閑散期の平日のよほど空いている時期だろうからあまり影響はないかもしれないけれど、もともとの本数の少ないところだけにこれもどうなのか。最閑散期は網走行きが4往復→2往復、稚内行きが3往復→2往復になってしまう。本数を減らすと利用チャンスが減るのでよけい利用客を逃がすことにつながりかねない。ローカル線で利用者が減ったからと減便をするとよけいに利用者が減りという負のスパイラルが起こるのと同じだ。そんな赤字ローカル線が三セク化されて本数を増やしたら利用客が増えたという例も多い。
 これは「北斗」もそうだけど、利用者が少ないなら減車して本数は維持する方がいいと思うけどな。といっても「大雪」の183系はともかく「サロベツ」の261系は4両が最短ユニットなのでこれ以上減車ができないのが痛いところ。JR北海道は今後気動車特急を261系にそろえる方針のようだけど、「北斗」、「おおぞら」以外は閑散期に4両は長すぎる。四国や山陰筋のように最短2両運転できるような車両があるといいんじゃないかなあ。
 あとは、札幌圏列車の一部見直しとしてそれぞれ10本程度を減便および土休日運休とする。もともと本数の多いところだからこの程度は許容範囲だろうけれど、学園都市線のように日中20分ヘッドに固定されているところは減らしにくいだろう。パターンダイヤがくずれると利用しにくくなるし。それより日中の6両編成はいかにも長すぎる。これは函館・千歳線のように3両化して十分だと思う。以前、朝ラッシュ終了時に札幌駅で3両×2に解結していたのに、なんでやらなくなったのだろう。
 最後に普通列車の一部見直し。函館線旭川口、留萌線、石北線、宗谷線旭川口、根室線帯広以西、ただでさえ少ないローカル区間をさらに減らすのは上記のように愚策。それにこれはコロナの影響ではないと思うがな。

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中村 昌寛さんによる写真ACからの写真

 

2020年10月16日 (金)

ロイズ駅ができる?

 かねてから一部で話題になっていた学園都市線(札沼線)新駅設置が本決まりとなって公式発表がされた(JR北海道PDF)。場所は、あいの里公園~石狩太美間の石狩太美駅から約1.5キロ札幌寄りの地点で、当別町当別太地区の15線踏切の近くだ。ここはロイズふと美工場まで約300メートルと近く、駅設置費用(8-9億円)はロイズ、駅前広場工事は当別町が負担の請願駅となる。早ければ来年春に着工し翌年4月にも開業予定とのこと。
 とうとう現実化となったか。費用はほぼロイズが負担するということで、当別町は願ったりかなったりだろう。年間46万人の乗降客を見込んでいるそうなので1日の乗車人員が600人ということか。駅から工場まで自動走行バスを走らせる計画だそうで、集客に期待しているのだろうけれど、さてどうだろうか。
 ロイズふと美工場はうちから近いので何度も行ったことがあるが、休日でも駐車場がいっぱいになることはあまりない。最近は近くに道の駅ができたのでその集客効果でお客が増えているかもしれないけれど。それにいまどきの人は車だろうからJRで行く人がどれだけいるか。同じ学園都市線の百合が原駅から百合が原公園までが300メートルくらいだけど、JRで行く人は少ないだろう。
 ということで、ここはJR利用者というよりはロイズ駅とか駅名に会社名を入れて宣伝効果を狙いたいところだ。学園都市線では大学前駅が大学の費用負担で北海道医療大学に改名された前例があるし、請願駅なので出資者の意向が反映されるだろう。どうなるか、駅名発表が楽しみだ。

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新駅イメージ(JR資料より)

 

2020年10月15日 (木)

ホームカミングデーセット

 寒い一日。朝、手稲山が初冠雪といっていた。平年より1日、昨年より22日早いそうだが、昨年は記録的に遅かったのであって、まあこれが平常だろう。すでに雪虫が飛び始めているし。
 時雨模様の日が続いていたので、外を走ったのは4日ぶりだ。夕方の気温は10 ℃を切っていたし、風が吹いて、長袖ジャージに薄手の手袋をはめても寒いくらい。ついこの間までTシャツで走っていたのがうそのようだ。
 やれやれと家に帰りついたら、北大からごほうびが届いていた。ホームカミングデーセット。今年のホームカミングデー2020は9月26日の予定だったのがコロナ禍で中止になり、希望者に資料とトートバッグを送付するのみとなったもの。トートバッグはこの時勢に何かと便利。ちょっと色合いが地味でせっかくのデザインが目立たないのが惜しいけど、ありがたく使わせていただきます。

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送付内容

 

2020年10月13日 (火)

朝昼抜き

 今日は年に一度の人間ドック。いつもは午前中なのだが今回は初めて予約の都合で午後の部に割り当たった。いつものクリニックで受付時間は13:15。時間帯がずれると勝手が違う。大きいのは健診前の食事だ。朝からの場合は前日21時までに軽めの夕食をすませて、以降飲食禁止、当然当日朝食も抜き。これには慣れている。それが午後からになると、前日の制約はなく、朝は7時までにごく軽いものなら食べられる。
 お、朝食食べられるのか、と例としてあがっているメニューを見ると、お粥1杯、バター抜き食パン1枚、素うどん1杯、スープは透明具なし、コーヒー紅茶はミルク砂糖抜き、などなどお世辞にも食欲がわかないものばかり。胃の検査があるので胃排出時間の短い消化の良いもののみということだろうが、食パン1枚たって4枚切りと8枚切りでは違うだろうし、うどん1杯はどんなどんぶりでもいいのか、という突っ込みは置いといて、コーヒーはいいのにミルク・砂糖はなんでだめなんだろう。
 いずれにしても、そうまでして食べることもなかろうと今朝は朝食抜き、当然昼食も抜きというラマダンみたいな1日になった。連続2食抜くことはあまり経験がないが、意外と我慢できない空腹ということもなく、これなら1日1食でいいじゃんという感じ。
 そこまでして臨んだ胃の検査。今回はバリウム造影ではなく胃カメラにしたので、リアルタイムで自分の画像が見られておもしろかった。ミクロの決死圏みたい(古っ!)。おみやげに撮影画像までもらってきた。最近の健診はサービスいいな。

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健診前に食べていいもの

 

 

2020年10月12日 (月)

大阪都構想

 世の中によくわからないものはいっぱいあるが、これもその一つ。賛否を問う住民投票が今日告示されたそうなのだが、なんか前にもやらなかった?と思ってよくよく見ると、5年前の2015年にも住民投票をやって否決されていたのだった。
 なんでまたやるの。特別区の数を前回案の5から4に減らしたとか細かいところが違っているらしいのだが、そういう問題だったのだろうか。住民投票というのは憲法改正もそうだろうけれど論点は大きく変えるか変えないかであって、内容の細部を問うものではない気がするが。大阪府と大阪市を合一して大阪都にするという構想そのものが否決されたのだから、運用を少し変えたからといって何度もやるのは意味ないし、姑息とすら思える。
 知事、市長を擁する大阪維新の会はとにかく実現したいのだろうが、なんでそんなにこだわるんだろう。何かあるのか。して前回は反対した公明党が今回は賛成に回ったのだとか。まったく支持者にどういう説明しているんだろう。まあよそ者が口を出す筋合いではないが、自分が勝つまでじゃんけんするって子供に笑われないか。

 

2020年10月11日 (日)

詰将棋パラダイス2020.10月号

 詰将棋パラダイス10月号、到着日は失念。結果稿は7月号分で、詰将棋学校は短大1と5が無解。短1は斎藤慎太郎八段作、持駒は豊富だが盤面の攻め方の手がかりがほとんどなく、一見して難しそう。二度見ても三度見ても難しそうで、とりあえず並べて駒を動かしてみたもののすぐに行き詰まる。どうやったらこれが詰むのか。いかにもプロ棋士の作品という感じで棋力の低いぼくにはとても歯が立たない。というわけで早々に諦めてしまったやつ。短5は頑張れば解けそうな気がしたが、香車の打ち場所の組み合わせがややこしくて終わらなかった。代わりに大1が解けたからよしとしよう。大2はおもしろそうでかなり考えたのだけど、わずかに届かなかった。こういうのは好きなんだけど。
 あとは有吉弘敏さんが入選100回の同人入りをして記念作品が出題された。中編が2題。有吉さんの作品は好作ぞろいで、どうしてこんな隙のないうまい手順を次から次へと作り出せるのだろうと不思議になる。難度もそこそこあるけれど、ぼくが何とか解けるレベルなのでうんうん考えて解くのがとても楽しい。今回の解答者評にも解くのが楽しみという人が何人もいてみんな同じなのだなと納得した。
 というわけで、今月の1作はその記念作品から選んだ。どちらも素晴らしいのだけれど軽快な捌きの2番目の方。初手は64角と打つくらいしかなく54玉と逃げたところで95飛を世に出す算段をする。66桂同と65金同と66桂同と76角という一連の手順が浮かぶのだが、どうもうまくない。せめて64角が銀だったらなあと嘆息。初手にもどって他に手はないよな、31角はいかにもやりにくいし、合駒が面倒だ。ん~そうか銀合が最善なのか。え?銀合?、ああ~そうか、と解けた。なんでこんなうまい伏線手がはいるんだろう。

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詰将棋パラダイス2020年7月号
有吉弘敏入選100回記念第2番

 

2020年10月 9日 (金)

出来レース

 「茶番」というタイトルで書こうと思っていたが、最近そんなエントリを書いた気がして見てみたら、案の定あのときに使っていた。まったく茶番ばかりでいやになるな。
 昨日、高レベル放射性廃棄物最終処分場選定にかかわる文献調査への応募を表明したばかりの寿都町長が、今日東京に出向いてNUMOに応募書類を提出した。なんという手際の良さ。そもそも最初に応募方針を明らかにしたのが8月13日ということだから、ほとんど寝耳に水だった大多数の町民をびっくりさせてから2ヶ月も経っていない。その間、住民説明会を開催して町長の意向を説明し、町民の賛否が割れるようなら応募を断念すると言っておきながら、しまいには過半数の賛成を得られていると肌感覚で感じていると、反対署名提出を封じ込めてしまっている。
 町の未来にかかわる重要な判断をたったの2ヶ月でしかも肌感覚などというあいまいなもので決めてしまっていいのだろうか。もちろん日本のムラ社会で町長の独断専行による一点突破が成るわけがないので、町議会を含め町内の有力者には事前に周到な根回しがされていたのだろう。知らぬは一般町民だけということだ。これを茶番と言わずして何と言おう。
 一方の神恵内村。こちらは商工会長からの請願が議会に取り上げられて、村議会の結論をもとに村長が判断するという形で応募受諾が決定した。トップダウンの寿都とは逆のボトムアップ方式で、一見民主的に見えるが、商工会長は村議を兼ねているというし、村議会議員が8人しかいない小さな村なので、当然すべては了解済みだったとしか思えない。請願が9月8日だからたったの1ヶ月で決定という恐るべき速さ。
 町民でも村民でもないぼくが口を出す権利があるわけではなく、というか特定放射性廃棄物に関する条例をもつ道ですら第一段階応募には強制力は発揮できないということで、鈴木知事直々に両町村に説得に出向いたものの、まったく相手にされなかったのだから、何をかいわんやだ。
 応募が受諾されるのは間違いないだろうけれど、このまますんなり進むとは思えない。住民投票などをして町内が分裂するのは避けたいとかいってるが、この先町長選挙もあるだろうし結局はそういうことになるのだろうな。どっちにころんでも国としては、こちらからお願いしたわけではなく町村側から応募してきたので、というスタンスで責任を取るわけではないし、国策で推進してきた原発稼働の尻拭いを過疎町村に押しつけてしめしめとほくそ笑んでいるに違いない。

201009
高レベル放射性廃棄物地層処分の仕組み(資源エネルギー庁Webページより)

 

2020年10月 8日 (木)

三等三角点「南白石」

 さて、「北郷」に続いては同じ白石にある「南白石」。地下鉄東西線南郷13丁目駅からすぐの便利な位置にある。

 踏査日は同じ2020年9月29日。ぼくは「北郷」から4キロ弱を歩いて訪れたが、直接行くなら南郷13丁目駅から300 mくらいの場所だ。駅から地上に出たところの交差点(A地点)を北方向に進んですぐに右折すると坂を下った先がすぐ白石あかつき公園で、三角点はその東隅の石碑裏にある。地下鉄の通る南郷通りは東方向(新札幌方面)がすぐに月寒川の橋梁にかかるので高架になっていて、南郷通りから直接公園へ出る通りは立体交差で南郷通りの下をくぐっている。

 公園の東角にある立派な石碑は「札幌市吉田山第一地区土地区画整理組合記念碑」というもので、裏に説明書きがあるがまあそういうものだ。その裏手の伸びている芝生の中に4個の保護石に囲まれた標石がある。三等の文字は右書きで、標石自体も角が取れて全体に丸みをおびており、長年の風雪を経てきたことをしのばせる。

 この三角点の来歴はちょっとややこしい。点の記では1970年に設置したものを、1980年に西方490 mに再設置となっている。確かに古い地図(1975)では現位置の東方の国道沿いに三角印がある(新旧地図マーカー位置)。しかし、この古い方の三角点は1916年の地図にもすでに見られるので、もともとの設置は明治大正時代にさかのぼるのではないだろうか。ただし、細かいことをいうとこの大正時代の地図にある三角点位置は1950年版までは同じ位置だが、1975年版では道路沿いに北西に少しずれている(20 mくらい?)。なので、点の記の1970年設置というのは大元の標点をちょっとずらせて再設置したというのが正しいのだろう。

〇三等三角点「南白石」
 北緯 43°02′09″.8466
 東経 141°25′34″.1779
 標高(m) 19.93

201008a
地下鉄東西線南郷13丁目駅南西角

201008b
南郷通りをへだてて北方向をみる(A地点)

201008c
白石あかつき公園南角(B地点)

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東角の立派な石碑の裏の三角点位置

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芝生に埋もれた三角点

201008f
標石

201008g
位置図(国土地理院地図(電子国土web)に一部記入)

201008h
新旧地図比較(今昔マップ on the web)

 

2020年10月 7日 (水)

四等三角点「北郷」

 身近で行きやすいところがだんだんなくなってきたので、今回は少し遠征。といっても白石なので街中といえば街中だ。うんと小さい頃に一瞬、南郷あたりに住んでいたことがあるのだが、もちろん記憶はない。なのでぼくにとってはほとんど土地勘がない。地下鉄白石あたりはまだしもJR白石駅あたりはなおさらだ。

 下調べして駅から歩けそうな三角点をリストアップし、まずは道央道北郷インター近くの「北郷」へ。南郷はなんごうだが、こちらはきたごうと読む。踏査日は2020年9月29日。JR白石駅に降りるのは何年ぶりだろうか。駅は橋上駅化されていて昔の面影はまったくない。新苗穂駅みたいな感じになっていた。北口へ下りて、駅前の道を北東方向へ向かう(A地点)。北郷通りを越えて直進し、住宅街の中を少しジグザグしながら北郷小学校横を通って、中央に川をはさんだ大きな厚別通りに出る(B地点)。渡って次の道を右折して(C地点)、まっすぐ行くとほどなく三角形をした北郷むつき公園に出る(D地点)。三角点はここの南東角にある。

 公園内を歩いて行くと突き当たりの芝生の塀ぎわにぽつんと標石が植わっているのが遠くからでもよくわかる。横に保護石が1個あってそこを含むぐるりをコンクリートで覆ってある。点の記は保護石1個としか書かれていないが、上面舗装というべきだろう。周囲はきれいに草が刈られているし、同じ公園内でも前回未発見におわった「苗穂町」とはえらい違いだ。等級と処遇は関係ないらしい。

 点の記では1974年の設置となっていて、その後は2004年に柱石交換としか書かれていないが、古い地図を見ると1975年の位置は現位置とは明らかにずれている(新旧地図マーカー位置)。1995年の地図では現位置にあるので、柱石交換以前に移設されたのではないだろうか。

〇四等三角点「北郷」
 北緯 43°03′34″.1826
 東経 141°25′26″.5276
 標高(m) 10.01

201007a
JR白石駅北口

201007b
北東方向への駅前通り(A地点)

201007c
厚別通りを渡る(B地点)

201007d
すぐ次の角を右折したところ(C地点)

201007e
北郷むつき公園到着(D地点)

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三角形をした公園の南東角に目立つ三角点

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周囲を固められた標石

201007h
標石

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位置図(国土地理院地図(電子国土web)に一部記入)

201007j
新旧地図比較(今昔マップ on the web)

 

2020年10月 6日 (火)

大気の状態が不安定

 「大気の状態が不安定」、これはもう流行語といっていいだろう。毎日の天気予報で聞かない日はない。非常に不安定と非常がつくこともままある。大気って安定になることはないのか。それは自然の摂理に反するのでは、という気になる。
 大気の状態が不安定というのは、暖かい軽い空気が下層、冷たい重い空気が上層になる逆転現象のことを指すらしい。系を安定化させようという働きが上昇気流になって雷雲が発生したりする。突然雨が降る。夏の間は、南から湿った空気をもつ暖気が流れ込んで大気の状態が不安定になり、今ごろは、北から大陸の寒気が流れ込んで大気の状態が不安定になる。暖気は軽いんだから上層に流れ込み、重い寒気は下層に流れ込めば、最初から不安定にはならないように思うが、そうはならないのだろうか。たぶん地学で習ったのだろうけれど、忘却の彼方だ。
 まあこれだけ便利に使われている気象用語もないだろう。大気の状態が不安定であれば多少のイレギュラーな事象は許されるので、予報が外れても大丈夫というわけではないだろうが、それで予報はおしまいというのでは気象予報士の役目はないわけで、決まり文句を念仏のように唱えるだけでなく、もう少し多様な表現があってもいいのでは。
 今日は大気の状態が不安定で、朝こんなにきれいな虹がかかった。日中は晴れたと思ったら突如ザーッと激しい雨が降り、すぐに止む。車で走っていると、路面がびしょ濡れのところと乾いているところがつながっている。気温も徐々に下がり、昔ならさしずめ秋の時雨というところだろう。大気の状態が不安定、では俳句もひねれまい。

201006
朝の雨上がり

 

2020年10月 4日 (日)

川だけ地図

 夷隅川の曲流っぷりを調べているときに、国土地理院地図Vector(試験公開)のなかに「川だけ地図」というのを見つけた。Vectorの試験公開地図のうちデフォルトのおすすめの地図に出てくる白地図とか写真とかは知っていたが、ほかにもメニューはいろいろあってその中に鉄道地図だの道路地図だの川だけ地図だの興味深いのがたくさんある。
 「川だけ地図」は文字通り川の流路だけを白地図に記入したもので、川の流れ方が一目瞭然だ。これをみると房総半島南部は分水嶺がずっと外房よりに偏っていて、それが夷隅川の曲流の原因になっていることがよくわかる。中国・四国地方では四国は四国山地が中央を横走しているように思っていたが、分水嶺はずっと瀬戸内よりにあって、四万十川や肱川の曲流もはっきりわかる。確かに中央構造線は吉野川南岸の剣山側ではなくて北岸の讃岐山脈側だったか。中国地方に目を転ずると、江の川の迂回ぶりも特徴的だ。そういえば広島県の三次盆地を流れる可愛川は江の川の上流だし、先ごろまで水害不通だった芸備線の広島~三次間は同じ県内なのに分水嶺を越えている。日本の地形は複雑なので細かく見るとこれはなかなかおもしろく見飽きないな。

 

2020年10月 3日 (土)

夷隅川

 どこにある川か知っている人はどれくらいいるだろう。東京近在の人なら誰でも知っているのだろうか。たぶん北海道在住のぼくの周りの人で知っている人は少ないと思う。だいたい読めるのかも疑問。いすみ川と読む。千葉県の外房に夷隅という地域があっていすみ市というひらがな表記の市がある。鉄道ファンならば第三セクターのいすみ鉄道が有名だろう。元国鉄木原線で、三セク化されてからも社長を公募したり、いろいろなイベントを開催したりと話題の多いところだ。
 しかしそれにしても地味なところだと思う。ぼくは木原線時代に乗ったことがあるがほとんど記憶にない。だいたい起点が大原駅なのになんで木原線なんだか。それは木更津と大原を結ぶ計画だったからなのだ。それはわかる。木更津側はというと途中の上総亀山まで久留里線というローカル線がきていて、木原線の終点上総中野との間10キロほどが未成だが、つなぐ計画があったのだろう。ややこしいのは上総中野からは小湊鉄道という私鉄が接続していて、そちらは木更津ではなくて市原に通じているところだ。なのでますます木原線が意味不明名称となってしまっている。
 いすみ市は平成の大合併でできた市だが、元は夷隅町、大原町、岬町だった。鉄ちゃん的にいうと、外房線の主要駅である大原はわかるが、夷隅駅というのは昔も今もないので、夷隅町のありかがいまいちピンとこない。いすみ鉄道(木原線)の国吉駅が最寄り駅らしいのだが、となると大原町と大多喜町の間ということになる。そういわれると何となくわかってくる。しかし匝瑳市だの山武市だの千葉県の地名は難しい。
 いずれにしてもその夷隅地方を貫流する川が夷隅川で、房総半島内で完結しているにしては割と大きな川だ。しかもその流れっぷりがすごい。源流は行川アイランド駅の裏山で、南行すれば数百メートルで海なのにそこから北へ流れてぐるっと内陸を迂回して大原駅北側の長者町駅あたりで海に注いでいる。複雑な地形で思わぬ方向へ迂回曲流する川は珍しくなく、四国の四万十川や肱川などもその最たるものだが、夷隅川はそれに加えて途中の蛇行が尋常ではない。中流域から先は標高差が小さいところを流れているせいだろうか、直線的部分がまったくなく大雨が降ったらたちまち氾濫しそうな川姿をしている。
 なんで突然こんな話をしているかというと、京極夏彦を久々に読んでいて、大原線沿線の総元村(現大多喜町)が話の舞台になっていたからだ。蛇行する夷隅川や東総元駅近くに今もある大戸の洗い越しが出てきてああと思った。超ローカルといえばローカルで、わざわざ観光客がいくところとも思えない。ぼくも一度かすめただけで降り立ったことはない。けれど、なんか気になる。じわじわと行ってみたい。甑島と違って鉄道が現存しているし、東京からもまあ近いから行きやすいといえばいえる。まあいつになるかという話ではあるが。

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蛇行する夷隅川(国土地理院地図(電子国土web))

 

2020年10月 1日 (木)

免許更新

 10月になった。そろそろよかろうといことで16日で期限の切れる免許の更新に札幌中央署内の中央優良運転者免許更新センターへ行ってきた。コロナ禍で一時更新業務がストップしていたために、再開してからしばらくは混雑が続いていて、朝の受付開始前から行列ができて整理券配付しているというニュースを見聞きしていたし、実際、8月初めに更新案内ハガキが来た時も、Web案内には混雑しているので場合によっては当日交付ができないかもしれないとか、有効期限まで1ヶ月以上ある方はご遠慮くださいとか、二の足を踏むような状況だった。
 朝あまり早く行くとかえって込むだろうという読みで、8:45の受付開始から少し遅らせて9:35くらいに中央署に到着した。中はふだんより少し込んでいるかなという程度で、思ったほど混雑していなかった。もっとも早くに整理券交付を受けた人はその時間にならないと来ないわけで、みんな中で待っているわけではないからだろう。
 本日9:35時点の受付状況は写真のホワイトボードの通り。Web上には通常の講習時間しか書かれていないが、さすがに今でも臨時講習が行われていて、優良講習は定例4回のほかに臨時が3回の計7回あって、やっぱり早くから並ぶ人も多いとみえて、朝1番と2番の回はすでに整理券配付終了となっていた。最盛期にはさらに遅い時間に臨時が2回あったらしい。一方、一般講習の方は、臨時1回を含む3回で、ぼくが受けるつもりだった10:15の回がまだ受付中だった。優良に比べると一般は受講者が少ないので、8:50の臨時講習は10/2はなしの予定となっていたのでご注意を。10:15の回も講習開始時点でまだ空席があったし。
 というわけで、2時間かからずに更新手続をつつがなく終了した。これならいつもと変わらない。講義室のイスに座ってパワポのスクリーンを見ながら講習を聴いていると、学会にでもきているみたいで懐かしい気持ちになった。こんなこと日常的にやっていたんだよな(遠い目)。

201001
本日9:35時点の講習状況(札幌中央署)

 

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