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2020年12月

2020年12月31日 (木)

12月の総括

 12月の総括。今朝9時時点のあいの里観測点の積雪は43 cmで、平年値(34 cm)、昨年値(16 cm)をいずれも上回っている。実感としても12月中にこれだけ降るのは久々だなという感じだ。1月の予報は気温低め、降水量多めということで、当初の長期予報(暖冬少雪)がいかにあてにならないかがよくわかる。

 12月の記録(11月比)
  エクササイズ日数 28(+1)
  走行距離(換算km) 135.4(-22.0)
  総エクササイズ(Ex) 156.0(-31.8)
  体重(kg) 67.4(+0.3)
  体脂肪率(%) 17.1(+0.5)
  踏査三角点数 0(0)
  読了本数(冊) 10(+2)
  詰パラ学校解答数 休校
  ブログ記事数 24(+2)

 冬用のシューズは出したものの、今季はまだ雪の中を一度も走っていない。家の中のエアロバイクだけでは距離が伸びないのでこんなものだろう。今年の年間走行距離は1800キロちょっと。コロナ禍でレースがなかったのと、そのための長距離走をまったくやってないので、こちらもこんなものかな。

 なんやかやと新型コロナウイルスに振り回された1年だったが、なんといっても特筆すべきは今年は一度も北海道外に出なかったこと。中3のときに初めて津軽海峡を渡って以来毎年どこかへは出かけていたので、これは51年ぶりのことだ。さらにいえば、道内でもほとんど出歩いていないので、旅行はおろか外泊がゼロ。これは記録がなく記憶もあいまいだけど、少なくとも55年以上ぶりだと思う。来年はどっか行くぞ。

 というわけで、みなさまよいお年を。

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定点観測(家の裏) 

2020年12月29日 (火)

軽症はちっとも軽症ではない

 あんまりCOVID-19の話ばかり書きたくないし読みたくもないと思うけど、気になることがひとつあったので。それは「軽症」とか「重症」という用語について。

 報道を見ていると毎日のPCR検査陽性者数とともに重症者数という数値が出てきて、これがけっこう重要な指標とされている。必要な病床数に直結するからだろうということはわかる。一方で、新しいクラスターが確認されましたという記事で、「症状はいずれも無症状か軽症だということです」、という表現も毎日のように聞く。

 重症と軽症ではずいぶん隔たりがあるように感じるけど、その中間に該当する区分けってあるのだろうか。中症なんて聞いたことないし。そこで、テレビのニュースショーをよく見ている家人に聞いてみたところ、「中等症」というのだと即答だった。え、そんな用語あるのか、聞いたことないけど。と思っていたら、昨日の道内の新規クラスターの説明に、「症状はいずれも無症状か軽症、または中等症だということです」とでてきてびっくり。初めて見たかも。

 ということで、それぞれの違いはどう定義されているのだろうとネットで検索したら、THE PAGEにちゃんとあった。厚生労働省・結核感染症課の担当者によると定義は次のようになっている。

  軽症:入院が必要でない方(ポイントは酸素吸入器や人工呼吸器などの医療機器を使わなければならないか否か)
 中等症:酸素吸入をしないと危ないと判断された方
  重症:集中治療室(ICU)での治療を必要とする、もしくは人工呼吸器を装着する必要がある方

 区分がよくわかった。とともに軽症は決して軽症ではないことがわかった。つまり、いくら高熱が続いて咳込んで苦しい状態でも、自力で呼吸できていれば軽症なのだ。「通常の風邪やインフルエンザで患者さんが強い自覚症状を訴えていたとしても多くの場合は自宅療養になりますよね。それと同じです」とのこと(上記記事)。

 「症状はいずれも無症状か軽症だということです」という字面だけ見て、大したことないんだなと思っていたら大間違い。COVID-19をちょっと舐めていたな。軽症でもなったら苦しい思いをするし大変なことだ。気をつけないと。

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軽症と重症の間(イラストACより)

2020年12月28日 (月)

3年間1302億円

 数日前、JR北海道への国からの経営支援策が発表になった。各種ニュースで詳細が報じられていたが、JRのニュースリリースはどうなっているかなと見てみたら...。とりあえずお礼まで、という感じの通り一遍の事実報告のみ。なんか書かないわけにはいかなかったんだろうけどこれではちょっとなあ。同時に支援策が講じられたJR四国の方はというと、社長談話としてお礼の文とともに、パワポ4ページにわたる経営自立に向けた取組みについてという資料が載せられている。すでに長期計画は公表されているにしても、北海道もこれくらいは意気込みを示してほしいろことだけど。

 さてそのJR北海道への支援内容はというと、3年間で約1302億円という大盤振る舞いといっていい規模になった。今年までの2年間が416億円だったことを考えると、倍増以上だ。額は決まっていないものの、4年目以降も2030年度まで10年間支援期間が延長されることにもなった。また、青函トンネル(鉄道関連部分)の更新費用については、鉄道・運輸機構が負担するともされており、とりあえず北海道新幹線札幌延伸まではつぶすわけにはいかないということだろう。

 一方で、赤字線存続関係に関しては別途検討ということで、地元負担と同水準という姿勢は崩してはいない。北海道の鈴木知事も単なる赤字補填はしないと明言しているし、来年以降やっと協議がはじまった留萌線、まったく進展していない根室線富良野~新得はもちろんのこと、残りのいわゆる8線区についても、早急な収支改善策が求められることになるだろう。

 赤字線はなんらかの改善がなされない限りずっと赤字が増え続けるわけなので、未来永劫に支援はできないというのはよくわかる。どこかで切らなければならないし、なら早い方がいいに決まっている。8線区のうち、国の骨格区間ともいうべき宗谷本線旭川~稚内、石北本線新旭川~網走、根室本線釧路~根室などは、収支にかかわらず残すべきという考えかたもあると思うが、国の姿勢は他線区と一律に特別扱いはしないということのようなので、安閑としてはいられない。観光ツアー列車の走る石北線以外の2区間は予断を許さないかもしれないな。

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これで全文(JR北海道ニュースリリースより)

2020年12月26日 (土)

一般化学の教科書

 今日は少し宣伝モードで。
 北大在職中に一般教育課程の化学の授業資料作成の議論をご一緒させていただいた、理学研究院の村越先生より、化学I(一般化学)の共通教科書として作成した下記書籍が全国出版の運びとなったということで、献本をお送りいただいた。

 化学 物質の構造と性質を理解する
 新しい化学教育研究会編
 学術図書出版社
 2019年4月初版
 B5判オールカラー352ページ 本体2400円
 ISBN 978-4-7806-0763-5

 大変立派な本で、何よりカラフルな図表が美しく説明も丁寧なので、学習意欲が湧いてくること請け合い。大学初年次化学の教科書として恰好のものであるのはもちろん、高校化学終了後にさらに化学を学びたい、という一般向けの独習書としても十分役立つだろう。興味のある方は一度手に取って見られることをぜひお薦めしたい。

 ぼくはおもてのwebサイト「おもしろ有機化学ワールド」に書いてあるように、化学II(旧化学III、有機化学)の授業を数年間受け持っていたが、恥ずかしながらその基礎ともなる化学Iについては、必ずしも全内容にわたって十全に頭にはいっているとはいえず、必要のつど教科書を引っ張り出しては復習していた。今はヒマは十分あるし、これを機会に本書で勉強させてもらおうと思う。

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これです

2020年12月25日 (金)

大長考

 将棋の公式戦のライブ中継を無料で見られるとはいい時代になったものだ。今日は、A級順位戦羽生善治九段対豊島将之竜王という好カードがあって、エアロバイクを漕ぎながらAbemaTVの中継を見ていた。

 局面は横歩取りの中盤戦で、後手番の豊島竜王が46手目をこんこんと考えている。漕いでも漕いでも進まない。バイクがじゃなくて将棋がだ。終盤にさしかかる勝負所であり、持時間の長い順位戦だからそれほど手が進むとは思っていないが、それにしても手が止まったきりだ。とうとう漕いでいる間1手も進まなかった。考慮時間は2時間をゆうに超えていた。大長考といっていいだろう。

 いったい何を考えているのだろう。などと凡人が推し量っても意味はないか。ほんとかどうか知らないが、プロ棋士は何千手だか何万手だか読むそうだ。指し手に対し相手がどう応じるかによって、局面はどんどん分岐していくから、キリがないのはわかる。だけど、いくら持時間が長いとはいえ、6時間という制限のあるうちの2時間以上を1手にかけるというのはバランス的にどうなんだろう。しかも、何時間あろうともすべてを読みつくすことは不可能だとすれば、相手が予想外の手を指したらまた一から考え直さねばならないのではないか。ある程度方針を定めておいて、あとは相手の出方によってそのつど考えた方が効率的な気がするけど。

 そういえば、昔の詰将棋パラダイスに吉村達也氏の随筆が連載されていて、その中で将棋の考慮時間についておもしろいことが載っていた。コンピュータ将棋に勝つ方法として、森下卓九段が、考慮に盤駒を使用し、1手3時間以上の考慮時間をかけて、途中風呂にはいったり寝たり休憩が自由にとれるという条件なら、まず絶対に負けないと豪語していたそうだ。いかにも長考派の森下九段らしいが、この条件ならたいていのプロ棋士は負けないだろうという(詰将棋パラダイス2009年12月号p.32)。

 なるほど、1手2時間なんて全然足りないということなのか。もちろん10年前とはいえ、疲れを知らないコンピュータも1手3時間ずつ延々と考えたら人間が敵うのか、という気もするが(笑)。

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対局時計(アナログ式)
(Ruth Little, http://www.agthomas.co.uk/, CC BY-SA 3.0
<http://creativecommons.org/licenses/by-sa/3.0/> via Wikimedia Commons)

2020年12月24日 (木)

大人の鉛筆

 ニコリ解答用に愛用していたコクヨ鉛筆シャープの芯がなくなってきた。1.3 mm芯はどこにでも売っているというものではないので、先週札駅近辺に出たときがチャンスだったのだが買いそこなった。通販なら手に入るけど、シャー芯だけわざわざ配送してもらうのも気が引けるし、他に抱き合わせで買う物も思い当たらない。困ったな。

 今日はArioへ行ったので、ダメ元でくまざわ書店の文具売り場を覗いてみたが、予想通り見当たらない。だいたいコクヨのシャーペン自体を置いてあるところが少ないのだ。しょうがないなと売り場を見渡していたら、北星鉛筆という聞いたことのないメーカーの大人の鉛筆というのを見つけた。名前は鉛筆だが見た目はシャーペンで、鉛筆型の軸に鉛筆の芯を入れてノックして出すしくみだ。つまりシャーペンそのものなのだが、鉛筆と銘打つだけあって芯が鉛筆ほど太く、2 mmもある。シャーペンの芯というと通常は0.3~0.9 mmくらいだから、筆記用にはさすがにそのまま使えないので、「えっ!と驚く秘密の芯削り」というのが同梱されている。

 ここまで書いて思い出した、ステッドラーの芯ホルダー、あれと同じだ。中学生くらいのときよく使っていた。芯固定がノック式ではなくチャック式で、芯削りで尖らせて使うやつ。あれも2 mmくらいの芯だった。懐かしいな、今でもあるのだろうか。

 それはともかく、これ使えるんじゃん、と買ってみた。シャーペン軸に付属の芯はBだったので、別に2Bの替え芯を買って、入れ替えて使ってみる。ノックして繰り出した芯はそのままではさすがに太いが、ニコリ解答用ならマス目を塗りつぶすのはもちろん、数字を埋めるのでも削らなくてもそのままで全然OKだった。替え芯込みでも1000円以下だし、これはいいものを買った。これを自分へのクリスマスプレゼントとしよう。なんと安上がりな(笑)。

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圧巻の2 mm芯

2020年12月22日 (火)

たかもり辞任

 吉川貴盛元農水相が献金疑惑ではなくて健康問題で議員辞職した。昨夜のテレビでニュース速報が流れたし、今朝の新聞の1面トップだから驚く。それほどの大物だったのか。そういえば維新の英傑西郷隆盛も朝鮮使節派遣論に敗れ、参議を辞任して下野したのだったが、同じたかもりという立派な読みの名前をもちながらえらい違いだ。

 今回の吉川氏はわれらが地元選出(北海道2区:札幌市北区・東区)の代議士で、当選したり落選したりしながら順番待ちしてようやく大臣になったと思ったら、在任中に大臣室で500万円の献金を受け取ったことが明るみに出されるやいなや、急遽不整脈を発して病院に隠れ、このたびペースメーカー装着手術のために、議員職に耐えられないと辞任してしまった。

 この人の小物ぶりは地元でも有名だ。前回衆院選の選挙カーで近所に回ってきて、「地元あいの里のために働きます」と連呼し、国会議員があいの里のために働いてどうするよ、市会議員かよ、と地元民を呆れさせたことがある。地元の恥なので詳しくは書かないが、ほかにも次男のゴリ押し問題とかいろいろと不始末をしでかしている。

 なので辞めてくれるのは構わないが、おかげで来年4月に補欠選挙があるのだそうだ。そうか国会議員は空けとく訳にはいかないのか。どうせ任期満了前に来年は総選挙があるはずなのに、なんという二度手間。税金の無駄遣い。きっと道議会議員やってる長男が後継候補として出るんだろうな。

 そんな自民党候補にはぼくは一度も投票したことはないが、さりとて対立候補たるべき野党の候補が松木謙公氏ときたから絶望しかない。この人、もともとは自民党だったのがなぜか民主党に移ったあと、新党大地、維新の党、民進党、希望の党、国民民主党を経て今は立憲民主党という、見事なほど節操や見識のカケラも持ち合わせない人物なのだ。共産党独自候補立てるんだろうな、そうじゃなきゃ白紙入れに行かなきゃならない。

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正当なたかもりさん(photoACより)

2020年12月21日 (月)

冬至

 今日は冬至。札幌の日の出は7:03、日の入りは16:03で昼間がちょうど9時間しかない。細かいことをいうと、日の出が最も遅くなるのは年明け1月3日頃の7:06、日の入りが最も早くなるのは12月9日頃の16:00なので、日の出はまだこれから遅くなり、日没はすでに遅くなり始めている。同じ冬至でも那覇だと昼間が10時間31分もあるから、1時間半も違う。こうしてみると日本も広いものだ。

 冬至は冬に至ると書くので、冬の絶頂ではなくこれから冬が来るのだ。まだまだ寒さも雪もこれからが本番のはずだが、しかし今年はもう真冬だ。札幌市北区あいの里地区では、今朝までの24時間降雪量が30 cmで、積雪深が47 cmになった。これは平年のほぼ2倍、昨年の7倍だ。おまけに今朝の最低気温は札幌市内は-9.3 ℃だが、ここから4キロほど離れた石狩市生振の観測点では-19.4 ℃と12月としては観測史上最低気温を記録している。

 今冬は暖冬少雪という予報じゃなかったろうか。今からこれでは年明けが思いやられる。

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冬に至る頃

2020年12月20日 (日)

木星と土星の超大接近

 約400年ぶりという木星と土星の見かけの超大接近。いよいよ明日明後日が最接近となった。最接近時の両者の間隔は約0.1度と、月の見かけの直径の約1/5しかない。肉眼では分離して見えないかもしれないというから、これはすごい。昔、視力検査に使われたという北斗七星の二重星ミザールとアルコルの間隔が約0.2度だから、それよりも厳しい。ただし光度がミザール(2.3等)とアルコル(4.0等)より、今回の木星(-2.0等)と土星(0.6等)の方がずっと明るいので見やすいかも。

 今回を見逃すと次回同じくらい接近するのは60年後の2080年というから、なんとか明日か明後日は見たいものだが、問題は天気だ。なんといってもこの季節だからな。晴れさえすれば空気が澄んで観天には最高の時期なのだが、雪雲が流れてきたら絶望的だ。今日は、日中大雪で30センチくらい降ったけれど、夕方には晴れてちょうど縦に並んだ木星と土星がきれいに見えた。間隔は0.3度くらいだろうか。明らかに月の直径より近いが、まだ余裕で肉眼(裸眼ではない)で分離して見えた。さて明日はどうなるか。

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AstroArts webページ「木星と土星の超大接近」より

2020年12月18日 (金)

ガンガンとカンカン

 とあるブログを見ていたら、ガンガンとカンカンの話がでてきて懐かしくなった。一斗缶に代表される大きな缶がガンガン、ジュースの缶のような小さな缶をカンカンという言い方がある。北海道方言と書かれていた。いや~考えたことなかったけど、あれは方言なのか。

 今はほとんど使わないけれど、ぼくも昔はよくそういう言い方をしていた。子どもの頃、「お菓子食べたい」「ならガンガンもっといで」みたいな会話が普通だった。亡くなった祖母の顔が浮かんでくる。

 昔は、せんべいやかりんとうのような駄菓子は菓子屋で量り売りしていて、店頭でガラスの容器から紙袋に入れて売ってもらい、それをお菓子の缶と称する大きめの蓋つき缶に入れておいてあったのだ。冒頭のブログ主さんも「お菓子を詰めている金属缶をガンガンと呼んでいました」と書いているから、どこの家でもそうだったのだろう。

 ネットで調べてみたら、ガンガンは確かに北海道方言ということだが、カンカンの方は日本中あちこちで使われるので、方言というより幼児語ではないかという説もあった。そうなのか。確かに、ワンワン、ポンポン、チンチンなど幼児語には他にも反復語があるけれど、カンカンはちょっと違う気がするな。

 なぜならば、ガンガンやガンカンはワンワンなどと違って、アクセントが中ほどの「ンガ」にあるのだ。中国語だと2声4声の連続という感じ。「ン」は独立した音節ではないので、アクセントがあるというのはおかしいのだが、たとえば「ガ↑ンガ↓ンをガ↓ンガ↓ン叩く」のような文では明らかに両者のアクセントは異なる。といっても北海道人にしかわからないのだろうか。「丸々(と太った)」というか「橋箸」というか。

 時代とともにだんだん方言も薄れてしまっていくのだろうけれど、ひところ有名になった「押ささる」とか、「ゆるくない」、「あずましくない」、「いずい」、など他の表現では代替しにくいニュアンスのものは、ぜひとも受け継がれていってほしいものだ。孫に教えるかな(笑)。

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ガンガン(一斗缶)
(Batholith - 投稿者自身による作品, パブリック・ドメイン, https://commons.wikimedia.org/w/index.php?curid=11987783による)

2020年12月17日 (木)

上毛高原ってどこ?

 上越新幹線の上毛高原駅に地元から改称を求める声が上がっているそうだ。そもそも上毛高原などという地名はなく、新幹線建設時に仮称としてつけられていたものが、1982年の開業時になぜかそのまま確定してしまったのだという。それにしても40年近く前の話だ。開業前に地元の意見とか当然聞かれたろうに、なんでそのとき適当な名前にしておかなかったのだろう。

 ともあれ、駅のある水上町の名前を取って「新みなかみ」とか隣町の沼田市を含めた「沼田みなかみ」とかが候補になっているらしい。ただし数億円にのぼる駅名変更にかかる費用は地元負担になりそうなので、このご時世に簡単ではないだろう。

 考えてみると新幹線は在来線と離れた位置に駅があるケースが多々あり、そういうところの駅名はなかなか難しいところがある。過疎駅として有名な近くの北陸新幹線安中榛名駅だって、非地元民にはどこにあるのかさっぱりだし、東北新幹線のくりこま高原駅もわかりにくい。奥津軽いまべつ駅など、さすがに近いのでぼくは知っているが、普通の人は想像つかないだろう。まあこのへんは改称したからといってわかりやすくなるとも思えないけど。

 もっとメジャーなところがあった。東海道新幹線の岐阜羽島駅。岐阜県羽島市にあるのだから至極当然の名前なんだけど、在来線の東海道本線上に羽島という駅がないので、場所のイメージがしにくい。一応名鉄羽島線という鉄道は通じてはいるけれど、マイナーな支線の終点でしかないし。1964年の東海道新幹線開業時から存在する駅でありながら、国内鉄道全線完乗したぼくですら、岐阜羽島駅で新幹線を乗り降りしたことはない。もちろん名鉄羽島線には乗ったので、その時に終点の新羽島駅に降り立って、おおここがそうかと目の前の岐阜羽島駅を眺めた記憶がある。

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上毛高原駅(Filler - Photo taken by Filler., CC 表示-継承 3.0,
https://commons.wikimedia.org/w/index.php?curid=386680による)

2020年12月16日 (水)

北34条駅の漏水事故

 ローカルな話だが、札幌市営地下鉄南北線北34条駅の地下ホーム連絡通路が14日未明に漏水で水没し、2日半経った現在も復旧のめどが立っていない。北34条駅は地下1階がコンコースで、地下2階のホームは南北方面別の対向式のため、それぞれの方面の改札口が別々に向かい合って設置されている。ホーム間の移動はコンコース階を経ると改札外連絡になるので、ホームの下に地下3階に相当する改札内通路がある。漏水箇所がどこかわからないが、水は低きに流れるから最も低いその通路が水没したわけだ。

 地下鉄のこの区間は1978年の開業で42年経っているので、老朽化が指摘されている。実際に各駅の改修工事が予定されていたのが、コロナ禍による減収で延び延びになっていたそうだ。また、このあたりは地盤が水分を多く含んでおり、2年前の胆振東部地震のときにも一部で液状化現象が起こっている。直接の原因は調査中とのことだが、複数個所から漏水しているという話なので、起こるべき事態が起こってしまったとしかいいようがないのかもしれない。

 それにしても、漏水量は一時は毎分2600リットルというから結構な量だ。連絡通路は閉鎖するにしても、排水作業等に狭いホームを使用せざるを得ないので、列車の運行は再開できたものの駅は通過扱いになっている。これから複数の漏水個所を特定してどうやって修復するのか知らないが、復旧にはかなり時間がかかりそうだな。

 しかし、こういうホーム間の連絡通路ってほとんど利用されていない気がする。間違えて別の改札口からはいってしまった時くらい。それにしても北12条駅とか北18条駅とか共通コンコースがない対向ホームの駅は別として、一旦上がって駅員に事情を話して入り直せばすむことだ。その方がエスカレータも使えるし、狭くてうす暗い連絡通路を通るよりいい気がする。安全上の理由等で設置が義務付けられているのかもしれないが。というかそもそもコンコース階があるのだから、大通駅やすすきの駅みたいに改札口を一元化したレイアウトにしておけばいいのでは。

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北34条駅に設置した一時貯水プールとホース(札幌市交通局webページより)

2020年12月14日 (月)

今年の漢字は「密」

 例の清水寺貫主が揮毫する今年の漢字に「密」が選ばれたそうだ。やや意外。2位以下は、「禍」、「病」、「新」、「変」、「家」、「滅」、「菌」、「鬼」、「疫」という順とか。ぼく的には「疫」かなと思ったけど。新型コロナウイルス関連の文字が選ばれるのは間違いないところだとして、「禍」は抽象的すぎるし、「病」もちょっとニュアンスが違うようだし、「菌」はそもそも間違いだし、まあ「疫」くらいが妥当なのでは。一文字は難しいな。二文字とか単語だったら、「感染」とか「パンデミック」だろうか。あ、「三密」か。

 確かに三密回避とことあるごとに言われてきたのは事実だ。そもそも三密って誰が言い出したのだったか。こういうのは仕掛け人がいたんだろうな。森貫主の筆をみてしてやったりと思ってるかも。

 ちなみにこの今年の漢字、過去10年は「令」(2019)、「災」(2018)、「北」(2017)、「金」(2016)、「安」(2015)、「税」(2014)、「輪」(2013)、「金」(2012)、「絆」(2011)、となっている。今となってはなんでこの字がというのばかりだ。「金」が2回とはさすが拝金主義の国だといいたいところだが、4年おきなのでこれは金メダルだろうか。今年も何事もなければ「金」だったのかな。

 2011年の「絆」は意味深い。10年経ってもちゃんと通じる。ストレートに出来事を表すのではなく、こういう含みのあるいい字を今年も選びたかったような気もするな。

2020年12月13日 (日)

背番号1の終焉

 某投手にとうとう引導が渡されたか。じゃなくて、1%の可能性を賭けて12月7日のプロ野球合同トライアウトに参加していた新庄剛志氏に、今日までに残念ながらどこの球団からもオファーがなく、本人が復帰断念を表明した。

 それにしてもファイターズの背番号1のユニフォームが似合ってたな。今の背番号1って誰だっけと思わず考えてしまった。もちろん斎藤佑樹選手で、その前が陽岱鋼選手、その前が森本稀哲選手で、その前が新庄剛志選手だった。もうずいぶん昔のはなしだが、現役引退から14年経ってもスター性は健在だった。

 トライアウトで軽快な動きを見せて、タイムリーヒットまで打ったものだから、外野は大喜びで、特に日本ハムにはぜひ獲るべきだという声が集まった。まあ、冷静に考えれば限られた支配下登録選手数に入れるとなると難しいし、そもそも二軍においといても意味ないので、さらに限定される一軍枠となれば連続Bクラスから優勝を狙おうかというチームに余裕はないだろう。チャンスで代打新庄なんて場面は確かに盛り上がるだろうけれど、シーズン通してそれが続くわけもないし。ただでさえ成績不振の責任を誰もとらず、吉村GM、栗山監督続投で風当りが強いのに、そんなことしたらこんどは受け狙い作戦かと揶揄されかねない。いつの世も外野は無責任なものだから。

 新庄の現役最後の2006年シーズンは北海道民にとって忘れられない年だった。北海道移転3年目にしてリーグ優勝、そして日本シリーズで中日を破っての日本一。雪の舞う初冬の札幌駅前通りの優勝パレード。いやあ、あんな時代もあったねと、まさに時代を感じてしまう。

 そしてあれもこれも新庄のパフォーマンス抜きには考えられない。現役復帰の夢は叶わなかったけれど、たぶん現実の厳しさは本人が一番わかっていただろう。暗いニュースばかりの毎日に、前向きな話題でわくわくさせてくれた一週間、十分存在価値は発揮してくれたよ。お疲れさま。

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photoACより

2020年12月12日 (土)

詰将棋パラダイス2020.12月号

 詰将棋パラダイス12月号、到着日は12月1日。結果稿は9月号分で、詰将棋学校は短大14と15が無解。短14は好形実戦型。こういうのが実は難しかったりする。下辺ではどうやっても詰まないのでひょっとして上辺へ追い出すんだろうな、というのは予想通りだったけど解答にいたらず。短15は明らかに根気が続かない。並べても何をどこまでやったかわからなくなってしまう。こういうのをプロは暗算で詰めてしまうんだろうな。大学は簡素型特集なのではなからパス。絶対無理。

 9月号は藤井聡太棋聖誕生記念月だったので、藤井さんの自作と、祝賀曲詰があった。藤井さんのは軽妙な手順の19手詰で、いかにもさらさらと作ったという感じ。難しくはないが初手から終盤までの関連性が洒落ていてさすがのつくり。ほんとセンスあるわ。

 ところで今月は年末の短編コンクールの月だが、昨年が9手詰だったので今年は11手詰だと思いきやなんと7手詰。告知されていたから知ってはいたけれど。たまたま通巻777号というゾロ目の号だからということだ。11手詰が50題は結構しんどいけれど、7手詰なら大分違う。すでに解き終わって、余勢を駆って同人室もほぼ終わりまでいった。次はどこを解こうかな。

 今月の1作は、たまには短編ということで小14柳澤瑛氏作の7手詰。こういう仕かけのあるのは大好きだ。初手はまあ75桂と跳ねるしかない。71玉なら11龍、93玉なら98龍と龍を縦横に使ってすぐに詰む。合駒をしても71角と打って11龍があるので簡単だ。変だなと考えて88馬という移動合に想到する。同香なら93玉に98龍と回れないし、同龍なら71玉に11龍ができないというしかけ。取れないとなると71角くらいしか手がないが、同玉に11龍ではさっき動いた馬で同馬と取られてしまう。が、香筋が通ったので初手で跳ねた桂をもう一段63桂不成とすれば詰みだ。馬の雄大なスイッチバックと桂馬の2段跳ね。これで7手とはうまい。今月の短編コンクールにこれを超える作があったかな。作者は確か奨励会員だったはず。時々おもしろい作品を寄せてくれる。

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詰将棋パラダイス2020年9月号
小学校14 柳澤瑛氏作

2020年12月10日 (木)

マイル整理

 JALからマイルの有効期限がそろそろですよというメールがきた。マイルかあ。退職してから出張というものがなくなったので飛行機に乗らなくなった。旅行で乗ることはあったけれどそれとて年に数回だし、そもそも今年はコロナ禍もあって飛行機どころか旅行というものをしていない。一番遠くに行ったのは旭川だ。マイルなんてどうなってるんだろう。

 というわけで調べてみたところ、JALが2933マイル(最短有効期限2021.2)、ANAが0マイル、AIRDOが1268ポイント(最短有効期限2021.10)だった。JALは2月に切れるマイルがあるのでお知らせがきたわけだ。さすがにこれでは特典航空券というわけにはいかないので、なにか交換できるのだろうかとサイトを見てみたら、2000マイルでは大したものはなく、3000マイルだと1500Pontaポイントに交換できることがわかった。

 Pontaならローソンで使えるしこれにしよう。しかし残念ながら67マイル足りないではないか。ん~、今から飛行機に乗る予定はないから、提携ポイント使ってAmazonで買い物するくらいしかないところだが、Amazonからのマイル積算は3ヶ月かかるので、これでは間に合わない。

 そうこうするうちに、JALから新型コロナ禍対応によるマイレージ期限延長のお知らせがきた。来年3月末期限のマイルは2022年1月まで延長とのこと。これなら十分間に合うぞと思いきや、どうやらマイルは航空券やツアーにしか利用できないeポイントに変換されてしまうようだ。結局だめじゃんか。

 まあ、でもJALマイルは残っているだけよくて、ANAがゼロって。そんなにANA乗ってなかったかな。確かに共同運航便をAIRDOで乗ったことはあるけど、単独運航便はしばらく乗ってないかも。そのAIRDOが1268ポイントも残ってた。調べてみるとAIRDOはなんと10月から2月末まで全路線一律700ポイント搭乗可能キャンペーンをやっている。ということは新千歳~神戸も余裕で乗れるのだ。こりゃすごい。この機会にどっか行きたいけど、この時勢に2月末ではちょっと無理っぽいなあ。どうしたものか。

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手続きはしたものの...

2020年12月 9日 (水)

JR北海道来春ダイヤ見直し

 JR北海道の来春ダイヤ見直しの概要が発表になった。だいたいはすでに予定として公表されていたものだが、改めてまとまった資料をみるとかなり大きな見直しなのだなと考えさせられる。見直しにより目指すものという前書きには、新型コロナウイルスの感染拡大によって収入が減少し、その収束後も減少分が容易には戻らないという見通しで、適正な輸送規模にする、ということが書かれていて、ただでさえ苦しい経営が新型コロナ禍で大打撃を受けている様子がうかがえる。

 見直しのポイントは4点で、
  1) 特急列車の減便、閑散期運休、減車
  2) 快速・普通列車の減便、土休日運休
  3) 駅の廃止および管理移管
  4) H100形電気式気動車投入
 となっている。

 内容が多いので感想もいろいろありすぎて一度には書ききれないが、1,2) については、インバウンドを含む観光需要減少およびテレワークの推進等による乗客減に対応したものだろうが、昔はもっと季節運転の特急列車や土休日運休の普通列車があったような記憶があるので、毎日毎日同じように走らせるのではなく、需要状況によってメリハリをつけるのは当然な気がする。札幌圏の普通列車なんて首都圏などのように平日と休日でダイヤを分けてもいいくらいだと思う。

 3) の駅の廃止・管理移管は特に宗谷本線の駅が多いので話題になっていたが、どうやら地元の猛反対にあっていた抜海駅は廃止をまぬがれて稚内市の管理に移管されるようだ。その他は予定通りで、名寄~稚内間にある宗谷北線の31駅のうち、7駅が廃止、15駅が管理を自治体移管となって、JRの管理駅は9駅しかなくなった。そのうち特急停車駅が美深、音威子府、天塩中川、幌延、豊富、南稚内の6駅で、普通列車しか止まらない駅は初野、智恵文、勇知の3駅しか残らないことになる。今回は宗谷本線中心だけど、いずれ他の線区もこんなふうになるのだろうな。

 4) たったひとつ明るい話題が、老朽化著しいキハ40形気動車の新しいH100形への置き換えだ。H100形は新たに30両投入され、すでに導入されている函館本線山線に続いて、室蘭線苫小牧~長万部・室蘭、宗谷線旭川~名寄はほぼH100化され、所要時間短縮とアコモ改善がなされる。この春から活躍しているH100形、ぼくは実は乗ったことはおろか実車を近くで見たこともない。春になってコロナが収まったら(収まるんだろうな)、ぜひ乗りに行きたいものだ。

201209
H100形概要(JR北海道資料より)

2020年12月 7日 (月)

豊島竜王初防衛

 昨日、将棋の第33期竜王戦の第5局で豊島将之竜王が挑戦者の羽生九段に勝って、4勝1敗で竜王位の防衛を果たした。豊島二冠(竜王、叡王)は6度目のタイトルで防衛戦で初めての勝利となった。挑戦者の羽生善治九段はタイトル100期目の大記録がかかる勝負だったが、残念ながら敗退となった。

 2年前くらいに豊島さんが満を持してタイトルを取り始めたときは圧倒的に強くて、これから豊島時代がくるのではと思っていたがさにあらず。挑戦手合いでは負けなしなのに、防衛戦でことごとく負けて保持するタイトルがくるくる変わるという状態だった。不思議なものだ。

 同じタイトル戦を戦うのでも挑戦と防衛では立場が違うし、精神的にもよし行くぞと負けられないという違いがあるのかもしれない。将棋の8大タイトル戦のここ3回のタイトル保持者を見てみると、次のようだ。

 竜王 広瀬→豊島→豊島
 名人 佐藤天→豊島→渡辺明
 王位 豊島→木村→藤井聡
 王座 斎藤慎→永瀬→永瀬
 棋王 渡辺明→渡辺明→渡辺明
 叡王 高見→永瀬→豊島
 王将 久保→渡辺明→渡辺明
 棋聖 豊島→渡辺明→藤井聡

16回のタイトル戦で挑戦者の11勝5敗と、棋王戦以外はどんどんタイトルホルダーが代わっているのがわかる。5回の防衛成功のうち3回は渡辺明三冠で、あとは豊島竜王と永瀬拓矢王座が1回ずつ。豊島二冠は防衛戦1勝3敗なのに、渡辺三冠は3勝1敗と強い。その1敗の相手が藤井聡太二冠だからさすがだ。ひところの羽生九段のように圧倒的な強者がいない群雄割拠時代といえるのかもしれない。

 そういえば、9年前のブログに若武者対決というエントリでNHK杯の豊島六段-佐藤天彦六段戦の話を書いたことがある(段位は当時)。注目の2人だったのだ。このときは豊島さんが勝ったが、その後佐藤さんは名人に駆け上がり、一昨年の名人戦で両者が顔を合わせて豊島名人が誕生したのだった。あ、別に先見の明を誇っているわけではないです(笑)。

 

2020年12月 6日 (日)

はやぶさ2の帰還

 はやぶさ2が無事に帰還し、分離したカプセルの回収に成功したという。ニュースといえば新型コロナばかりだったのでこういう明るい話題はうれしい。今回はまずは順調といっていい探査行で、今後は持ち帰ったであろう小惑星リュウグウの試料解析が期待される。

 はやぶさといえば10年前に帰ってきた初代はやぶさをどうしても思い出してしまう。初代のはやぶさはとにかくトラブルに次ぐトラブル続きで、通信途絶により数か月行方不明になったり、姿勢制御、太陽電池、イオンエンジンなどの相次ぐ不具合で、何度ももうダメなのではという事態に追い込まれながら、綱渡りのような運用を続けて、満身創痍でなんとか地球帰還を果たし、最後は大気圏再突入で燃え尽きてしまったのだった。

 そのようすを我々はできの悪い子どもの悪戦苦闘を見るように、固唾をのんで見守り、一喜一憂したものだ。回収されたカプセルは各地で展示されてどこも行列になり、ぼくも東京出張の折に国立科学博物館の展示を見に行って、はやぶさグッズを買ってきたりした。映画化されたのも観て感動を新たにもした。

 今回はそんなドラマがほとんどなかったので、なんか物足りないなどというと関係者の方々に申し訳ないか。前回の教訓を生かして改良を加えた成果が、今回の成功につながったのだから、これはもう科学技術の勝利といえるだろう。おめでとうございます。

201206
初代はやぶさグッズ

 

2020年12月 5日 (土)

レールウェイマップル全国鉄道地図帳

 このブログには「書籍・雑誌」というカテゴリがある。が、今年1月に7年ぶりにブログを再開してから、そのカテゴリには今まで10エントリしか書いていない。長期中断前には1ヶ月に10エントリくらいは書いていた。これは読んだ本の感想をそのつどブログ記事にしていたからだ。それが今はすべてブクログの方に直接書いているので、ブログ記事にはしなくなった。月に10エントリも書いていたネタがなくなったわけだから、そりゃネタ探しに四苦八苦するわけだよ、というのはまた別の話だが、このブログ主は本読まない人なんだなと思ってる方は、そういう事情なのでご理解ください。

 というわけで久々の書籍ネタ。昭文社からレールウェイマップル全国鉄道地図帳が出版されてあちこちで話題になっていたので入手した。B5判オールカラー428ページという大冊だ(2020年12月1日1版1刷、税別3200円)。全国の地図が25万分の1(北海道はなぜか30万分の1)で網羅されていて、詳しい地図情報の中に鉄道線の情報が細かく記載されている。そのうえ過去に存在して廃止になった鉄道・軌道(ただし終戦以降のみ)についても路線、駅がすべて記入されていて、史料価値はもちろん見ていても楽しい。

 廃線巡りに使うにはさすがに縮尺が足りないが、全体を網羅するインデックスとしては十分役に立つし、意外なところに知らなかった情報が載っていたり、ついつい読みふけってしまう。たとえば「山陰本線竹野川橋梁と田君川橋梁は国内で3連現存するラチス桁のうち2連である」(図118C2)とかマニアックすぎで、これはもう行ってみたくなること請け合い。もちろん昭文社マップルなので鉄道のない離島などもすべてきちんと収載されているので、地図帳としても機能する。鉄道好きはもちろん地図好き、旅行好きのあなたにぜひおすすめだ。そうだAmazonで買うとなぜか高いのでご注意を(12/5現在)。

 さて、こういうのを入手するとついアラ探しをしてしまうのは性格の悪いところ。これだけのボリュームなので正確に正確を期したとしても誤記や抜けがあるのは無理からぬところだろう。というわけでひとつだけ。JR石勝線清風山(信)~占冠間の鬼峠トンネル内に1981.10-1986.3の4年半だけ存在した鬼峠信号場が記載漏れだった。

201205
鬼峠トンネル内に鬼峠信号場があったはず

 

2020年12月 4日 (金)

旭川厚生病院

 旭川厚生病院の新型コロナウイルス感染クラスターが12月4日現在214名となった。北海道では現在、同じ旭川の吉田病院や札幌田中病院など100人超えの大型クラスターが他にもあるが、200人を越えたのは初めてだ。というか国内最大級だとか。なんでこんなことにと思ってしまう。

 病院での大型クラスター発生は、高齢者中心の病院において寝たきりや介護の必要な患者が多いために、対策が行き届かずに感染が拡大する例がほとんどだ。吉田病院しかり、田中病院しかり。ところが、旭川厚生病院は一般の総合病院であり、旭川にいくつかある高度医療を担う地域拠点病院のひとつだ。当然、厳重な感染対策はされていただろうし、初期に感染者が見つかった後の処置も適切にされていたであろう、と思いたい。それがこの拡大で、webページによればいまだに感染経路の特定ができていないそうだ。

 この病院は総合周産期母子医療センターおよび小児救急医療拠点病院の指定施設になっていて、年間800例を越える分娩を扱っている。その産科はいまどうなっているのだろう。うちの長女夫婦がこの春まで旭川在住だったので、初孫はここで取り上げてもらい、その際に医師・看護師・助産師の方々にはとてもお世話になった。なので、とても他人事とは思えないし、心配だ。スタッフの方々は毎日大変でしょうが、なんとか一日も早く収束するようお祈りします。

 

2020年12月 2日 (水)

第41回石橋湛山賞

 このほど、著作『日米地位協定――在日米軍と「同盟」の70年』(中公新書、2019年)で第41回石橋湛山賞を受賞された琉球大学の山本章子准教授のことがニュースになっていた。

 授賞式は10月23日なのになんで今ごろと思ったら、大学Webページに掲載される受賞コメントの、
「地位協定の最前線に立たされるのが国ではなく自治体であることがこの問題の本質。国が国民を守らないから、地方自治体が住民を守るために苦心しなければならない」、
という部分が大学側に当初問題視され、「誰が見ても誤解を生じさせない内容にする必要があった」という理由で、表現を改めるよう要請されたのだが、受賞者の拒否によってそれが撤回されて、結局12月1日になってそのままの形で掲載されたという話だ。

 原文はしごく妥当な内容で、誰が見ても誤解が生じようがないわかりやすい表現としか思えないので、そのまま掲載されることになったのは当然だろう。沖縄の米軍基地問題については、国と県の意見が合わない部分が多々あるし、こういうことがあると琉球大は国立大学なので国の方針に配慮しなければならないこともあるのではと勘繰ってしまう。もとより学術研究は国にも県にも媚びずに独立してあるべきものであり、毅然とした山本氏の姿勢は当然としかいいようがないが。

 この受賞著作は実はぼくも読んでいて、感心した話はブクログに書いた。とても読みやすく考えさせられる。未読の方はぜひご一読をお薦めしたい。石橋湛山記念財団のwebページにあった受賞者略歴によると、氏は北海道出身とのこと。同じ道産子の一人としてまことに誇らしい。受賞おめでとうございます。

 

2020年12月 1日 (火)

11月の総括

 11月の総括。雪は結局初雪のときにどっと積もっただけで、それが解けた後はほとんど降らなかった。今日も10センチという予報だけどまだまだだ。長期予報では暖冬少雪らしいけどどうなるか。

 11月の記録(10月比)
  エクササイズ日数 27(-1)
  走行距離(換算km) 157.4(-3.4)
  総エクササイズ(Ex) 187.8(-18.0)
  体重(kg) 67.1(-0.3)
  体脂肪率(%) 16.6(-0.2)
  踏査三角点数 0(0)
  読了本数(冊) 8(-6)
  詰パラ学校解答数 22(+3)
  ブログ記事数 22(-1)

 変わり映えしないというか。体重・体脂肪率が有意かどうかはさておき少し減ったのは、節酒の効果ということにしておこう(笑)。

201201
定点観測(家の裏)

 

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