3人の差
たかが3人、されど3人。道内ニュースで大きく取り上げられていたので地元の人は知っていると思うが、昨年12月末の住民基本台帳で、帯広市の人口が釧路市の人口を3人抜いて北海道第5位の市になったのだそうだ。両市の人口はもともとわずかの差で、釧路の減少度合いの方がずっと大きかったから、抜かれるのは時間の問題といわれていた。なのでマスコミも予定していた記事だったろう。
道新の記事データによれば釧路市の人口はここ10年で1万8千人以上減っているのに、帯広市は3千人足らずしか減っていない。釧路市は2010年には札幌、旭川、函館に次いで第4位の都市だったのに、一昨年に苫小牧市に抜かれ、そしてこんど帯広市に抜かれたことになる。釧路は基幹産業のひとつである日本製紙の工場が今年夏に撤退予定で、そうなるとまた人口が減るだろうし、明るい見通しがない。
それに比べて帯広を含む十勝圏は元気がある。帯広市自体もそうだが、北隣の音更町(44,136)、西の芽室町(18,430)、東の幕別町(26,505)と大きな町が近郊に隣接している(人口は2020年4月調査、以下同じ)。釧路市の都市圏にあるのは釧路町(19,447)くらいだから、都市圏で比べると帯広圏は25万5千人、釧路圏は18万6千人と大差がついている。しかし音更町すごいな。人口4万4千人というと35ある市のなかでも18位の大きさで、網走市、稚内市、根室市よりも大きい。ついでながら全国で最も人口の少ない歌志内市は3,092人で、これも帯広近郊の中札内村(3,896)や更別村(3,156)より少ない。
ただ、問題は釧路だけとは限らないのが北海道の苦しいところで、2010年から10年間で第2位の旭川市も約2万人減、3位の函館市が約2万8千人減、7位だった小樽市が約2万人減で9位転落と、中核都市が軒並み大幅減だ。函館市は2016年の北海道新幹線開業効果をまったく生かせていないのがわかる。JR北海道が苦戦しているのも無理からぬところだな。こんな状態では新幹線が札幌まで延びる予定の2030年にはどうなっているのだろう。
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