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2021年2月

2021年2月27日 (土)

斎藤慎太郎八段おめでとう

 「西の王子」こと斎藤慎太郎八段が名人挑戦者に決定。おめでとうございます。
 昨日行われたA級順位戦最終局で佐藤天彦九段に勝利して通算8勝1敗の成績は立派。いずれこうなるだろうとは思っていたけれど、A級昇格1年目での挑戦権獲得はすごい。そういえば敗れた佐藤天彦九段も同じように昇格直後に挑戦して、そのまま名人になったのじゃなかったっけ。まさに歴史は繰り返す。

 勝った将棋はAbema中継でチラチラ見ていたが、難解な中盤戦ではちょっと後手に押され気味な気がしていたが、長手数の末見事に勝利。早い時間に星ひとつの差で追う広瀬八段が敗れた時点で挑戦者決定はしていたのだが、自力でもきっちり勝って終わったのはさすがだ。西の王子というのは聞いたことなかった。まあ端正なマスクと落ち着いた所作はぴったりだけど、とすると東の王子というのは誰なんだろう。

 斎藤八段といえば詰将棋。以前、Abema将棋で行方九段と佐々木五段が解説そっちのけで、詰パラの斎藤八段作が難しくて~と詰将棋談義やってたのが笑えた。プロでも難しいんだ斎藤さんの詰将棋。ぼくが解けたのは詰パラ2018.9の750号記念特別出題棋士の宴4番だけだと思う。

 その斎藤八段が初タイトル王座を獲得した時の祝賀詰(詰パラ2019.1)に解答し、見事当選してクリアファイルと手ぬぐいを賞品にいただいたこともある。縁というほどではないけれど、応援したくなる。渡辺名人は難敵ではあるがぜひとも頑張ってほしい。

 

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斎藤慎太郎八段クリアファイル

2021年2月26日 (金)

浜頓別が遠くなる...

 とうとうというかやっぱりというか...。

 今年7月25日に予定されていた第10回北オホーツク100kmマラソン(浜頓別町)の中止が決まった。これで2年連続の中止だ。まあ仕方ないか。同じく2年連続の中止が決まったサロマ湖100kmマラソンよりよほど規模は小さいにしても、やはり札幌や都市部からの参加者が多いし、受け入れ側としては不安でしかないだろう。

 1年ならまだしも2年もブランクが空くと、来年3年ぶりに開催するにしてもなかなか大変だろうな。第10回は大きな節目だからやってくれるとは思いたいけれど、どうなるかわからない。それより、ぼくの年齢で3年の時間経過は大きい。今年ですらもう完走できる気がしなかったのに来年なんて考えられないな。50kmの部なら走れるだろうか。

 いやまてよ、そもそも来年は新型コロナ収まっているんだろうな。不安。

 

2021年2月24日 (水)

大雪

 こんなもので大雪などというと岩見沢の人に笑われるかもしれないが。

 今朝未明からの吹雪で札幌市北区あいの里では4時~8時の4時間に30 cmの積雪。深夜までの積雪なら生活道路にもすべて除雪車がはいって通行確保されるのだが、明け方だったせいで道路は歩道も含めすっぽり雪に覆われたままで車があちこちで立ち往生。近隣の小中学校はすべて臨時休校となり、JR学園都市線も除雪が間に合わず朝から現在まで運転見合わせが続いている。この冬一番というか数年に一度のレベルだろう。このくらいドカッと降ることはたまにあるけれど、なにしろ降る時間が悪かった。

 札幌市内中心部はほとんど降ってないらしいのが口惜しいところだが、まあよくあることではある。北区北部のこのあたりは石狩から当別への風の通り道なので、冬型気圧配置で西風が強まると雪が降るのはしかたない。その風の行きつく先がちょうど岩見沢で、そこで山地にぶち当たって大雪を降らせるという仕組みになっている。

 といいながら、ぼくは別にどこに出かける用事もないので、特に生活に影響は受けてないのだが。ありがたやリタイヤ生活。しかし今日でよかった。明日は国公立大学の二次試験だ。ここあいの里には道教大札幌校があるし、受験生や試験担当の先生方はやきもきしていることだろう。明日はどうか無事に終わるよう祈っている。

 

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札幌市webページ「降雪量・積雪深:北区(あいの里)」より

2021年2月23日 (火)

口腔外科

 先日、近所の口腔外科に行ってきた。歯科は定期検診で3ヶ月ごとに札駅近くの医院に通っているが、そこは口腔外科はやってないので近場にないものかとGoogleで探したら、あいの里地区に3件ヒットした。うち1件は北海道医療大学付属病院なので、他の2件の情報をwebページで比較して、結局うちから近い方へ行って処置してもらってきた。

 調べてみるとあいの里地区にはど真ん中に鎮座している医療大病院を除いても歯科医が10軒もある。ずいぶん見かけるとは思っていたがこの狭い中にそんなにあるのか。あいの里地区は人口約2万人だから2千人に1軒という割合だ。これは高いのか低いのか、札幌市の数を調べてみたら市のwebページに2014年で1230軒という数字があった。人口10万人あたり63.3だそうだ。あいの里は10万比にすると50だから、こんなにあるのに市の平均より少ないのだ。びっくりだ。

 そういえば、ひところ歯科医院はコンビニより多いと話題になったことがあった。あいの里にコンビニは6店(セコマ3、ローソン2、セブンイレブン1)しかないから、はるかに多いのは確か。歯科は設備・機器やら人員やらにお金がかかりそうだが、それでやっていけるのだろうか。廃業したという話もきかないからやっていけるのだろうな。ぼくらの時代と違って今の子どもはほとんど虫歯なんかないだろうけど、その分年寄りの需要が増えているだろうし。

 そんな過当競争の代表のようにいわれる歯科医だが、いろいろ調べていたらなんと全国の美容院数は信号機設置数より多いのだそうだ。信号より多いって...、上には上があるものだ。

 

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近所の歯科・口腔外科

2021年2月21日 (日)

いずこも同じ

 JR西日本の長谷川社長が2月の定例会見で、低収益のローカル線について廃止も含めて今後の在り方を見直し、地元と議論を進めていく考えを明らかにしたそうだ。具体的にどこが対象かという線区名は出なかったが、ネット上ではいろいろと俎上に乗りそうな路線が取りざたされている。

 タビリスの記事には、JR西の「データで見るJR西日本2020」に掲載されている2019年度の線区別輸送密度が低い順に紹介されていて次のようだ。

 芸備線 東城~備後落合 11
 芸備線 備中神代~東城 81
 大糸線 南小谷~糸魚川 102
 福塩線 府中~塩町 162
 因美線 東津山~智頭 179
 木次線 備後落合~宍道 190

 200を切っているのはこの6区間だが、大糸線以外はすべて中国地方の山間部のローカル線で、トップの芸備線(東城~備後落合)の11という数字は全国のJR線でも最低だそうだ。

 全国で最低ということは北海道の赤字線以下ということだから相当なものだ。ぼくは全国の鉄道を完乗しているので当然これらの線区にはすべて乗ったことがある。昔のことなので記憶が不確かなところもあるが、芸備線の備後落合以東の閑散区間はよくおぼえている。道後山あたりは山あいの高いところを通って眺めのいい区間なのだが、人跡稀なというしかないところで、当然のように車内は貸切状態だった。考えてみれば木次線の南部や福塩線北部も似たようなものだ。今ではもっと状況は悪化しているのだろうし、廃線候補に挙がっても不思議ではない。

 JR西日本は数年前に近くの三江線をばっさり廃止した前例があるので、本腰を入れて取り組んだら上記の線区はいずれも予断を許さないだろう。中国地方の山間線区はいずれも両端が別の線区につながっていて通り抜けできるので、JR(国鉄)線乗りつぶしをしていたころは、どうやって効率よく一筆書きで乗るかと頭を悩ませたところでもある。路線廃止でそれがずたずたに寸断されたら行き止まり線区ばかりになって、そういう楽しみも失われてしまうな。

 一部上場企業であるJR西日本ですらこうなのだから、零細企業たるJR北海道や四国などが赤字路線の存廃問題に力を入れるのは無理からぬところだ。国鉄時代に国策で開通させた路線を民営化して同じように経営維持させようというのがそもそも無理な話だったというしかない。

 

 

2021年2月20日 (土)

難読地名

 北海道の地名はアイヌ語由来のものが多く、音に漢字を当てているために読みの難しいものがたくさんある。なかでも釧路町の太平洋沿岸部は難読地名の宝庫で、北海道ファンマガジンに最近出た「【最強】絶対に読めない釧路町沿岸部の難読地名群」という記事には、その地名の読み方と解説が載っていておもしろい。

 ここで紹介されているのは次の21個の地名。ぼくは9個しか正しく読めなかった。

 重蘭窮、仙鳳趾、尻羽岬、去来牛、知方学、老者舞、分遣瀬、賤夫向、入境学、初無敵、冬窓床、跡永賀、龍双霊、浦雲泊、十町瀬、来止臥、節古籠、舳提辺、嬰寄別、地嵐別、又飯時

 いずれもアイヌ語由来だがなぜか漢字3文字でそろっているのが不思議。一説にはアイヌ語に漢字を当てるときにわざと読みにくい難しい字を当てたともいわれており、明治時代に地名を音訳するときに意図してこういう揃え方をしたのかもしれない。このうち17個は現在の国土地理院地図にも載っている生きている地名だが、中には現在では地名が失われて読み方がわからなくなっているものもある。

 アイヌ語音訳は確かになんでこんな字をという例がままある。ベツ(ペツ)は圧倒的に「別」が多く、〇別は代表的な北海道地名のひとつだが、藻鼈(もべつ)川、壮瞥(そうべつ)町などという当て方もある。読みにくく書きにくくて不便だろうに。かようにけっして機能的とは言えない難解当て字だが、上記の21個などは並べてみると今では逆にお洒落という気もしないでもない。

 いずれにせよこういう歴史的に意味のある地名は、失われないようにきちんと継承していかなければならない。うちの近所はもともとカマヤウスという地名で、駅も「釜谷臼」だった。別に読みにくくて困るというほどではないのに、今では「あいの里公園」などという没個性な駅名に変更されてしまった。嘆かわしいことだと思う。

 

2021年2月18日 (木)

森から橋本へ

 新しい東京オリンピック・パラリンピック大会組織委員会長が誕生した。それなりの功績はあったんだろうに、大会目前にして(開催されるとしてだけど)辞めさせられた森喜朗氏にはお気の毒という気になってしまう。今回の発言を擁護する気はないし、ご本人のお考えはどうあれ立場をわきまえない失言だったのは間違いない。しかしこれまで数々のこの種の失言を繰り返してきた森氏にしてみれば、正直今回の発言もまたかという気しか起こらない。ご本人はふだんから思っていることを口にしただけであって、TPOが悪かっただけと思っているかもしれない。自分の考えの根本が間違っているとはきっと思っていないだろう。

 だから不思議なのは、そういう人だとぼくですら知っている人を、それがこんなに問題なのならなんで最初から組織委員会長などという役職に据えたのだろう。なんといっても実力者で適任の人材だから多少のことは目をつぶろう、というバランスシートの上の人事だったのではないか。それならなんでこの期に及んで多少メディアが騒いだくらいで詰め腹を切らせるような仕儀に追い込んだのか。開催見通しも不明だしもう利用価値は少なくなったから火消しに走ったほうが得だという計算なのだろうか。だとすれば、はてさて政治というのは冷酷なものだな。

 あれだけ固辞していながら後任を引き受けさせられた橋本聖子元五輪相も、とばっちりというかお気の毒。こんな時期に誰もやりたくない役回りだろうに、選考委員会で正式に推されたとあってはさすがに断れないよな。断ったらもう政治生命はおしまい。まさに進むも地獄退くも地獄の心境だろう。そのうえ、一部のメディアで忘れられかけていた過去の酒の上の醜聞まで掘り起こして取りざたされて。もちろんこれからはさらに一挙手一投足がマスコミの鵜の目鷹の目だろう。

 なにごともなく昨年オリンピックが開催されていたら、こんな問題もなかったろうに。新型コロナもほんに罪作りな。

 

2021年2月17日 (水)

北海道マラソン2021休止

 今年の北海道マラソンの休止が正式に発表された。中止ではなく休止(どう違うんだ)。休止理由にはコロナのコの字もなく、オリンピック・パラリンピックと重なるために運営が困難なためとされている。コロナ収束予想とかではなくオリンピック・パラリンピックとのバッティングが理由なら、それは今決まったことではないから、もっと早くからできないことはわかっていただろうに。

 それならもしオリンピックが中止(あるいは再延期)になったら開催するのだろうか、というのは無理だろうな。というわけで2年連続の中止じゃなくて休止となった。がっかりしている人は多いだろう。洞爺湖、千歳とフルマラソン大会の2年連続中止がすでに発表になっていて、6月のサロマ湖と7月の北オホーツクのウルトラマラソンはいずれも2月中に判断となっている。こちらもやきもきしている人が多そうだ。

 オリンピックがどうなるかも一つの判断材料なのだろうし、北海道の大きなイベントとして北海道マラソンの帰趨も影響がありそうだ。見通しはあまり明るくなさそうな気がする。

 

2021年2月15日 (月)

四国新幹線(新)高松駅

 四国新幹線「新高松駅」はどこになる?という記事にびっくり。もうそんな具体的な話になってるのか。現在建設中の整備新幹線が完成した後に次はどこを建設するか、いわゆる整備新幹線格上げを求める誘致運動は、四国に限らずあちこちでやっているようだが、まだまだ雲をつかむような話だ。

 そもそも現在の整備新幹線ですら、北陸新幹線の敦賀以西はやっと概略ルートが決まったもののいつ完成するのかわからないし、九州新幹線西ルートも中間部分がまだ宙ぶらりんのままだ。それらのめどが立たないうちは、さらに先の優先順位を決めるということにはならないだろう。もちろん新型コロナ禍による経済減速やライフスタイル変化に伴う旅客需要の縮小で、そもそもこれ以上新幹線なんて要るの?という話にもなってくるだろうし。

 そんななか、香川経済同友会は2037年の開業を目指して運動中で、「新幹線の駅を見据えたまちづくりは、開業の20年~30年前から検討しても早くない」として、提言書を香川県知事に提出したそうだ。運動するのは自由だし、将来を見越したまちづくりの検討は確かに大事だけど、さすがに気が早すぎる。だいたい四国新幹線は瀬戸大橋を渡った先でどちらへ向かうのかすら決まっていないのだ。高松と松山で引っ張り合いになるのは必至だろう。

 提言書によれば新高松駅候補は4案あるそうだが、いずれも徳島方面への延伸が前提となっている。大阪から徳島は淡路島経由のほうが圧倒的に近いし、いまでも高速バスが頻繁に走っている。岡山まで遠回りする新幹線がどれだけ必要だろう。香川県としては徳島まで延長できるし高松に延ばした方がメリットありますよ、といいたいのかもしれないけれど。

 4案のなかではぼくが選ぶならやはり栗林だろうな。現高松駅は町外れというほどではないにしてもはしっこで不便な位置だし、中心街に近い瓦町近辺が妥当なところだろう。高松は空港がなんでまたと思うくらい不便な山の中にあるので、特に対東京の航空機との競合を考えたら利便性の高い街中に作りたいところだろう。今から用地確保は気が早すぎるとはおもうが、新幹線駅ができるとわかっていながら支障する位置にJRタワーを建ててしまって、ホーム位置決めに右往左往させられた札幌の住民に言われたくないか(笑)。

 

2021年2月14日 (日)

10年後の余震

 昨夜はフトンにはいってフェアリー(詰将棋の一種)の問題を考えていたら、ゆらゆらと揺れ始めた。地震だ。大した揺れではないが、いつもよりずいぶん長いなと思った。この揺れ方はいやな感じだな。大地震じゃないといいけどと思いながら、起きてニュースを見る気もないまま寝てしまった。朝起きてびっくり。M7.3、最大震度6強というから結構大きな地震だった。震源の位置も深さも違っているように思うけれど、10年前の東日本大震災の余震だというから二度びっくり。

 10年ひと昔というけれどとんでもない。あれからもう10年も経ったのかという方が実感に近い。直接の被害を受けていないぼくでさえそうなのだから、東北の人たちはなおさらだろう。天災は忘れた頃にともいうが、復興もまだ道半ばでけっして忘れられないでいるこの時期に、またあちこちで被害が広がっている。なんでまた東北でと思ってしまう。

 日本列島はプレートの境界に乗っているので、プレート沈み込みに伴うエネルギーの蓄積がときに地震となって放出される。その理屈はよくわかる。こんなに地震が続いても、まだ岩手北部沖や宮城沖で30年以内に同規模の地震が起こる確率は90%だという。過去30年には阪神淡路も東日本もあったことを思うと、今後いつ起こっても不思議ではない。東海や南海だって同じだろう。

 鉄道の被害はJRの在来線は大したことがなく、明日には全線で運転を再開できるとのことだが、東北新幹線が架線柱折損などの大きな被害で全線再開までには10日間くらいかかる見通しだという。新型コロナ禍で旅客流動が落ち込んでいるとはいえ、新幹線が10日間も止まったら大変だ。航空各社は羽田青森便などを増便するとか、JR東も首都圏から仙台へ常磐線経由の臨時列車を運行する計画だという。常磐線は10年前の被災から昨年3月にやっと全線再開したばかり。間に合ってよかった。

 

2021年2月12日 (金)

清水の舞台から...

 飛び降りる思いで4億円を支出するのは経営難にあえぐJR北海道。釧網本線の釧路~標茶間の観光列車「SL冬の湿原号」の牽引機(C11171)の全般検査と客車5両のリニューアルを行うことを決定した。機関車の全検が1億円、14系客車の改修と発電エンジン交換に3億円の計4億円のお金がかかる。「経営難の当社にとっては清水の舞台から飛び降りる思いだが、SLは1度途絶えてしまうと、運行技術の継承もできなくなる。地域からも運行継続の強い要望があった」というのが島田社長の弁。全検は通常4年ごとのところを特例で8年ごとになっているので、これであと8年は運行が約束されたことになる。単独では維持困難な線区とされている釧網本線もしばらくは安泰だろう。

 赤字だからといって緊縮ばかりではジリ貧になるのは目に見えているので、こういう思い切った攻めの姿勢も大事だよな。過疎化と人口減で旅客収入は減る一方なのはいかんともしがたいから、観光需要で少しでも増収を図るのは特に北海道では経営再建のカギになるだろう。道東の釧路湿原、阿寒、知床、オホーツクの流氷の観光スポットを結ぶ釧網本線は、営業収支の数字以上のポテンシャルをもっているのだから、もっと積極的にテコ入れしてはどうかと思う。

 いまは、釧路口の「SL冬の湿原号」と網走口(網走~知床斜里)の「流氷物語」が走っているけれど、その間の接続がおそまつで、下り(網走発)はつなぐ列車があるけれど上り(釧路発)はない。冬の道東観光に行く人は釧路から網走までどうやって移動しているのだろう。全線SLでとはいかないだろうが、標茶~知床斜里間を接続するシャトル列車を運行すれば需要あるんじゃないかな。それともSL目当ての人と流氷観光の人は客層がずれているのだろうか。

 

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JR北海道ニュースリリース「「SL冬の湿原号」の現状と今後について」より

 

2021年2月11日 (木)

詰将棋パラダイス2021.2月号

 詰将棋パラダイス2月号、到着日は1月30日。結果稿は11月号分で、詰将棋学校はまたまた高校でチョンボをやってしまった。2ヶ月連続だ。しかも今回は記入ミスではなく正真正銘の手順前後ミスなのでへこむ。あとは、短大の24番が無解。注目の渡辺直史さんの作品だし、こういう狭いところでのパズルのような手順は好きなので残念。これで昨年1年間の結果が出て、自己採点では520点。目標の500点はクリアできそうというより、これ出来すぎでは。もう今年はたぶん無理。
 フェアリーランドは早くも年間成績が発表されていて、ぼくは途中からの参加だったので67題中22題正解という結果だった。今年はぜひ皆勤賞で7割...は無理だな6割くらいを目標にしよう。

 さて、今月号はほかにもいろいろと話題が盛りだくさん。ヤン詰の無駄合疑惑のことはすでに別エントリに書いたので、それ以外の話を。まず、届いた2月号をパラパラ見ていてなんといっても驚いたのは、p.74-75の見開きページ。大学院の解説稿なのだが、全面すべて詰手順と変化紛れ手順の棋譜表記に埋め尽くされている。まさに壮観。こんな前例あったろうか。校正大変だったろうな(そこじゃない)。

 結果稿のスタイルは担当者によっていろいろで、現在の大学院は元々細かく変化手順を記載するほうだと思うけど、それでもこれは異例だろう。たんねんに変化調べをしたい人には重要な情報なのだろうが、正直ぼくには猫に小判で、その分のスペースを手順解説に割いてくれたほうがありがたい。この逆のスタイルが大学の担当子で、変化手順はまとめて書き出さないですべて解説文の中に収めてしまっている。これはとても読みやすいと思う。もちろん大学と大学院では作品のスケールが違うし、どちらが優れているという問題ではないが。

 それから2月は将棋パズルの月。前回11月の問題は最後の58番が残念ながら解けなかった。しばらく全題正解が続いていたので悔しい。不成駒は飛角は無理なので歩だろうとわかり、玉方金銀は枠内での組換えしかないというところまではわかった。そこで玉を上がって銀を反対側へ通すことばかり考えて行き詰まったのだ。もちろん金銀の入れ換えは考えたけど両方同時というところが考え及ばなかった。そうかそれがあったのか、いわれてみればまさにコロンブスの卵だ。論理的に解けてしかもなんてエレガント。これは問題の方が上だった。

 あとはまだまだあるけどもう一つだけ。たま研作品展の「ダブル」課題作がいずれもとてもおもしろかった。というわけでその中から今月の1作を。馬屋原剛さんの2番変同ダブル作。初手56香に対し55角合あるいは飛合のどちらで中合しても、その合駒を動かして7手で詰む。変同(本手順と同じ手数で詰む変化)はキズとして嫌われることが多いし、解答者としても悩ましいのでぼくも嫌いだけど、こういうふうに明示されてかつ狙いのあるのは別だ。藤原俊雅氏の名作「Two Pairs」(詰パラ2019.9小12)を思い出す。

 

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 詰将棋パラダイス2020年11月号
たま研作品展2 馬屋原剛氏作

2021年2月 9日 (火)

信号機売ります

 ちょっとほのぼのとしたニュース。佐賀市の交通公園で使用済みの信号機の入札会があった。ファンや家族ら10人が集まって、車両用4個と歩行者用8個が計24万円で落札されたそうだ。一番安かったのは歩行者用の3000円というから、これならぼくもほしいかも。

 信号機ファンの小学5年生の男の子が、お金を貯めて父親と参加して5万円で3個も落札し、「置く場所がなく、お母さんに怒られる。おじいちゃんの家に隠したい」とコメントしたという。いいなあこういうの。本物はずいぶん大きいものだろうし、たしかに母親には怒られそうだが、おじいちゃんは喜んで預かってくれるよ(笑)。

 そういえば、秋篠宮家の少年は大の信号機ファンで信号機の模型作ったりしてたんじゃなかったかな。信号機は勝手に設置したら違法らしいが、皇居内なら立ててもいいんじゃなかろうか。ニュースを見て「ちぇっ、ぼくも欲しかったな」と思ってるかもしれない。

 何にでも愛好家というのはいるし、廃棄するのもお金がかかるから、こういう企画はどんどんやったらいいと思う。昨日のネタの部分廃止になる日高本線だって、不要になる信号機だの標識だのどんどん売ったらどうだろう。鉄道用品は人気あるし、交通信号より売れると思うけど。

 

2021年2月 8日 (月)

日高本線記念入場券

 JR北海道から日高本線記念入場券(全29駅セット)が売られている。駅での販売は苫小牧と静内のみで2月26日から。郵送販売はそれに先立ってすでに2月2日から21日(必着)まで受け付けている。従来はこの手のものは郵送販売はやってなかったが、新型コロナ禍により集中を避けたものだろうか。

 問題はその中身だが、表面が苫小牧から様似まで全29駅の縦型ホーロー駅名標を模した形態で、裏面が入場券で券面事項が記載されている。台紙にセットすれば全駅の駅名標が並ぶわけで、それはそれで壮観ではあるけれど、いわゆる硬券入場券の体裁ではないのがちょっと残念。まあ記念券だし、もとよりほとんどの無人駅では入場券など販売されず自由に出入りできるわけだし、さらにいえばそもそもここ6年ほどはずっと列車が走っていないのだから、入場券を売るなんていい度胸だなというくらいのものだが。

 それとおもしろいのは、3月末で繰り上げ廃止になるのは鵡川~様似間だけだが、この記念セットは全線分なので、今回廃止にならない苫小牧~鵡川間5駅分もちゃんと含まれている。近いうちに廃止にするのだからという意味でもないだろうが。昨年の札沼線部分廃止のときも記念入場券を売ったけど、あのときは主要駅だけだった。今回は全駅という大盤振る舞い。それというのも、本物の駅名標そっくりの表面下部にはちゃんとサッポロビールの広告がはいっている。きっと広告料とっているに違いない(笑)。

 

2021年2月 6日 (土)

漢字カタカナ交じり文

 年明けから読み続けている「昭和史発掘」全9巻も第6巻まで読み終わった。後半にはいっていよいよ佳境にさしかかった感がある。内容に関してはブクログの感想文の方へ書いているので、ここではちょっと余談を。

 それというのは、漢字カタカナ交じり文が読みにくい。戦前の事件の史料を発掘してのノンフィクションなので、当然資料の引用文がそこかしこにあらわれる。それらがほとんどすべてカタカナ文だ。裁判記録や報告書のような公式文書はもちろん、個人の覚え書きや手記のようなものもほとんどがカタカナ。これが非常に読みにくい。数行ならともかく1ページまるまるということもあり、つい斜め読みしてしまうこともしばしばだ。たいていは続く部分で著者が内容を簡潔にまとめてくれるので、それでも話にはついていけるのだが。

 戦前は小学校で最初に習うのがカタカナでひらがなはその後だったという。たしかに「サイタ サイタ サクラガ サイタ」とか「ハナ ハト マメ マス」のような初等教科書の文はカタカナだ。一般にもカタカナ文が浸透していたのだろう。現代では外来語や科学用語など以外でカタカナを日常的に使うことはあまりないので、もちろん読めはするけれど読む速度も遅くなるし、意味がとりづらくてストレスになる。

 ぼくは、どこかの失言組織委員会長ほどではないにしても年寄りの部類にはいるが、それでも戦後生まれだしひらがな世代といっていい。つまり大方の読者にはもうこのようなカタカナ文はとっつきにくいものになってしまっているのだろう。ひらがなに直して出版するというのは原文の改変にあたるからダメなのかもしれないが、今の時代、電子書籍なら自動的にひらがなに変換してくれる機能なんてないのだろうか、と思ってしまった。

 

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読みにくくないですか? 

2021年2月 5日 (金)

無駄合問題(その2)

 以前書いた無駄合問題の続き。
 詰将棋パラダイス2月号の感想記事をまだ書いていないけれどそれはまた後ほどとして、前回と似たような問題が出てきたので、こちらをフライング記事として書いてしまう。

 問題は2月号で結果発表されている昨年11月号掲載のヤング・デ・詰将棋(知らない人はなんやそれと思うだろうが、中級者向けのコーナーの名前)の1番おおた葉一郎氏の作品(左図)。これは68飛打49玉38銀打59玉以下の軽妙な13手詰なのだが、3手目の38銀打に対して同銀成ととると、以下同銀39玉48角38玉93角成と進んだのが右図。48にいた角を93へ成って空き王手をしたところだ。ここが9手目で、以下49玉なら48馬まで11手駒余り、29玉なら83馬19玉17飛まで13手駒余りで詰む。いずれも13手以内で駒余りなのできちんと割り切れている。

 

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左図(詰将棋パラダイス2020年11月号ヤング・デ・詰将棋1番おおた葉一郎氏作)、右図(その変化図)

 

 ところが、右図の局面で48歩合と合駒をする手があるのではというクレームがついた。結果、合駒によって2手延びの変長(変化長手数駒余り)が成立し、不完全作として入選取消になってしまった。う~む、それでいいのだろうか。48歩合を同飛ととってみる。29玉と逃げれば先ほどと同様に追って、17飛まで確かに15手駒余りになる。しかし手数が延びるが取った歩がそのまま余分に余るので、これは単なる手数稼ぎの無駄合だろう。

 一方、48同飛には39玉と逃げる手が生じる。これは48の飛車で馬筋が遮断されて生じたもので、合駒の効果といえる。しかし39玉には69飛と引く手があって1手詰みだ(トータル13手駒余り)。その他の変化はない。つまり、合駒によって効きが遮断された王手駒(飛車)で取って、そのまま2手延び合駒が余分に余るか、新たな逃げ方をしても同手数駒余りで詰む。これはそもそも48歩合が無駄手とみなされることになり、なんの問題もないようにみえる。

 前に書いた問題と似ているが、あのときは王手駒(馬)で合駒を払うと本手順と違う手数を踏まないと詰まなくなり、もうひとつの効きの駒(龍)で取ると、2手延び合駒余りで詰むということだった。なのでこの合駒は無駄合ではなく有効合だろうと判断した。だけど、今回のケースは上記のようにしごく単純で、どう考えても無駄合に思える。無駄合だとすれば変長にはならないはずだし、これが入選取消はかわいそうじゃないかなあと思う。

 

 

2021年2月 3日 (水)

能島

 先日のブラタモリのしまなみ海道の能島の話の回の録画をやっと見た。ブラタモリといえば、その前の回で放映された天橋立が翌週の大学入学共通テストに出たと話題になっていて、へえと思ったときにはすでにその次の能島の村上水軍の回も終わった後だったので、翌週の再放送を録画しておいたのだ。このブラタモリはおもしろいから毎回ちゃんと見ればいいのだけど、テレビを見る習慣がないのでつい見逃してしまう。こんどからきちんと録画しよう。

 能島の村上水軍といえば、和田竜の「村上海賊の娘」だ。あれのメインは架空の話だけれど、史実に基づいた水軍の話はおもしろかった。当然、地図を見ながら読んでいたので、能島が伯方島と大島にはさまれたちっぽけな小島であることは知っていた。行ってみたいなと思ったけれど、季節限定のツアーじゃないと渡れないので簡単に上陸できる島ではない。タモリは自由自在でうらやましい。

 しまなみ海道といえば、その昔ウルトラマラソンで走ったところだ。伯方島の道の駅で盛大な声援を受けてから、橋の取り付きの坂をやっとこさ上って伯方・大島大橋を渡ってまた取り付き坂を下って、大島の東岸の道へ出る。もう70キロ過ぎでへろへろになって走った海沿いの道(地図の黄色い道)のすぐ左手に間近に能島が見えていたはずだ。けど、全然おぼえてない。景色眺める余裕はほとんどなく、2度目のときは雨の中だったし。

 話の最後に、村上海賊の由来として塩田からの塩輸送の警護が始まりだといっていた。これは知らなかった。実際に伯方島の隣の大三島へ渡って塩田の遺構を紹介していたけれど、このあたりで塩といえば、今ではなんといっても伯方の塩だろう。番組ではひとことも触れられていなかったのは村上海賊とは直接関係ないからか、特定ブランド名だからか。

 

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位置図(国土地理院地図(電子国土web))

 

2021年2月 2日 (火)

コロナ外

 今日は節分。2月2日が節分になるのは124年ぶりだとかで一部で騒がれている。春分の日や秋分の日が年によって変わるのだから、立春が動くのも同じようにありうることなので、その前日である節分がずれても何の不思議もない。遅れて2月4日だったことは37年前の1984年にあったそうだけど、全然覚えてない。

 同じ天文現象でも食とか大接近とか彗星回帰とかは目に見えるので、何年ぶりとかいわれると見逃さないようにそわそわしてしまうが、節分ではねー。しかも今年の立春の時刻は2月3日23時59分だそうで、ほんの1分のずれでしかないし。

 そうはいいながら、わが家では今年もきちんと豆まきもしたし、恵方巻も食べた。子どもたちが小さかった頃は豆まきも大騒ぎだったが、爺と婆の2人暮らしでは形ばかりだ。それでもこういう季節感のあるイベントをきちんとやらないと、年金生活者には1年のメリハリというものがない。

 今年のかけ声はもちろん「コロナァーそと~」。鬼対策はとりあえずおいといて、どこの家庭でもきっと同じ声をかけているに違いない。

 

210202
年の数だけちゃんと食べた

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