最大の列車番号
有機化学ライター佐藤健太郎氏の「番号は謎」という新書を読んだ。電話番号、郵便番号にはじまって、車のナンバー、国道番号、背番号などなどいろいろな身の回りの番号の振り方やエピソードなどの蘊蓄をまとめた本で、なかなかおもしろかった。感想は後ほどブクログに書くとして、ここではちょっと気になったよけいな話を。
この本には鉄道がらみの番号はホームの番線と駅番号のみが紹介されている。著者が鉄道にはまるで興味がないといっているので仕方ないが、鉄道にはもっといろいろな番号があるのになと思ってしまう。たとえば列車番号。すべての列車には番号が振られていて、国鉄・JRでは1~9999の最大4桁の番号とされている。番号のつけ方には、特急列車なら何番から何番、どこそこの線区を走る列車は何番台という規則があって、鉄的には興趣が尽きないところなのだが、それはともかく最小番号と最大番号のお話。
栄えある1列車といえば、往時は東京→長崎の夜行寝台特急「さくら」だったり、同じく上野→札幌の「北斗星1号」だったりしたのだが、いずれも今はない。そもそも客車列車というものがなくなってしまったので、アルファベットなしの列車番号は存在せず(貨物列車を除く)、現在はすべて末尾にD(気動車列車)か、Mおよびその他のアルファベット(電車列車)がつく。というわけでアルファベットつきの1列車は、JTB時刻表2021年3月号では以下のように7本が存在する。
1A
のぞみ1号(東京→博多)
1D
北斗1号(函館→札幌)
はまかぜ1号(大阪→浜坂)
1M
いなほ1号(新潟→秋田)
ひたち1号(品川→いわき)
あずさ1号(新宿→松本)
しらさぎ1号(名古屋→金沢)
しおかぜ1号(岡山→松山)
錚々たる顔ぶれで、いずれも各地区の代表列車が1番を担っていることがわかる。複数の列車が同じ番号をもっているが、同一駅を経由しないので混乱が生じることはない。
さてそうなると最大番号の列車はどれだろうかというのも興味があるところだ。理論的な最大番号は9999だが、たぶんそういう列車は今も過去も存在しない。そもそも9000番台は臨時列車用の番号であり、その時期によって設定されたりしなかったりするので、もともと数が少ないのだ。しかも特急列車は普通は100位がゼロなので、大きくても90xx番にしかならない。というわけで、上記時刻表で900番台の列車番号が振られている線区を走る臨時快速・普通列車をさがしたところ、花輪線を走る臨時快速「湯瀬渓谷新緑観賞号」の9932Dというのを見つけた。これが暫定1位ということにしておこう。
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