「石狩」駅が消えてゆく
以前のエントリで書いたように、学園都市線(札沼線)石狩太美駅の桑園寄りに製菓メーカーロイズコンフェクトが出資して新駅をつくる計画が発表されていたが、このほど具体的な内容が決まった。今年の6月に着工して来年春に開業とのことだ。新駅の名称も「ロイズタウン」駅となった。ロイズが出資しての請願駅だからまあそうなるだろう。
それはともかく驚いたのが、ロイズタウン駅開業と同時に石狩太美駅を太美駅、石狩当別駅を当別駅といずれも「石狩」をはずして改称するとのことだ。たしかに以前から当別町はそういう強い意向をもっていたが、改称にともなう費用負担を求められて実現しないでいたものだった。今回、新駅が開業するのに合わせれば手間も費用も少なくて済むということなのだろう。なるほどね。
よその町のことだから口を出すのもなんだけど、ぼくとしては当別駅、太美駅などより石狩当別駅、石狩太美駅の方がずっと風格があっていい気がするけどな。慣れているせいもあるが、当別、太美では軽すぎて、それどこにあるのって感じ。かつて札沼線に7駅あった「石狩」を冠する駅も、1972年6月の新十津川~石狩沼田間の廃止で石狩橋本、石狩追分駅がなくなり、2020年5月の北海道医療大学~新十津川間の廃止で石狩金沢、石狩月形駅がなくなり、そして来年には石狩太美、石狩当別駅がなくなる(駅は残るけど)。残るは留萌本線上にある石狩沼田駅ただひとつだが、こちらも留萌本線が廃止に向けて協議中なので、早晩消え去る運命だろう。
かつては道内にたくさんあった旧国名を冠する駅だが、すでに「根室」、「北見」、「日高」は全滅し、残るは、渡島砂原、渡島沼尻(函館本線)、石狩沼田(留萌本線)、十勝清水(根室本線)、天塩中川(宗谷本線)の5駅だけとなる。石狩沼田は風前の灯だし、渡島2駅は北海道新幹線延伸で経営分離される。天塩中川の宗谷本線はよもや廃止にはならないだろうけど、将来的に安泰といえるのは十勝清水だけだ。そもそも鉄道そのものがどんどんなくなっていくのだから仕方ないことではあるけれど、十勝三股、北見枝幸、根室標津、日高門別、なんて旅情を感じるいい名前だと思うな。
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