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2021年8月

2021年8月30日 (月)

三等三角点「苗穂」

 「三角」に続いて同じ三角点通沿いの「苗穂」。踏査日は2021年8月24日、豊畑から歩いて三角点通を南下する途中で「三角」に寄り、三角点通にもどってさらに南下して、ちょうど中央バス東営業所の角を西へ折れる(A地点)。左角は広い営業所の敷地でたくさんバスが止まっている。その先に札幌刑務所があって高い塀沿いに進み、ちょうど右手に東苗穂2条1丁目のバス停がある手前の角を右折する(B地点)。少し行くと左手にふれあいの里東苗穂専用駐車場と看板が出ていて車が止まっている。その角を左折する(C地点)。駐車場の隣が東苗穂オレンジ公園という小さな公園で、駐車場との境のところの鉄柵が切り欠きになっている。その切り欠きの奥の隅に三角点があり、4個の保護石に囲まれた標石が露出している。

 今回はすぐに発見できたが場所は公園の敷地外の雑草の中であり、周囲の土付きの草を除けたような跡が見られた。ひょっとしたら雑草繁茂期には草むらに埋もれているのかもしれない。その場合は、切り欠きの奥の角を目印にさがすのがよいだろう(点の記の図面では切り欠きの道路側に三角点表記があるがこれは誤りで、実際の位置は切り欠きの奥)。ここは現在では東苗穂というべき位置だが、より苗穂寄りには「苗穂町」という三角点が別にあるし、古くはこのあたり広い範囲が札幌村苗穂といわれていた。点の記では大元の設置は1913年で、1974年に北東104 mに移転となっている。旧位置はちょうど刑務所の北角交差点付近にあたる(新旧地図マーカー位置)。

〇三等三角点「苗穂」
 北緯 43°05′11″.8994
 東経 141°23′55″.2785
 標高(m) 10.59

 

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三角点通の東営業所前バス停(北方向行き)
すぐ先の信号交差点がA地点

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三角点通から左折した西方向(A地点)

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左手に札幌刑務所を見ながら500 mほど進む(B地点、右手に東苗穂2条1丁目のバス停がある)

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B地点を右折して次の駐車場の角を左折すると先に小さな公園が見える(C地点)

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駐車場と公園(東苗穂オレンジ公園)の境が切り欠きになっている。

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切り欠きの角に標柱と保護石が見える

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標石

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位置図(国土地理院地図(電子国土web)に一部記入)

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新旧地図比較(今昔マップ on the web)

2021年8月28日 (土)

三等三角点「三角」

 「三角(さんかく)」という名の三角点。全国に三角点は10万点以上あるので、どこかに同名の点があってもおかしくないが、点名順リストのようなものはありそうでないので見つけようがない。以前のエントリに出てきた「三角点にちなむ地名雑学のページ」には、愛知県の「三角町(さんかくちょう)」、熊本県の「三角山(みすみやま)」が採録されていたが、ずばり「三角」というのは他にない。札幌にも三角山があって頂上に一等三角点があるが、残念ながら点名は「琴似山」だ。というわけで希少な「三角」にやっと行ってきた。

 踏査日は2021年8月24日。場所は東区東苗穂にある東陵高校の近く、といっても土地勘のある人以外にはわかりにくい。JRや地下鉄の駅からはかなり遠いので公共交通機関で行くとなるとバスということになる。ぼくは前に書いた三角点通歩きの途中に訪れたが、三角点通には頻繁にバスが通っていて、最寄りの停留所は東苗穂10条3丁目だ。バスセンターからだと30分、地下鉄東豊線新道東駅からだと20分というところ。バス停の北側の交差点(A)を西に折れると200 mくらい先に東苗穂北公園という大きな公園がある。その角(B)を右折するとすぐ右手に農本中ひばり公園という小さな公園があって、その北角の砂場の横に三角点がある。バス停から歩いて3分ほど。

 砂場の横には三角点らしきものは何もないが、一ヶ所怪しげに地面が凹んでいるところがあった。あるとすればここだろうと持参の移植ごてで掘ってみると、すぐにカチンと石に当たり十字を切った標石と石枠がでてきた。地表面から下がった位置なのでどうしても埋まってしまうのだろう。明らかに周囲から凹んでいるのでわかったが、これが平らだったら見つけられないところだ。せっかくの三角点「三角」なのに説明板は望めないにしても標柱すらなく埋もれているのは残念。わかりやすいようにと掘り出したそのままで来てしまったけど、ひょっとしたら小さな子どもが遊ぶ砂場の横なので、子どもが足を取られたりしないように埋めてあったのかもしれない。埋め戻しておいたほうがよかったかと後から気がついた。

 三角という特徴的な点名は近くの三角点通とは関係ないようで、昔このあたりに三角形の区域があったからということらしい。1950年までの古地図では札苗北小あたりに三角という地名表記がある。点の記によれば旧設置1979年とありそれ以上さかのぼれないが、三等点なので最初の設置は1910年代と思われる。他の三角点でもありがちだが、点の記で情報をアップデートするのはいいけれど、こういう歴史的経緯が保存されないのはどうかと思う。その後、1991年に旧位置の南東280 mに移転となっているが、今昔マップによれば1916年にはすでに表記があり、1975年までの位置は現位置の600 mくらい北方にある(新旧地図マーカー位置)。ということは一旦大元の位置はリセットされて、1979年に現位置の北西280 mあたりに設置し直したということかもしれない。

〇三等三角点「三角」
 北緯 43°06′06″.1532
 東経 141°24′55″.624
 標高(m) 4.78

 

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三角点通の東苗穂10条3丁目バス停(北方向行き)
すぐ先の街路樹のところがA地点

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三角点通から左折した西方向(A地点)

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すぐに右角に東苗穂北公園がある(B地点、公園の奥に東陵高校が見える)

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B地点を右折してすぐに右手に小さな農本中ひばり公園がある

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道路沿いのゴミステーションの先に砂場がある

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砂場の角の地面の凹み(矢印)

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掘ってみると標石があらわれる

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標石

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周囲の位置関係

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位置図(国土地理院地図(電子国土web)に一部記入)

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新旧地図比較(今昔マップ on the web)

2021年8月27日 (金)

「まん防」から「緊急」へ

 昨日までのまん防から昇格して今日からは緊急事態宣言になった。とても覚えきれないので書いておくと、現在の緊急事態宣言発令は、北海道、宮城、東京、茨城、栃木、群馬、埼玉、千葉、神奈川、静岡、愛知、岐阜、三重、滋賀、京都、大阪、兵庫、岡山、広島、福岡、沖縄の21都道府県、まん延防止特別措置発令は、福島、富山、石川、山梨、香川、愛媛、高知、佐賀、長崎、熊本、宮崎、鹿児島の12県。合わせて33都道府県に何らかの措置が発令されていることになる。今のところ無事なのはどこかというと、残り14県だから、青森、秋田、岩手、山形、新潟、長野、福井、奈良、和歌山、鳥取、島根、山口、徳島、大分、で合ってるかな。

 北海道がまん防から緊急に変わったように、あちこちで宣言が出されたり解除されたり強まったり弱まったりしていてわけがわからない。まん防から緊急に変わったからといって一般市民にとってはこれ以上日常生活をどう変えればいいというのか。それに半数以上の都道府県に何らかの措置がなされているのだから、もう日本全体に緊急事態宣言として、そのうち一部を特別措置地域とかした方がよいのでは。青森や秋田の人は不要不急でも自由に出歩いていいというわけでもあるまいに。

 札幌では二学期の開始と同時に小学校の学級閉鎖が相次いでいて、もう30校39クラスに達している。近所の小学校も学級閉鎖になった。札幌近郊の道立高校も8校が学級閉鎖を行っていて、そのせいかどうか高校では下校時間を早めるためにこんどは一コマの時間を短縮するのだそうだ。一コマを5分や10分短縮することがどう感染防止に役立つのかぼくには理解できないが、若者に対して大変なことなのだよという警鐘にはなるのだろうか。飲食店や大型店舗の時短などもうやりつくされて打つ手がないというのが実態なのだろうな。

 

2021年8月25日 (水)

三角点通歩き

 札幌には三角点通という通りがある。三角点にちなむ地名雑学のページにも他に紹介されていないので、たぶん全国でもここだけではないかと思う。東区の東苗穂地区を南北に縦貫する通りで、苗穂町の豊平川畔に近い北13条北郷通との交点を起点とし、北北東方向に約5キロ直進してモエレ沼公園の手前、豊畑が終点となっている。軌道系交通機関の便に恵まれない東苗穂地区の交通の大動脈であり、沿線に北海道中央バス東営業所があって、通過するバス路線も本数もかなり多い。名前の由来は、北方延長上のモエレ沼畔に三角点「当別太」(現在はモエレ山頂に移設)があったことによるとか、さらにその先の石狩川畔に三角点「苗穂道」(現在は成果異常で公開停止)があることによるとか諸説あるようだ。いずれにせよ三角点巡りを趣味とする札幌在住者としては歩いてみないわけにはいかない。しかも沿道近くには「三角」、「苗穂」という2つの三等三角点があるとあってはなおさらだ。

 というわけで好天の昨日、三角点歩きならぬ三角点通歩きをしてきた。東苗穂地区へのアクセスは地下鉄東豊線環状通東駅からバスというのが普通だが、幸いぼくの住むあいの里からは、あいの里教育大駅からモエレ沼外周部を経て三角点通を通り環状通東駅へとつなぐバス路線があるのでそれを利用させてもらった。あいの里地区からのバス路線は西方の地下鉄麻生駅、栄町駅へ向かうのが普通で本数も多く、逆の東方を大回りするこの路線は異端だ。もともとこの路線だけは札幌市営バスの路線だったのが民営化のときに中央バスに移管されたという経緯がある。

 あいの里教育大駅から乗車して15分ほど、三角点通終点の豊畑で下車。ここからまっすぐ北13条北郷通までひたすら歩く。豊畑は多くのバス路線の終点になっているターミナルだが、周囲には何もない。近くのモエレ沼が整備されて公園が造成されるまではなんでこんなところがというところだ。通り名の標識を写真に撮っていて、普通は両側が尖った<○○通>という形なのが、右だけ尖った |三角点通>型なのに気づいた。ここが終点という意味なのだろう。歩き出せば通りの名が三角点通だからといって他の通りと変わるわけではなく、別に変哲のない町中歩きで特段記すこともない。田舎びた風景が南下するにつれて街中になってゆき、やがて大きなバスターミナルやショッピングセンターがあらわれてくる。途中、東苗穂10条あたりで右折して三角点「三角」に寄り道し、その先の東苗穂3条でまた三角点「苗穂」に寄り道をした話はまた別エントリで書くとして、寄り道しても2時間足らずで南端へ到達、無事に三角点通完踏を達成した。

 

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位置図(国土地理院地図(電子国土web)に一部記入)


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終点の標識(右方が南)


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豊畑交差点から起点方向を望む


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東苗穂3条交差点の通り名標識


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起点の標識(右方が北)


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北13条北郷通交差点から終点方向を望む

2021年8月24日 (火)

パラリンピック開幕

 今日からパラリンピックが開幕。オリンピックの興奮が一段落して感動物語の押しつけ報道も下火になり、とってかわって新型コロナの感染者増加に再び直面せざるをえなくなった状況下での開幕だ。専門家はオリンピックのときとは状況が異なると警鐘を鳴らしているが、オリンピックをやっといてパラリンピックだけを中止するということは、さすがにこのご時世では理解されないだろうし難しいところだ。

 パラリンピックっていつから始まったのかよく知らないが、オリンピックと並んで注目されるようになったのは最近のことだろう。だけど、オリンピックが終わってから少し時間をおいてから改めて開催するというのは、どうも二番煎じの添え物みたいでピンとこない。障碍者も健常者と同等にスポーツの祭典で競い合うという観点ならば、オリンピックと一体化して一緒にやってしまえばいいのではないだろうか。運営面など問題も多いだろうが、商業主義による肥大化の弊害がいわれるオリンピック自体のコンパクト化とセットにすれば可能では。

 そもそも障碍者と健常者を分ける必要があるのかという気もする。知的障碍者や弱度の視覚障碍者は陸上や水泳なんかはそれほどハンディキャップにならないように思うし、肢体不自由者も義足の性能向上で走り幅跳びなんかは差がなくなっている。それをいいだせば、健常者のなかの男女別だってトランスジェンダーの人はどうするのかみたいな問題になってるし。障碍ではない、個性なんだと捉えるのなら、もう一緒にしてしまったほうが自然な気がするな。クラス分けも要らないというのはさすがに暴論かな。でも昔書いたように、パラの陸上車イスレースで、両手で漕いでいる選手の中に片手だけで漕いでいる選手が混じっていて、なんと銅メダルに輝いて驚嘆したことがある。え、それも一緒なの、クラス分けなんて意味あるのと思ってしまう。

 

2021年8月22日 (日)

数独の父

 そういえばパズル雑誌ニコリの創始者鍜治真起さんが先日亡くなった。胆管ガンとのことだが、亡くなる直前の7月までニコリ社の社長をされていたので急死だったのだろうか。鍜治さんといえば「数独の父」と言われるように、数独パズルを日本のみならず全世界に広めた立役者だが、あらためて記事を読むと数独は彼のオリジナルではなく、アメリカでNumber Placeとして知られていたものを輸入して「数字は独身に限る」というタイトルをつけて流行らせたのだという。日本でも同じパズルが他社から「ナンプレ」として売られているが、だからこれは数独(登録商標)のパクリではなく、名前からはこちらが本家だったのだ。それがいまでは外国でも「Sudoku」という名前で市民権を得ているそうだから、同氏はパズル作家としてではなく商才の方の才能に長けていたというべきだろう。

 ニコリ社の方針は正直あまり好きでない部分もあるが、ニコリの多様なペンシルパズルはいつも楽しませてもらっている。数独は7月から朝日新聞に週4回の準レギュラー掲載という破格の扱いになったのは驚きだ。知らなかったがWikipediaによれば鍛冶氏は札幌出身とのこと。冥福を祈ります。

 

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朝日新聞連載の数独(2021.8.20)

2021年8月20日 (金)

無償トレード

 悲しいニュースが多すぎると書いた翌日にまた驚くべきニュース。まあこれは悲しいというより呆れたというべきか。同僚選手への暴力事件を起こして無期限活動停止中だったファイターズの中田翔選手が巨人への無償トレードを電撃発表。すでに入団会見して背番号10のユニフォーム着て練習にも参加している。昼の全国ニュースでも報じられていたから、事情を知らない人はみんな驚いたのだろう。

 考えてみると、こうなることは水面下では着々と進められていたのだろうな。しばらく時間をくれといって呆然の体だった栗山監督。そういって時間を稼ぎながら秘かに原監督と渡りをつけて話をまとめていたのだろう。スポーツ紙の記事では事情通のOBやら記者やらが、ファイターズを自由契約になってもどこも取る球団はないだろう。巨人はイメージ的に絶対ありえないし、あるとすればオリックスかみたいな記事を並べていた。まあ無責任な憶測記事は今に始まったことではないが。

 こうしてファイターズはお荷物を厄介払いでき、巨人は問題児ではあるが実績ある選手の救世主としてイメージを上げ(タダだしダメなら放り出せばいいだけ)、中田はシーズンオフまで謹慎した挙句に行き場がなくなるところをすぐにでも野球ができる、と三方一両得の円満解決となったことになる。しかし、無期限活動停止の処分が早くもチャラになったわけで、いくらなんでも早すぎないか。とはいえここは起訴されて議員辞職した人がすぐ次の選挙で当選して禊を済ませたなどと大きな顔をする国だからな。

 

2021年8月19日 (木)

医療崩壊

 しかし、悲しいニュースが多すぎる。これでもまだ医療崩壊ではないと言い張るのだろうか。
 昨日は、東京で親子3人が感染して自宅療養中、40代の母親が死亡、今日は、千葉で感染して自宅療養中の妊娠8ヶ月の30代女性が受け入れ先がないままに自宅で早産して新生児が死亡という。それぞれいろいろと事情はあったのだろうが、基本的に自宅療養なるものがいかに危険性をはらんだものであるかは一目瞭然だ。急激に悪化する例もある新型コロナに感染して、自宅では家族を抱えて休んでいるわけにもいかず、孤立してどんなに不安だったことだろう。野戦病院をつくれという話があるが、まさにいま必要なのは重症者への手厚い看護体制とともに、中等症でもバックアップが脆弱な核家族などの弱者を等しく収容し、ケアできる大規模な施設だろう。とはいえ、箱だけつくっても肝心の医療スタッフが医師も看護師も重点施策であるワクチン接種に駆り出されてて手配ができないのかもしれない。こういうのを医療崩壊というのではないのか。

 

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News Digestページより

2021年8月17日 (火)

雨天中止

 今日は久しぶりに床屋へ行ってさっぱりとしてきた。若い人は美容室とやらへ行くらしいが、爺はやはり理容室もとい床屋じゃないとね。髪を刈ってもらいながら床屋のおやじと世間話をするのも楽しみの一つ。なのだが、このところとんと明るい話題というものがない。今日も開口一番、中田クビだってね、だ。いやあ、今年のファイターズの惨状には言葉もないが、それに追い打ちをかけるかのような救いようのないニュース。さすがにこれはもうクビにするしかないよな。個人に留まらず悪影響が大きすぎる。

 野球といえば今やってる高校野球もなにかと問題だ。今日の第1試合、田んぼの中とは言い得て妙だ。なんであんな土砂降りの中強行したのだろう。あれで試合成立なのだからさすがに選手たちがかわいそうだ。残り3試合が明日に順延になったのだから、帯広農のときみたいに中止にして明日以降にまた4試合やればいいだろうに。そのうえ、宮崎商が新型コロナ感染者が複数出て出場辞退という騒ぎに。どこでどう感染したのかわからないけど、全国に緊急事態宣言やらまん延防止特別措置やらが出まくっているときに、各都道府県から大勢の関係者が集まって集団行動しているのだから、いくら対策をしたとてどこで感染してもおかしくはない。そもそも開催そのものが無理だったのではないだろうか。オリンピックができたのだからは理由にならない、というか悪しき前例というしかない。

 話が逸れた。ファイターズはオリンピック後の再開から3試合で1安打、3安打、0安打と計4安打しか打てずに27イニング無得点。投手はそこそこがんばっているんだけど、点を取れないんじゃ勝てるわけがない。そして今日の試合は雨天中止。予告先発はオリンピックで大活躍した伊藤選手だったけど、好投するも援護なく無念の敗戦となりそうなところを、こちらは雨に救われた格好だ。

 

2021年8月15日 (日)

庭の穴

 しばらく前から庭にポツポツと穴があいているのに気づいた。メランポジウムの列の横に等間隔にすり鉢状の穴があいている。まるでここにもう一列植え足しなさいと指示しているかのように。余っている苗を植えようかと思案しているときだったので、あれ印つけたんだったかなとその時は埋め戻しておいたら、次の日にはまた元通りにすり鉢ができている。何度埋めても復活する。んん、さすがにこれは変だ。誰かが穴をつくっているのだ。土が乾いてさらさらしているところにすり鉢のような穴なので、ひょっとしてアリジゴクかも。今まで庭に穴をあけられた記憶はないけれど、ウスバカゲロウ成虫はよく見るからあっても不思議ではない。これはおもしろいぞと穴の底を掘ってみたけれど、なにも出てこない。ふーむ。

 考えてみるとアリジゴクにしては穴が大きすぎないか。直径で7,8センチ以上はある。こんな穴をつくる別の虫がいるのだろうかと調べてみたところ。なんと、スズメの砂浴び跡というのがヒットした。スズメは寄生虫などを取るために集団で砂浴びをする習性があるらしい。その跡がすり鉢状に庭や畑にポツポツと並んでいる写真がネットにたくさん上がっていた。そう思って周囲を探すと庭全体に10ヶ所以上も見つかった。しかしスズメにしても今までこんな穴には気づかなかった。なんで今年になって。もしかすると先日来の高温少雨のせいかな。たしかに除草した後など土表面が乾燥してさらさらになっているので砂浴びには好適なのかもしれない。それにしても現場を押さえないことには確証が得られない。いくら暇爺とはいってもずっと見張っているわけにもいかないし、さてどうするかな。

 

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謎の穴

2021年8月14日 (土)

お盆休み

 世間はお盆休み。わが家も人並みに墓参を済ませ、この週末は娘たちが孫連れで帰省してきて大賑わい。帰省は止めるようにとのお達しだけど、いずれも市内か近郊の市在住でふだんから行き来しているので問題なかろう。自己判断しなさいとどこかの大臣も言っていたし。

 7月から続いた酷暑が嘘のように、今週に入って札幌はおだやかな天気が続いている。最高気温は月曜日から 26, 18, 23, 23, 24, 23と秋のような快適さ。雨も火曜日にかなり降ったくらいでここ数日は晴天が続いている。北海道以外の各地は大雨が続いていて、ニュースでは濁流渦巻く川や冠水した町並みの映像ばかりが流されているのが嘘のよう。というか申し訳なくなる。お盆休みどころではないところも多いだろう。これ以上被害が広がりませんように。

 

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平岸霊園2021

2021年8月12日 (木)

詰将棋パラダイス2021.8月号

 詰将棋パラダイス8月号、到着日は8月2日。結果稿は5月号分で、今月は無事に短大までは全問正解。大学はちょっと複雑ですよと担当子が書いていたので、はなから解いてみていない。解いた中ではなんといっても高校21がおもしろかったので後で紹介するとして、問題は同じ高校の25番。これが難問。月末まで毎日考えても解けなくて、ぎりぎりにやっとこ解けた。初手32角打と打ちたくなるが33玉と逃げられて全然続かない。さりとて豊富な持駒を使って13金同玉33飛とか攻めても詰まない。結局は32角打にもどってきて33玉にはと金の効きに36香が心理的に打ちにくい。その先の47香もまた同じ。こんな手ならいやだなあというのが全部正解なのだから恐れ入る。これ、高校だから粘って解いたけど、短大だったらいいかげん諦めていたと思う。担当子の評によれば「卒業試験の趣きあり、末尾を飾る作にふさわしい力作といえよう」とのこと。そうか担当の仲西さんはこの号で退任だったのだ。最後の置き土産、なんとか解けてよかった。

 さてその高校の担当者が先月号から小林(尚)さんに交代した。今月号の担当のことばに「心に響いた作品を順不同に出題しています」とある。ん、順不同...?。あー、手数順じゃないんだ。それを早く言ってよねという感じ。実は先月号を解いていて変だなと思っていたのだ。どっか見落としがあるに違いないとずいぶんあれこれ頭を絞ったのだけれど、どう考えても他の手順は見つからない。これはこういう配列なんだ、担当者も代わったことだしそういうものなのかと半信半疑で解答を送付した。確かに手数順に並んでいますとはどこのコーナーにも書いていない(たまに書いてあることもある)のに、ほとんどは手数順に並んでいるので、暗黙の了解のように思ってしまっている。それは思い込むほうが悪いと言えばその通りだけど、上級校ならまだしも高校は小中学を解き終わってちょっと挑戦してみようかなという初中級者もいるだろうし、そういう方針でいくならば担当の代替わりの言葉にひとこと注意書きがあってもよかったんじゃなかろうか。

 あとは、ちえの輪雑文集が解答王竹中さんの「詰将棋を速く解くためのコツ」。おーこれはと興味津々で読んだのだけど、んーなんか違うんじゃないかなと期待外れ。要はとにかくたくさん解いてパターンを脳内に蓄積しておけば、見てすぐに解けるとのこと。そういえば竹中さんは先月号の看寿賞選考経過でも「ひと目」を連発していて、それはあなただからでしょと突っ込みながら読んでいたものだ。と思ってタイトルを見直したらちゃんと「速く解く」と書かれていた。確かに、持ち時間の切迫した指将棋の終盤や、解答選手権のような制限時間がある場合には「速く解く」必要性があるだろう。ぼくは詰将棋をパズルとして楽しみで解いているだけのヒマ人なので速く解く必要はなく、うんうん考えて解答にたどりついて、おお解けたと感動するのが楽しいので、逆に速く解けてしまっては詰まらない。だからピンと来なかったんだ。まあ人それぞれというしかないが。

 あとはまだまだ書きたいことがあるが長くなるので駆け足で。春霞賞という「もっとも構想作として優れた作品」を選ぶ賞の発表があって、受賞作の顔ぶれをみるとぼくが解けたり解けなかったりして感心した作品ばかりが並んでいる。ここで紹介したものもいくつかはいっているし、こういうのがぼくの好みなんだなと改めて思ったし、そういうのを評価する賞というのに共感しきり。将棋パズル雑談と推理将棋は前回はわりと易しくて全問正解できた。そうだ、フェアリーランドも初めて全問正解を達成。これはうれしい。

 今月の1作は、最初に書いた高校21渡辺直史氏作13手詰。A図が初期局面でB図が12手目まで進んだところ。違いは26香が攻方から玉方に変わっているだけだ。そのおかげで1手目では詰まない46角成という手で詰んでしまう。1手目と13手目の局面で違いは香車の向きだけ、そして1手目も13手目も同じ46角成という完璧な構成。驚くしかない。

 

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詰将棋パラダイス2021年5月号 高校21 渡辺直史氏作
(A: 出題図, B: 最終1手前の局面)

 

2021年8月10日 (火)

インタビュー不要

 東京オリンピックが終わり、またコロナ自粛中心の日常がもどってきた。ここ札幌は、オリンピック閉幕に合わせたかのように連続真夏日が途切れて気温が急降下し、今日は日中の最高気温が17度台という肌寒さなので、ひときわ一区切り感が強い。

 連日のライブ中継に一喜一憂し、手に汗握りながら観戦できなくなったのは寂しい気もするが、それ以上に押しつけがましい人間ドラマだの感動物語を見なくてすむのはありがたい。なかでもぼくの嫌いなのは試合直後のインタビューだ。特に敗者については今回もアメリカの競泳メダリストがメディアに配慮を訴えたニュースがあって、ネットでも好意的なコメントが並んでいたが、まったく同感だ。さらにいえば試合直後のミックスゾーンでのインタビューなど勝者に対しても不要だと思う。談話が聞きたければ後から落ち着いてインタビューすればいいので、興奮冷めやらぬ生の声というだけで中身のともなわない言葉にどれだけ価値があるというのだろう。アスリートはパフォーマンスがすべてであり、試合中にこそすべてが表出されているのだから、結果がどうあれ試合後の息が上がっているときに引き留めてまで陳腐な質問するのはやめたらどうかと思う。

 

2021年8月 8日 (日)

男子マラソン

 今日は男子マラソン。いやあ大迫劇場だったな、といいたいところだけれど、これはやっぱりキプチョゲの一人舞台だった。圧巻というか別次元というか、なんでラストまであんなに軽々と走り切れるのだろうか。ゴールしても涼しい顔で、もう1周くらい走れそうな余裕だった。トップが独走だったので、レース的には4人で最後まで競った2位争いの方がおもしろかった。最後の最後で3番手と4番手だったオランダのナゲーエとベルギーのアブディがケニアのチェロノをかわして銀と銅をとった。ナゲーエがアブディにしきりに声をかけていたのが、2人は同じソマリア出身で同年齢で一緒にトレーニングしている仲だということを、あとからネットニュースで知った。テレビ解説が増田明美さんだったら中継中に教えてくれただろう。

 大迫は一時8位まで落ちてから、頑張って2人抜いて2位集団まで16秒差まで追い上げたものの、届かなかった。3位との差は41秒。メダルの背中が十分見えるところまで追っての6位は立派だ。ゴール後のインタビューで100点満点だと胸を張っていたが、さもあろう。これで現役引退とのこと、まさに有終の美を飾ったといっていいだろう。他の日本人選手は中村が62位、服部が73位とまったく振るわなかった。体調が万全ではなかったのかもしれない。1年遅れで新型コロナ禍という予期せぬ状況で、レースに向けてコンディションを保つのも大変ではあったろう。それでも強い選手はきちんと走って勝つ。アベベ、チェルピンスキーに続く3人目の五輪2連覇、キプチョゲすごい。

 昨日今日とテレビに映る緑豊かな北大構内はやはり美しい。カメラアングルが固定されているのか3周回っても同じような景色ばかり映っていた気もするが、それでも帰省も母校訪問も自粛させられている中、テレビの前で懐かしく観ていた卒業生も多かったことだろう。

 

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男子マラソン公式リザルト(一部、Tokyo2020webサイトより)

2021年8月 7日 (土)

女子マラソン

 朝起きてテレビを見たら注目の女子マラソンはもう中盤に差しかかっている。あれれ、というのはもちろん冗談で、昨夜にスタート時間が1時間繰り上げになるというニュースは知っていた。しかし、選手の中にはもう寝ていたという人もいるというのに、前夜になって急遽早朝のスタート時間の繰り上げを決めるというのも前代未聞のひどい話だ。予想以上に札幌に気温が高いので、「世界陸上競技連盟(WA)のメディカルチームのアドバイスを踏まえ、WA、国際オリンピック委員会(IOC)、東京2020組織委員会において協議を行い」決めたのだそうだ。しかしこの猛暑は昨日今日始まったことではなく、少なくともこの週末までは安定した晴天が続くという予報が出ていたのだから、もう少し早く決められなかったものか。五輪本体の開催問題もそうだったけど、どうも決定権のある主体がどこにあるのかがわからない。お互いに腹の探り合いをして、責任回避ばかりしているように見える。スタート時間から逆算して周到にスケジュール調整しているだろうに、振り回される選手はたまったものではないだろう。

 そのマラソンはやはり高温のせいか記録的には振るわなかったけどケニア勢がワンツーフィニッシュ。日本選手は一山が8位入賞、鈴木が19位、前田が33位に終わった。陸上女子はトラックの中長距離種目で若手が自己ベスト連発して入賞という頑張りを見せていただけに、ちょっと物足りない気もするが、マラソンに関しては現状こんなものなんだろうな。過去の栄光がまぶしすぎるだけで、なんせ前回の入賞は2004年のアテネ(野口1位、土佐5位、坂本7位)だっていうんだから、一山よくやったというべきか。さて明日の男子はどうなるかな。明日は予定通り7時だからスタートから見られるな(笑)。

 

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女子マラソン公式リザルト(一部、Tokyo2020webサイトより)

2021年8月 6日 (金)

猛暑日その3

 その3がくるとは思わなかった...わけではないな。この分ではもう1回くらい来そうだなとは思っていた。それが今日だ。しかも今朝は最低気温が25 ℃を下回らない熱帯夜で、これも今夏は3回目とのことだ。ひと夏に猛暑日3日、熱帯夜3日はたぶん記録だろう。真夏日連続記録も今日でちょうど17日と1924年に並んで観測史上1位タイとなった。明日には記録更新となるんだろう。

 その記録的な暑さの中、昨日今日と札幌でオリンピックの競歩競技が行われた。今朝の男子50キロは朝だからまだしも、昨日の男子20キロと今日の女子20キロは夕方16:30開始だったからさぞかしハードなレースだったろう(17時の気温が昨日は30.1 ℃、今日は31.1 ℃)。テレビでところどころ観ていたけれど、朝はともかく夕方のレースは沿道にびっしり人垣ができていた。観戦自粛などといっても強制力がない以上こうなることは目に見えていたよな。明日からのマラソンはどうなるんだろうか。

 そんななか心に残ったのは、昨日の男子20キロで優勝したイタリアのスタノ選手。自分がゴールしたあとで、ゴールラインにとどまって2位の池田選手、3位の山西選手のゴールをおじぎして迎えていた。池田選手はそのまま行き過ぎてしまったけど、山西選手とは抱き合って健闘を称えあっていた。ゴールしてしまえば敵味方はない。悪条件の中同じ競技を競い合った仲間へのリスペクトが感じられていいシーンだった。

 

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渇水して草が茂っているあいの里公園のトンネウス沼

2021年8月 4日 (水)

記録的高温少雨だった7月

 札幌管区気象台から「北海道地方7月の天候」が発表された。これを見ると全道的に記録的な高温少雨だったことがはっきりわかる。

 月平均気温が過去最高だったのが10地点で、札幌は1877年の統計開始以来これまで最高だった1955年の23.7 ℃を0.2度上回る過去最高の23.9 ℃(平年比+2.8度)。
 月降水量が過去最少だったのが9地点で、札幌は同じく1877年の統計開始以来これまで最少だった1883年の9.6 mmを2.1 mm下回る過去最少の7.5 mm(平年比8%)。
 月間日照時間が過去最長だったのが10地点で、札幌は1890年の統計開始以来これまで最長だった1982年の265.7 hを19.6 h上回る285.3 h(平年比170%)。

 真夏日日数というのはこの記録にはないが、This Week In Sapporo(道医療大和田研のデータ)によれば15日間というのは2000年以来22年間で最多だった。これまでの最多は2012,2017年の7日だったので2倍以上の更新となる。その真夏日、7月20日(29.9 ℃)に一度途切れた後は8月にはいっても続いていて、今日(8/4)までで15日間連続となっている。この先1週間(8/5-11)の最高気温の予報は、33, 34, 34, 32, 30, 31, 31となっており、この分で行くとこれまでの最長記録という1924年の17日間連続の更新はほぼ間違いなかろう。

 2021年は、新型コロナ禍やTokyo2020はおくとしても、酷暑の年として記録にも記憶にも残りそうだ。

 

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2000年以降の札幌の7月の気温(This Week In Sapporoより)

2021年8月 3日 (火)

北大構内入構制限(8/7,8)

 昨日、所用があって札駅近辺に出かけてきたら、北大南門からまっすぐ北海道庁へ向かう西6丁目通にずらりとフェンスが設置されていた。そういえばここがマラソンのコースなのだった。前日の日曜日にリハーサルがあったからそれに合わせて設置されたのだろう。なんだかんだいっていよいよ女子マラソンの7日まであと4日、駅前通りを使う競歩はもう明後日だ。

 それにともなう交通規制についてもあちこちで頻繁に周知されているし、無観客といっても規制のしようのない沿道の観客についても観戦自粛が呼びかけられている。周回コースとなる市中心部はそもそも歩道を狭くして立ち止まれないようにするらしいが、気になったのは北大構内の規制だ。お知らせのパンフを見てもライトグリーンで塗られた北大構内は数カ所の横断規制以外特段注意書きが書かれていない。一見すると自由に入って観戦できるように見えてしまう。これまずいんじゃないだろうか。

 新型コロナ禍によって現在北大は行動指針「レベル2:制限(中)」が適用中で、大学関係者以外はそもそも入構制限されているはずだ。今回のマラソン当日も、大学webページのお知らせには、8/7,8の5:00-11:00は大学関係者も研究・教育業務のある場合を除き入構は控えるようにとのことで、いわんや大会関係者以外の一般市民の入構はご遠慮願います、とある。おだやかな表現だが、本音としては禁止にしたいところだろう。もっと積極的に周知すべきでは。警備の厳しそうな市内中心部を避けて、観戦者が多数参集なんてことにならないといいけど。

 

2021年8月 1日 (日)

まん防ふたたび

 暑い7月が終わって暑い8月が始まった。今日も真夏日、何も変わらない。でも明日からは変わる。何が変わるかというと、まん延防止特別措置が適用になる。もう、はあ~としか思えない。北海道としてはこれまで3度も適用要請しているのに政府の承諾が得られず遅くなったとか、数字的にはもう緊急事態宣言レベルだとか、まあいろいろ言ってるが、もうどっちでも変わらないんじゃんとしか思えない。北海道に限ったことではないが、何度もいろいろ出したり引っ込めたり、今が何でどういう規制になっているのか逐一理解している人ってどれだけいるのだろう(ちなみに前回のまん防が解除になったのは7月11日)。

 今回のまん防は札幌市に関しては厳しくて、終日飲食店の酒類提供が原則禁止となった。8月いっぱいお酒は家で飲みなさいということだ。ワクチン打ったら飲みに行こうなと友人と楽しみにしていたのがこれでまた延期だ。市営施設も原則休館とのことでどうなるかと案じていた図書施設は子どもたちのおかげで休館を免れた。ありがとう子どもたち。しかし、そもそも普通は会話しない図書館は人数制限すれば感染リスクは皆無だと思うが。

 

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札幌市の図書館のお知らせページ

 

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