詰将棋パラダイス2021.12月号
詰将棋パラダイス12月号、到着日は11月30日。結果稿は9月号分で、詰将棋学校は短12以外は解けていたはずとみると、なんと中15と高12でまさかの誤解。中15は単なる変化手順の見落としでの変別解で弁解の余地なし。高12は桂打ちを防ぐための飛中合は見えたのに二段飛車を見落とした。一段だと取ってしまえば桂が打てるのに、飛車取っても使い道ないしという思い込みが間違いのもとだった。う~ん相変わらず粗忽すぎる。まだ2ヶ月分の結果が出てないのにここでこんな失点するようでは年間500点が危ういぞ。といってももうすべて解答は出してしまったのでどうしようもないが。
詰パラ読者なら知る人ぞ知る福村努さんという雲の上の解答強豪がいて、なんと12年連続(だったと思う)詰将棋学校を全題正解という大記録をもっておられる。年間250題だから12年間3000題連続正解したわけだ。解図力も解図力だけど、この間ひとつのミスもなく解答を書いて送るというすごさ。到底人間業とは思えない。ただただ尊敬するしかない。棋力や解図力が及ばないのはいかんともしがたいが、そのうえこういうつまらないミスをしているようではお話にならないな。
9月号には「透明駒入門」発刊記念作品展があって、その結果発表も本号だ。これはまたこれで驚きの結果だったのだが、長くなるのでそれはまた別エントリにしよう。他はフェアリーランドは10題中8題正解、推理将棋は3題中2題正解で、まずまずというところ。他に目を引いたものとしては、「国士無双」というネーミングのデパートの5番が、なんと13種移動合作品だと知ってびっくり。ふつうは7種合だけど移動合なら成駒の合駒もできるから全部で13種という仕かけ。それで国士無双とはピッタリだ。まさに無双の作品でもちろんぼくなんぞには自力では解けないけれど、こういうのが解けたら感動も一入だろうな。解いた人がうらやましい。
今月号は年末恒例の短編コンクールがあり、今年は9手詰が50題出題されている。このくらいの手数だと大体はさくさく解けて気持ちいい。50人の作者のうち15人は昨年のコンクールの上位者がシードされているはずだけど、あれあの人がいないなと気づいた。調べてみるとシード者のうち4人の作品がなかった。いろいろ事情もあるのだろうが、いつもおもしろい仕かけを見せてくれる作者だけにちょっと残念だ。
今月の1作は表紙作品にした。表紙詰将棋の結果発表は他コーナーより1月早いので、10月号の相馬康幸氏作15手詰。右左右とリズムに乗って銀不成を繰り返す軽い趣向作。いたって易しくすらすら解ける。とかく難しいものが評価されがちだけど、詰将棋の楽しさは難易度ではないのだよと教えられるような小品。
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