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2022年3月29日 (火)

語音聴力検査

 加齢性難聴で補聴器のお世話になっている母を、ここしばらくとみに聞こえが悪いので耳鼻科に連れて行った。難聴には伝音性と感音性があって、中耳より外の伝音が原因の伝音性難聴は補聴器によって100%回復するが、加齢性難聴の原因であるより内側の感覚機能低下による感音性難聴は100%回復は難しいというようなことは、これまでも知っていた。しかし、今回普通の聴力検査のほかに語音聴力検査なるものがあることを初めて知った。
 今回受診したのももとはといえば、難聴だとしても大声で話せば聞こえるはずなのに、なかなか話が伝わらないのが変だなと思っていたのが原因だ。語音聴力というのは音自身の聞こえではなく、単音節語音の弁別能力のことで、普通の1000 Hzや4000 Hzの純音ではなく、実際にアとかウとかの語音を聞いて聞き取り能力(語音明瞭度)を検査する。やってみるとそれがほとんどできていないことが分かった。
 音自体の聞こえも低下しているのは事実だが、それ以上に語音の聞き取り機能が低下しているので、大声出してもあまり効果がない。なるほどなあと腑に落ちた。治療のしようはないが補聴器を調整すればある程度は回復するらしいので、それでなんとかするしかないが、なかなか難聴というのも奥が深いものだ。母どころかぼく自身ももう高音域の聞き取り力が低下しているし、今後はそんなことにもなりかねない。はあ、老々介護で教えられることが多いな。

 

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