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2022年4月13日 (水)

営業係数

 JR西日本が4月11日に「ローカル線に関する課題認識と情報開示について」というニュースリリースを出した。今一つわかりにくいタイトルだが、中身はというとすでにあちこちのメディアで報道されているように、輸送密度2000(人/日)以下のローカル線の営業収支の一覧表だ。すでにJR北海道を始めとする三島会社では公表されているが、ここへきて赤字路線の整理に前向きなJR西日本では初めての公表とのことだ。そのなかに輸送密度など利用状況だけでなく収支率や営業係数などの数値も載せられていて興味深い。ローカル線の存廃問題が論じられるときに、最近は輸送密度が持ち出されることが多いが、国鉄時代はもっぱら営業係数が尺度だったので、ぼくのようなオールドファンにはこちらのほうがなじみ深い。

 元データだと比較しづらいがタビリスには営業係数ランキングとして整理された表があってわかりやすい。これをみると、営業係数のトップは芸備線東城~備後落合間の25416で、木次線(出雲横田~備後落合)6596、芸備線(備中神代~東城)4129、芸備線(備後落合~備後庄原)4127と続いている。営業係数というのは平たく言うと100円の収入を得るのに要する経費のことだから、100を超えると赤字ということになる。25416というのはとんでもない数字だ。というか5ケタの営業係数は初めて見た。ちなみに日本一の赤字線で名前を売った北海道の美幸線の廃止直前(1984年度)が4731だったそうだから、一部区間の収支とはいえいかにすごいかがわかる。営業係数が1000以上の区間は14あってそのほとんどが輸送密度も400以下だ。いやあこれは厳しいだろうなあ。

 

 220413
営業係数1000以上の14区間(タビリスの表より)

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