編入試験
昨日行われた棋士編入試験第三局、里見香奈女流五冠が狩山幹生四段に敗れて〇勝三敗となり、不合格が決定した。残念。ただでさえ難しい短期決戦、新進気鋭の新四段陣5人から3勝するのはなかなか難しい。しかも里見さんは女流トップ棋士だから、自分のタイトル戦を戦いながらの日程だ。準備に割く時間とて限られるだろう。初戦に勝てばもしやとも思ったが、その初戦の相手が絶好調の徳田拳士四段だったのも不運だ。現役のプロ棋士だってこの5人に勝ち越せる人はどれだけいるだろうと思わないでもないが、これはそういう決まりなのだから仕方がない。
いつも思うのだが、将棋ってどうしてこんなに男女差が大きいのだろう。囲碁もトッププロはみんな男性だけど、女性が男女の区別のない一般棋戦で優勝したり、タイトル戦のリーグ入り一歩手前まで勝ち上がったりしている。テレビのNHK戦も女流枠が4人(将棋は1人)あって結構善戦しているし。体力差のあらわれるスポーツならともかく、頭脳戦でこんなに極端に差がつく理由がわからない。医学部入試では女性の合格者が増えすぎないように裏工作をしたりしているくらいなのにだ。たぶんこれはシステム的な問題も大きいように思う。
女流将棋界で里見五冠と並ぶ二強のもうひとり西山朋佳ニ冠は、奨励会三段リーグで14勝4敗の好成績を納めながら、順位による頭ハネで惜しくも四段プロ入りを逃したのは記憶に新しい。少なくともこの2人は実績も実力も十分女流のつかないプロ棋士に値すると思うし、いたずらに障壁を上げるのではなく男女差なく門戸を開いてすそ野を広げ、後に続く若手をどんどん育成していく方が得策だと思う。囲碁では仲邑菫三段の活躍がもてはやされているが、そういうのが普通になって話題にもならなくなるくらいでないと。将棋界はいつのことやらだな。
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