「3密」は遠く
今年の流行語大賞の候補が発表されて、もうそんな時期なのかと慌ただしい気がする。なんて言ってみただけで、毎日が日曜日の暇爺はちっとも慌ただしくはないのだが。当地では、「BIGBOSS」とか「きつねダンス」が取り上げられたとかで話題になっていた。そういえば昨年の流行語大賞は「3密」だったよな、と調べてみたらそれは一昨年で、昨年は「リアル二刀流」だった。一方、清水寺の坊さんが揮毫する今年の漢字も、「密」は一昨年で、昨年は「金」だった。オリンピックの年だからね。つまり、3密回避などと騒いでいたのは一昨年のことで、昨年はもうそれが当たり前になっていたのか。それが今年はどうなったかというと。
こんな話を持ち出したのは、ソウルの繁華街・梨泰院の細い路地で起きたハロウィン事故を思い出したからだ。もう一週間前のことになるが、群集雪崩によって156名もの死者が出た。原因だの対策だのがいろいろ言われているが、何より衝撃的だったのは事故直前の現場の俯瞰写真だ。すごい人込み。中にいる人は自分の周囲以外は見えていないのだろうけど、上から見ると事故以前にとても恐ろしくてこんな中にはいられないなと思う。密集も極まれりだ。3密回避、ソーシャルディスタンスという概念はどこに行ってしまったのだろう。
コロナ後の日常などとよく言われる。コロナ禍の生活を経験してしまうと、もうそれ以前のライフスタイルにはもどれないのでは。手をよく洗うとか、公共施設ではマスク着用するとか、不要不急の会合はやめるとか、そういう身についた公衆衛生上望ましい習慣は、定着していくのだろうなと漠然と思っていた。それがこの写真だ。コロナ前となんら変わらない。「3密」は一昨年の流行で、昨年は当たり前になり、今年はもう忘れられたというわけだ。
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