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2022年11月25日 (金)

ローカル線輸送密度2021

 ちょっと前のことだが、JR各社(東海を除く)の各線区の2021年度の輸送密度が公表された。全国359区間の数字ランキングというのがタビリスにまとめられていて興味深い。小さい順すなわち赤字の大きい順でいうと、1位が只見線(会津川口~只見)の21だが、これは災害によるバス代行が続いている数字なので参考値とすると、実質の1位は2位の芸備線(東城~備後落合)の13、次いで3位が木次線(出雲横田~備後落合)の35、4位に陸羽東線(鳴子温泉~最上)の44、5位に根室線(富良野~新得)の50と続く。以下17位までが輸送密度100以下の超赤字線区だ(下表)。

 JR北海道の線区は5位の根室線に続いては、16位に留萌線(深川~留萌、輸送密度90)がランクインしている。赤字赤字と話題になることの多い北海道の鉄道だが、実はワースト17のうちに2線区しかない。それも5位の根室線の区間は1位の只見線同様災害による不通区間のバス代行区間を含んでいるから、参考値扱いだ。とすると北海道の実質ワーストは16位の留萌線ということになるが、この区間はすでに石狩沼田~留萌が2023年3月、深川~石狩沼田が2025年3月に廃止することが決まっている。さらにいえば5位の根室線も廃止に向けた協議が進行中だ。つまりワースト17にはいっている2線区いずれも近い将来の廃止が決定している。

 北海道以外のローカル線で廃止に向けた協議にはいっているところはないことを考えれば、北海道がいかに先行しているかがわかる。つまりローカル線赤字問題は実は北海道よりも本州各社において深刻化しており、今までそっちがあまり表立って問題化していなかったのは単に会社の体力差なのだろう。ただし北海道以外でも赤字が突出しているJR西の芸備線3区間(2、11、14位)、木次線1区間(3位)は、見直しに向けた問題提起が始まっているし、いずれJR東の各区間でもそういう動きが起こるだろう。

 この夏には国交省が赤字ローカル線問題を議論する「鉄道事業者と地域の協働による地域モビリティの刷新に関する検討会」での提言をまとめるなど、国としての方針が示されつつあり、今後の赤字ローカル線の帰趨は予断を許さない状況といえる。なんか国鉄末期の赤字線大量廃止時代の再来を思わせないでもない。あのときは実際に廃線になったのはほとんどが北海道と九州で、本州各線はだいたいが3セク化して今に至っているのだが、こんどはどうなるか。
 ただ私見をいわせてもらえば、鉄道の必要性というのは単なる収支計算だけでは計れない部分があると思う。ある区間だけみて利用者が少ないからといって、沿線自治体だけの協議会で存廃を議論しては大計を誤ることになりかねない。今さら国の管理下にもどせとはいわないまでも、国が主導権をもって将来計画をすすめるべきだろう。

 

221125 
輸送密度100以下の線区(タビリスより)

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