二度読み
数日前に話題にした「ゴミと罰」。読み終えて感想を書き、ブクログに登録しようとして、あれ。すでに登録済みとなっている。変だなとみてみると2013年8月5日に読み終えている。そこで初めて気づいた。昔読んだんじゃん、これ。全然覚えていなかった。ぼくは粗忽者なので、以前にも一度読んだ本をまた買ったり借りたりしたことは何度かあるが、そういうのは読んでみると気づくものだ。今回のように読み終わって感想を書いてもまだ気づかないというのはさすがに記憶にない。
いや記憶にないだけかも。ブクログに登録してある分などたかだかここ13年ほどだし、それ以前に何十年もの間読んだ本の記録は散逸している。当然記憶もあやしい。まあこういうのは割り切るべきなのだろうな。しかし、インパクトのある作品だったらさすがに覚えているだろうから、忘れてしまうほどしょうもない作品だったわけで、そのしょうもない作品を時間かけて二度も読んでしまったというのはなんだかなあ。
せっかくなので2回分の感想を並べてみた。上がブクログ登録済みのもの、下が今回書いてお蔵入りしたもの。いかにどうでもいい作品かがわかって落ち込む。
2013年8月5日★★★☆☆
主婦ミステリ?そんなジャンルあったかな。家庭ものというわけではないし、ご近所ものか。主人公のジェーンと相手役の隣家のシェリイの他に6人の近所の主婦が登場。そのさなかに派遣掃除婦が掃除中に殺されるという事件が起こる。通り魔殺人でないとしたら、犯人はこの界隈の住人、というわけで警察そっちのけでジェーンとシェリイが探偵のまねごとを始める。その過程で次々に明るみに出る意外な事実。
もっとも怪しくない者を探せという定石通りの結末はあまりに見え見えで、そこへいたる筋道もあまり感心しない。ユーモアミステリというほど笑わせてくれるわけでもなし、万事に中途半端。名作をもじったタイトルも浮いてるとしか思えないんだけど。
2022年11月21日★★★☆☆
人を食ったタイトルは原題の直訳というから振るっている。私生活を嗅ぎ回っていた派遣掃除婦が殺されるという事件だから内容とも合っているし。最近老人施設だの地方大学だのの狭い社会でみんな知り合いの中での事件を、警察そこのけで住人が首を突っ込んで突っつきまわすと、いうストーリーを立て続けに読んだけど、これもまさにそのパターン。ここでは主婦が主役で奥さんたちが警察を尻目に、独自の捜査に乗り出す。終わってみれば、あ、やっぱりねというお約束の犯人で、丸見えとはいわないが伏線も弱いし、ミステリとしては平凡。というか何度も書いているように、こういうのは素人探偵たちののん気な警察を巻き込んだドタバタが読みどころなのだろう。シリーズものだから連続ドラマみたいなお手軽ものというわけだ。
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