雪の季節
冬に雪の降る話を書いてもしようがないが、それでもやはりこれはなあ。
クリスマス前の12月23日に降った大雪で、宗谷本線名寄~稚内、石北本線上川~北見が現在も不通。それどころか少なくとも27日までは運転見合わせで、それ以降も目途が立っていないということだ。この区間を走る特急7往復を含む全列車が運休となっている。
今回の雪は気温が高かったので湿った重たい雪で、そのために除雪作業が一層困難になっている。雪国の人ならよく知っているように乾雪と湿雪はまったく別物で、気温の低い北海道で通常降る乾いたさらさらの雪なら、30センチやそこら積もっても雪かきに造作はないが、湿った雪が同じだけ降ったら重くて大変だ。新潟や北陸の人はどれだけ大変だろうかというのがニュースを見ていつも思うことだ。
幸い並行する高速道路や主要国道はすでにすべて開通しているから、人の移動や物流には影響が少ないだろうが、これから年末の繁忙期にかかることもあり、関係者は夜を徹して復旧に努めているのだろう。しかし、JRはこれだからだめだというのは当を得ていない。今回の不通区間はいずれも人跡まれな過疎区間であり、そもそも線路に側面から近づくことができない。除雪ははしから線路伝いに少しずつするしかないので、恐ろしく手間がかかる。しかも輸送密度の低い過疎区間なので、要員の配置された中間駅がほとんどない。たぶん宗谷線は音威子府・幌延、石北線は遠軽しかないのでは。とても迅速な対応ができる体制ではないのだ。
こういうことを見越してあらかじめ設備や人員を手当てしておくこともどだい無理な話だ。
手間ひまかけて復旧したとして、そこを走る列車に乗っている乗客なんて微々たるものでしかない。赤字企業としてはとても優先順位を高くはできないだろう。国が除雪する立派な国道を走るバスで十分では、となるのも無理からぬ話だ。何度も書くように、そもそもこういう鉄道の管理運営を一企業に負わせるのは無理な話なのだ。国家の軸となる幹線で廃止できないというのなら、国が責任をもって管理すべきだろう。
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