たかが3分
JR・民鉄各社の来春ダイヤ改正ニュースについてのタビリスのランキング記事がでていて、全貌を把握するには恰好だ。北海道は大したことなかったけど、全国的にみるといろいろあるものだ。なかでぼくが感心したのが、13位にランクされている「のぞみ」速達化だ。順位が低いので注目度的には大したことないのだろうが、こういうちょっとした努力の積み重ねはすごいものだと思う。
特に、東海道新幹線は前の東京オリンピックの年の開業だから、もう58年も前のことだ。そんな昔の規格で、とっくの昔に引退してしまった丸っこい頭の0系車両で最高速度210キロ運転を前提につくられている。その後につくられた区間よりも勾配や曲線がきついので高速化が難しいとされていたが、技術の進歩は著しく、いまではN700系車両が最高285キロ運転をしていて、東京~新大阪を2時間22-30分で結んでいる。来春改正でこのうち2時間30分運転の17本を3分短縮して2時間27分にするとのこと。話題性となる最速時分の短縮ではないし、遅い方の列車についてしかもたった3分で、利用者にはほとんど意味がないだろうに、この努力。Wikipediaにあったこれまでの速達化の歩みの表をみて、こういう少しずつの積み重ねに賭けるJR東海の執念みたいなものに、感嘆を禁じ得ない。
新幹線のもっとも象徴的なドル箱区間ということもあるだろうけど、かたやJR北海道の特急は高速化追求による車両事故のおかげで、速度抑制による安定運行にシフトしてしまって、もはや速達化努力は放棄してしまっているかのようだ。もちろん安全が第一であることは論を俟たないが、キハ285系の試作車新造即廃車に見られるように、覇気すら失われてしまっているようで悲しくなる。
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