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2023年1月

2023年1月31日 (火)

2023.1月の総括

 1月の総括。例によって雪の話を書くと、今朝9時時点のあいの里観測点の積雪深は66 cmで、平均値(73 cm)より少なく、昨年値(121 cm)のほぼ半分だ。累計降雪量は303 cmで、平均値(319 cm)、昨年値(368 cm)と比べてもずいぶん少ない。1月の降雪量は170センチほどで、昨年は250センチだったからほぼ2/3だ。というか昨年が異常に多すぎたので、平均値もそれによって押し上げられているので、これがほぼ平年並みといっていいだろう。一方で、気温の方はというと今年は寒い。特に1月下旬の札幌は今日まで8日連続最低気温が-10 ℃以下で、何十年ぶりかのことだという。

 昨年は2月の大雪で都市機能がマヒして大変だったので、その教訓からか今年は除雪体制の動き出しが早くなった。札幌では例年この時期から始まる町内会のパートナーシップ排雪が、トップをきってうちの近所から始まった。昨年は当初予定より遅れに遅れて結局3月後半という、もう今さらいいよという時期だったのが今年は1月半も早い。あまり早いと逆にせっかく終わってからまだまだ雪が降って元に戻る、ということにもなりかねないのだが、それはしかたがない。

 ただこのパートナーシップ制度、費用の半額を町内会負担ということで各戸なにがしかのお金を払っているのだが、それは札幌市の話で旭川市は無料なのだと聞いた。当然のように負担金を払っていたが、考えてみたら市道の排雪なのだから市の負担でやるべきものだ。そのために市税払っているんだから。除雪費を10億円上乗せすれば市民負担ゼロにできるという話だから、札幌もなんとかしてほしいな。4月に地方選挙あるんだし。

 ともあれ、今週末は立春だし、家の前がきれいに排雪されてあと4週間ほどの辛抱だ。

 1月の記録 (12月比)
  エクササイズ日数 30 (+10)
  走行距離 (換算km) 126.2 (+31.1)
  総エクササイズ (Ex) 162.6 (+34.0)
  体重 (kg) 66.9(+1.0)
  体脂肪率 (%) 16.6 (+0.2)

 

230131 
排雪作業中 

2023年1月30日 (月)

なぜ花は咲く

 昨年9月に咲いたばかりのコモチランがまた花茎を伸ばして花をつけた。本来冬から春が花期で、うちでもこれまで咲いたのはいつも今頃の季節だ。なので不思議はないのだが、ではなんで昨年は季節外れの秋に咲いたのだろう。そういえば昨年の春は咲いていないので、それが遅れたということなのかもしれないが。

 コモチランというのは不思議な植物で、根元にタマネギのような大きな塊茎があって、その横側が球形にふくらんで分離し子球が落ちるという栄養生殖をする。それが旺盛なので鉢の親株の根際が子球だらけになる。ただしその子球はそのままでは休眠状態で発芽しない。ただころがっているだけだ。考えるに、自分の生育を邪魔しないように親株が何らかの発芽阻害物質を出しているのではなかろうか。何かの拍子に遠くへころがっていけば発芽できて子孫を増やすことができるように。

 そう思っていたら、昨年くらいから親株の脇の子球からどんどん芽が出てきて大きく伸びるようになった。ふーむ、親株の勢力が弱まって子球が負けないようになったのか。季節外れの花を咲かせてからたった4ヶ月でまた花をつけるというのも、生育状況の悪化による有性生殖の活発化とも考えられる。もともと丈夫な植物で、鉢植えにしたままずいぶんほうってあり、水はともかくほとんど肥料もやってないし、冬はあまり日も当たらないのによく育つものだと思っていたが、そろそろ親株は寿命なのかもしれないな。

 

230130 
ふたたびの花

2023年1月28日 (土)

アイスキャンドル2023

 また町内会のアイスキャンドルナイトがやってきた。
 人が集まるイベントではないので、コロナ禍にも欠けることなく毎年続いている。例年同じ時期に同じようにやっているので、昨年はどうだったなとか思い出しては、過ぎた一年に思いをはせる。今年もけっこう雪が降っているが、昨年の写真と比べてみるとやはり昨年の多さには負けるな。昨年はそのうえ2月にドカンと二度降ったのだから大変だった。
 2月といえばロシアのウクライナ侵攻が始まってほぼ1年になる。昨年はそんなことになるとは思いもせずに灯をともしたキャンドルに、今年はどうか戦火が収まりますようにと願わずにはいられない。

 

230128 
平和な一年に

2023年1月26日 (木)

以布利海岸遍路道ごみ拾い

 突然なんのこっちゃと思われるかもしれないが、いい機会なのでMJBぢぢいさんのブログを紹介しておくことにしたい。

 正式な名称は「低級遊民MJBぢぢいのブログ」で、「ごみ拾いとお遍路とボランティア・時々鉄道と鉄蓋のブログです」と副題(説明?)がついている。これだけだといかにも怪しげで近寄りたくない感じをひしひしと受けてしまうが、内容はいたってまともで、ほぼ四国歩き遍路にまつわる話だ。ブログ主氏は西条市の62番札所宝寿寺の近くにお住まいの方で、詳細かつ膨大なお遍路情報が満載なうえに、何より当人のお人柄か読んでいてとても楽しい。歩き遍路を志す人、四国遍路に興味のある人にはぜひ一読をおすすめしたい。というか、遍路界?では有名な方らしいので、ぼくなどがこと改めて紹介しなくても、知ってる人は知ってるのかもしれないが。

 ブログ説明にもあるように、お遍路のかたわら地域のごみ拾いボランティアにも精を出されていて、それがまた頭が下がる熱心さなのだが、今回の告知は、足摺半島の付け根の東側にあって歩き遍路道の一部にもなっている以布利浜の清掃奉仕の企画だ。以布利浜はぼくも歩いたところで、確かにごみが散乱していたのをおぼえている。近くにいたらぜひ参加したいところだが、さすがに当地からは無理なので、近在の方やちょうど通りかかる方がおられればぜひご協力を。

 

230126 
以布利浜(MJBぢぢいさんのブログより)

 

2023年1月25日 (水)

この冬一番

 昨日から今日にかけて大寒波が襲来して、ニュースでこの冬一番この冬一番と連呼してしきりに警戒をよびかけている。京都近辺では電車が長時間止まったり、高速道が渋滞したりと大きな影響がでているようだ。京都なんかは雪の降るところだろうに、想定以上だったということなのだろう。なんせこの冬一番だから。

 年明けの大雪のときにもたしかこの冬一番の寒気とかいっていたが、今回はそれを越えるということなのだろう。しかし冬はまだまだ終わっていないので、この冬一番かどうかはまだわからないじゃないか。単にこれまでで一番というだけのことだ。この次、さらに強い寒波がきたらまたこの冬一番と騒ぐのだろうが、今回ほどではないけど警戒が必要な寒波がきたらなんというのだろう。この冬二番というのだろうか。

 北海道は今日から明日にかけてがピークのようで、当地も今日は一日中強風が吹いて午後からは吹雪模様になっている。近所の小学校も軒並み休校だ。そんななか市内中心部に近いところにある孫の幼稚園でイベントがあって親以外も観覧可能だというので、重度の孫馬鹿であるうちの爺婆も行く気満々だったのだが、強風による地吹雪でときおりホワイトアウトする悪天のため、残念ながら参加は断念した。午後のニュースをみていたら近くの教育大の裏を通る国道337号が吹雪で通行止めになっていた。下の画面はあいの里公園の北東角のT字路(337号と道道112号の交差点)から南方を見たところだ。たしかにこの冬一番ではある。

 

230125 <br/>HTBニュースより

2023年1月23日 (月)

どうなる津軽線

 こんどは津軽線だ。東北地方には昨年8月の集中豪雨で被災していまだに不通のままという区間がいくつかあるが、そのうち復旧のめどが立っていないのが米坂線とならんでこの津軽線。不通区間の蟹田~三厩間が、輸送密度が98という閑散区間であることもあって、復旧工事をするかどうか、今後のあり方について沿線自治体とJRとで協議の場が設けられるということだったが、その会合が先週18日に行われた。復旧には6億円がかかる見通しで、鉄道を維持する場合は費用はJRが負担するものの、その後の線路維持管理については沿線自治体にも負担してほしいという意向のようだ。今回の会合にはJRと青森県、外ヶ浜町、今別町の関係者が出席して行われたそうだが、先行きどうなることか。

 ひとつ気になるのは、津軽線はもとの津軽海峡線の一部であり、旅客列車以外にJR貨物の貨物列車も走っていることだ。今回問題になっている蟹田から先も中小国を経て新中小国信号場までが津軽線区間で、そこから分岐した先木古内駅までの在来線区間がJR北海道の海峡線だったはずだ。万が一蟹田~三厩間が廃止になると蟹田~新中小国(信)間が宙に浮いてしまうので、そこは何らかの救済措置がとられるだろう。つまり並行在来線存廃問題での函館線五稜郭~長万部間と同じ問題だ。この場合、新中小国までJR東の路線として残すのか、あるいは蟹田~新中小国間をJR北に移管するのか、どうなるのだろう。もちろんまだ廃止になると決まったわけではないけれど。

 

2023年1月21日 (土)

忠実な

 忠実な、といえば忠実な羊飼い。あの皆川達夫さんの「バロック音楽の楽しみ」のテーマ曲が脳内を流れる。だけど羊飼いが忠実とは誰に対して忠実なのだろう。忠実ということばは、召使とか家臣とかが、上役に対して誠実無比であるというイメージがある。人には限らず犬でもそうか、忠犬ハチ公なんてのもまさにそうだ。忠とは真心であり、忠誠、忠心などを想起するからだろう。

 英語でいうとfaithful。そう思っていたら、今読んでいるMolecular Biology of the Cellの中に、ある形質が遺伝的に次世代細胞に引き継がれるというところで、何回か修飾語にfaithfullyとでてきて、ん?と思った。クロマチンのヒストン修飾がDNA複製後の娘細胞にもそのまま引き継がれるみたいなところだ。正確に間違いなく同じ形でという意味なのだろうが、それをfaithfullyと表するのはちょっと違和感がある。忠実なということばに人間的な意味を感じてしまうからだ。無生物がいったい誰に忠実なのか。

 つまりfaithful(ly)は、即物的に正確無比にという意味で、人間関係に限らず広く一般的な語なのだろう。そういわれれば、日本語の忠実なも、原典に忠実な翻訳とか、楽譜の指示に忠実な演奏などと、無生物相手に用いられることもあることに今さらながら気づいた。人間臭い意味合いというのはぼくの誤った思い込みだったのか。これまで論文を書くときなど、何かに対して細部まで正確にという場合にfaithfullyの語が思い浮かんでも、いやこれはニュアンスが違うなと却下していた。あれは別におかしくはなかったのかもしれない。分子生物学の勉強をしているつもりなのに、意外な気づきがあって改めて目を見開かされることも多い。いくつになっても人生は勉強だな。

 

230121 
忠実な羊飼い、1737年の初版の表紙(Wikipediaより)

2023年1月20日 (金)

キハ183系ラストラン

 この3月ダイヤ改正をもって引退するJR北海道の気動車特急キハ183系のラストランの運転計画が発表になった。30年以上にわたって北海道の主力特急車両として活躍してきた183系の引退に当たっては、いまこそ輝け北のキハ183系としてこれまで第1~4弾のキャンペーンが展開されてきたが、その第5弾でおそらくは最終回となるだろう。

 ニュースリリースによると、一般向けの運転は次の通り。長年北海道中を駆けめぐった車両だけに3方面に運行される。「おおぞら」で釧路へも走っていたのに、そっちは設定されていないのはなぜだろう。

・3月25日(土) 「北斗」 札幌→函館(海線経由)
・3月26日(日) 「ニセコ号」 函館→札幌(山線経由)
・4月1日(土) 「サロベツ」 札幌→稚内
・4月2日(日) 「サロベツ」 稚内→札幌
・4月9日(日) 「オホーツク」 札幌→網走
・4月10日(月) 「オホーツク」 網走→札幌

 最後のオホーツクだけ土日からずれているのは、その前日の金土に別途団体列車が企画されているせいだ。編成は北斗、ニセコ、サロベツがグリーン車1両を含む5両、オホーツクのみグリーン車3両を含む5両という豪華編成。この4月10日が最後の営業運転となる。G車3両を含む5両編成なんて前例あるのだろうか。しかも1,2両目は復刻塗装車両だ。こうなると最後の特別編成はともかく、ハロハハハの5両分くらいはどーんと編成色を揃えてほしかった気がする、というのはないものねだりか。

 ぼくは183系というと、デビュー時は先頭が非貫通型高運転台フォルムだったこともあって、大好きな82系を駆逐した悪役というイメージが強かったが、その後はすべて82系類似のボックスタイプの前面貫通型になっているので、今では逆に拳骨型の281、261系よりは親しみがある。しかしこれはまた沿線は大騒ぎになりそうだな。鹿なんぞと衝突したりせずに無事に運転終了してくれるといいけど。

 

230120 
最終日は豪華編成(JR北海道ニュースリリースより)

 

2023年1月18日 (水)

鹿による列車支障

 昨日、ツイッターのタイムラインを眺めていたら、JR北海道列車運行情報【公式】のツイートで、鹿による列車の支障の報告がやたら多いのに気づいた。並べてみると、夕方から立て続けに以下の7本もあった。

・01月17日15時58分 配信
 石北線 丸瀬布~白滝駅間で、網走 12時35分発 旭川行き 特急大雪4号が鹿と接触した影響により、石北線の一部の列車に遅れが発生しています。

・01月17日16時13分 配信
 日高線 浜厚真~勇払駅間で、鵡川 15時12分発 苫小牧行き 普通列車が鹿と接触した影響により、日高線・室蘭線の一部の列車に遅れが発生しています。

・01月17日18時16分 配信
 石北線 白滝~遠軽間で 旭川 14時40分発 北見行き 特別快速きたみの列車前方に鹿が支障していた影響により、石北線の一部の列車に遅れが発生しています。

・01月17日19時50分 配信
 根室線 富良野~野花南間で、JR貨物の貨物列車が鹿と接触した影響により、根室線の一部の列車に遅れが発生しています。

・01月17日20時22分 配信
 室蘭線 虎杖浜~竹浦間で、東室蘭 19時39分発 苫小牧行き 普通列車が鹿と接触した影響により、室蘭線・函館線の一部の列車に遅れが発生しています。

・01月17日20時37分 配信
 函館線 仁山~新函館北斗間で、札幌 16時51分発 函館行き 特急北斗20号が鹿と接触した影響により、函館線の一部の列車に遅れが発生しています。

・01月17日21時03分 配信
 石北線 白滝~丸瀬布間で、旭川 17時05分発 網走行き 特急大雪3号が鹿と接触した影響により、石北線の一部の列車に遅れが発生しています。

 鹿による列車障害というと釧路方面とか宗谷線が多いと思ったけど、そちらはひとつもなくて全道に散らばっている。それにしても多い。毎日こんなにあるわけではないだろうが、この公式アカウントによる報告は、「30分以上の遅れが発生(または見込まれる場合)」という基準になっているので、そこまでいかない軽微な支障はもっともっとたくさんあるのだろう。JRでは12月から3月まで花咲線、釧網線の夕方以降の列車を鹿との衝突を防ぐため減速運転をしているくらいだ。

 沿線に鹿がどれくらいいるかというと、ねとらぼの記事が実態を記録していてすごい。ここにある動画を見ると、主客転倒というかまるで鹿の楽園を列車がおそるおそる通らせてもらっているという感じだ。こんなではとうてい正常運行などできないだろう。そういえば以前、宗谷線で車両前面に鹿を寄せつけないような周波数の音を出す装置を試験的につけていたことがあったけれど、あれはどうなったのだろう。昭和の天然物化学者としては、鹿の忌避物質を線路沿いに撒くってのはどうかとか思うけど、そんなことは誰でも考えるだろうし、うまくいかないのだろうな。JRとしても単独では維持できない路線に多額の鹿対策費用をかけるわけにもいかないし、頭の痛いところだろう。冗談抜きで鹿が路線の命運を制するなんてことになりかねない。

 

230118 
花咲線別当賀~落石間のようす(@103_Osakaさんのツイートより)

 

 

 

2023年1月16日 (月)

詰将棋パラダイス2023.1月号

 詰将棋パラダイス1月号、年明け早々の大雪による郵便遅配のため、到着は1月5日と例年になく遅かった。結果稿は10月分で、珍しく短大まで全題正解だった。短大の全題正解者に名前が載るのはたぶん2021年8月号以来だ。これは春からめでたいな。特に易しかったわけではなく、短16はややこしかったし、短20もずいぶん考えさせられたけれど、考えやすい問題ではあったと思う。どうにも手のつけようがないとなると、早々と白旗になってしまうが、これはもうちょっと頑張れば解けるなと感じさせられると、なんとかしようという気になる。そういうふうに作るのが作者の腕なのだろう。解いてみてどちらもうまいなあと感心、高得点がうなずける。

 推理将棋は2題、フェアリーランドは5題正解とまあまあだ。フェアリーの6番青木さんの安南ばか詰はおもしろかった。どうしてこんなことを考えつくのだろう、というか考えても作品に仕上げられるというのはほんとにすごいと思う。今月号には藤井聡太五冠の800号記念作品の結果も載っていた。これは11月号だったのでひと月早い。両題ともすこぶる好評だったが、詰パラには藤井びいきが多いことを差し引いてもむべなるかなだ。簡単そうに見えて思わず手を出したくなるが、どっこいなかなかうまくいかない。でも狭いところだし何か手があるはずとついつい時間を忘れて考える。そして最終的に解けてすっきりの解後感。まさに詰将棋を解く醍醐味だ。

 さて今年の1月号はあまり1月号っぽくない気がする。いつもなら新春特別懸賞みたいなのがあった気がするがそれもないし、ふだんの号とあまり変わらない。つい先々月に800号記念号があったので新年号まで手が回らなかったのかな。詰棋校はまた新年の解答競争が始まるが、2018年からまじめに解答を出し始めて5年が過ぎたし、昨年は息切れしてボロボロになったので、もう今年は点取り競争は止めることにした。解答は出すけれど、解けそうもない難解作に何日もうんうん考える時間の無駄はやめて、その分解いて楽しい作品をひとつでも多く解くことにしたい。そういえば、今月号の短1に藤井憲郎さんのお名前が。遺作だろう。さすがの軽快作でサクサク解ける。こういうのこそ解きたい。

 今月の1作はもうこれだろう。中20齋藤光寿氏作11手詰。この初形と持駒をみて引いてしまうところだが、作者があの齋藤奨励会三段となればきっと楽しい仕掛けがあるに違いない。まさに予想通りのおもしろさ。玉方の銀2枚と飛車、歩2枚をそれぞれ一マスずつ前進させれば、ずいと34銀の1手詰。さて5枚の持駒をどう使ってそれを達成するか。今年もこういう楽しい作品を期待してます。あ、三段リーグもがんばってね。

 

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詰将棋パラダイス2022年10月号中学校20番齋藤光寿氏作

 

2023年1月15日 (日)

今年は12分の1

 今年から公開大抽選会がなくなったという話だが、お年玉付き年賀はがきの当選番号が発表になった。昨年は14分の3という破格の当選確率で個人的に大いに盛り上がったが、今年はどうなるか戦々恐々だ。といっても、昨年より下がるのではという恐れではなく、昨年みたいに当たったらどうしようという恐れだ。昨年は、こいつは春からなどと浮かれていたら、縁起がいいどころではなく春先にとんでもない事件が勃発してえらい目にあった。どうやら運が向いたのではなく運を使い果たしてしまったようだ。しかし、たかだか切手シート3枚くらいで使い果たしてしまうような運って...。

 というわけで今年は当たりませんようにと念じていた。結果は12分の1。これでも100分の3の当選確率よりは2.8倍ほど高いが、まあこれくらいなら大丈夫だろう。だけど、改めていただいた賀状を眺めてみると、12枚しかないのに番号って偏るものだな。いや31や84が当選しなくてよかったよ。

 

230115 
1枚当選 

2023年1月13日 (金)

名誉教授

 久々に元の職場の事務方からメールがきていた。何かと思ったら、情報企画課からの通知で、名誉教授の身分で取得している情基センターの学内ネットワークIDが2月末で廃止されることになったとのことだ。昨今のネットワークへの不正アクセスの増加等への対処として、大学にもサイバーセキュリティ対策の強化が要請されていることによるものだ。なるほど。それは理解できる。名誉教授といってもきちんとアカウントの管理ができる人ばかりではないかもしれないし、危なっかしいので整理したいと思っても無理からぬところだ。

 だいたいが名誉教授というものは、ほんとに何の意味があるのかよくわからない身分だ。教授として5年以上在籍さえすれば誰でもが資格がある。もちろん顕著な教育・研究業績がある者とかいう審査項目があるのだが、他の部局は知らずぼくのいた部局では実際に申請して断られた話など聞いたことがない。定年退職した教員のほとんどが該当することになるから、どれだけの数がいるのやら。石を投げたら当たるくらいいそうだ。5年務めただけで名誉社員だの名誉会員だのにしてくれる組織などほかにあるのだろうか。そんな人たちにセキュリティリスクを負ってまで過剰のサービスをする必要はない。

 ぼくもアカウントはもっているが実際に使ったことは皆無だし、廃止されても実害はない。それとは別に図書館のリモートアクセスサービスは便利に利用させてもらっているが、こちらは情基センターのIDとは別なので、そちらは従前通りということで安心だ。名誉教授の恩恵というのはぼくにとっては図書館のインフラを在職時同様に使わせてもらえることに尽きる。そういえば写真入りの身分証というのをもらったけど、何に使うんだろう。

 

 230113
使途不明のプラスチックカード

2023年1月11日 (水)

2022年の一冊

 恒例の前年読んだブクログ登録本の振り返り(→2021年版2020年版2019年版)。

 2022年に読んだ本は計100冊(実数)。すべて紙媒体で、上下巻をまとめた実タイトル数でいうと80タイトルになる。2021年は96冊で69タイトルだったから、少し増えてかろうじて100冊をクリアした。内訳は以下の通り(カッコ内は前年比)。

 総冊数 100(+4)
 タイトル 80(+11)
  ★5 10(+1)
  ★4 25(-2)
  ★3 41(+8)
  ★2 4(+4)
  ★1 0(0)

 ★5個をつけたのは次の10タイトル。毎年書いているように、これは2022年にぼくが読んだというだけで、出版年月とは関係ない。古い作品も新しい作品もまじっているので、客観的な比較の意味はなく、個人的なものだ。

座席ナンバー7Aの恐怖(セバスチャン・フィツェック)
ヨルガオ殺人事件(アンソニー・ホロヴィッツ)
ストーンサークルの殺人(M・W・クレイヴン)
風の万里 黎明の空 十二国記 4(小野不由美)
図南の翼 十二国記 6(小野不由美)
プロジェクト・ヘイル・メアリー(アンディ・ウィアー)
黒牢城(米澤穂信)
塞王の楯(今村翔吾)
のぼうの城(和田竜)
鬼神の如く: 黒田叛臣伝(葉室麟)

 このところ評価が甘くなっているようで、昨年同様冊数のわりに★5個が多い。一旦甘めに★5をつけてしまうと、その後似たような本を読んだときに、相対的に引きずられてしまうということがあるかもしれない。今年でいうと後半に立て続けに読んだ歴史ものがまさにそうだ。黒牢城が悪いというわけではないが、あれが★5ならこれもだなとなって4冊がランクインした。しかしどれも感心したのだからまあいいか。ただ、こうして並べてみるとやはり葉室麟が抜けているなとは思う。
 まとめ読みした十二国記はどれもおもしろく、ここには2タイトルだけ選ばれているが、壮大絵巻ひとまとめで評価すべきものかもしれない。全部合わせてなら文句なく★5だろう。
 それに比してミステリ系が相対的に不振だ。常連のスティーヴン・キングがないし、ジェフリー・ディーヴァーもない。好きでたくさん読んでいる北欧ミステリもひとつもない。水準は高いが今一つ突き抜けたものがないのかな。
 さてベストワン選び。2022年度junkchem大賞は「プロジェクト・ヘイル・メアリー(アンディ・ウィアー)」で決まり。一粒で二度おいしいまさかの展開にあれよあれよと引きずられてゆく。そして笑いあり涙ありで読んでいて元気が出る抜群の読後感。ほんとこの作者はうまい。

 

230111 
2022年に読んだ本(ブクログより)

 

2023年1月10日 (火)

パズル通信ニコリ181号

 先月10日に届いたパズル通信ニコリ181号。予告通り税込み1210円に値上げされた。泣かされたのがなんといってもシャカシャカ7のジャイアント。何回破綻してやり直したことか。注意深く一からやり直しているのに同じところで行き詰まる。もうできないかと思った。一点一画を揺るがせにできないのは当然なのだが、随所にトラップがあって、思い込み見切り発車がまったく通じない。注意の上に注意を重ねてなんとか最後の大海原が埋まったときには感動した。いや参りました。これが懸賞問題というのだから大変だ。しかしこれ難易度が泣き顔レベルだけど顔バッテンだと思う。

 懸賞問題ではないが着順発表問題のヤジリン4もけっこうおもしろかった。少し変わった考え方が必要ということだが、平行ラインの読みでこういうことできるんだ。顔×ほど難しくはないと思うけど。ヤジリンは全マス埋めなきゃならないので、矢印の少ないところの手筋がいろいろあってまだまだ新鮮だ。顔×といえばあとは波及効果6で、こちらは恐る恐る取り掛かったわりにはあっさり解けて拍子抜け。難易度判定てのは難しいな。

 今号の大盛りは美術館。黙々と解く地味なイメージがある。大判のは見落としが恐いが、小さいのはやさしいと思っていたけど、8,9なんかは結構考えさせられた。奥が深い。あとの定番パズルはそれほど難しいのはなかった気がする。久々登場というキンコンカンは新鮮で楽しめた。もう少しこういうマイナーパズルも取り上げてほしいと思う。マイナーパズルといえばパズルBOX15が夏までに出るという告知があった。昨夏に出なかったのでどうしたのかと思っていた。楽しみだ。

 そういえば、鍜治真起さんの評伝「すばらしい失敗」をいま読んでいる。つくづくニコリは変わった雑誌だなと思う。数独がオリジナルじゃないのは知っていたが、三本柱のもうひとつカックロもニコリ発祥じゃないんだ。スリリンは確かニコリオリジナルのはず。埋もれていたパズルに光をあてて時流に乗ったというか、パズル人口を掘り起こしたのだ。直販オンリーで配本書店が限られているうえに、誌面にまったく広告がない。よくやっていけるものだと思うが、競合類誌が絶無という完全独走態勢なのがすごい。

 

230110 
ニコリ181号

2023年1月 8日 (日)

新線開業予定2023

 昨年もやったので、今年もタビリスの記事から新線開業予定をまとめてみた。
 2022年は西九州新幹線(武雄温泉~長崎)という久々に大きな新線開業があったが、というか新線開業はそれだけだったのだが、今年は以下のように4区間もある。

 〇3月18日 相鉄・東急新横浜線(羽沢横浜国大~新横浜~日吉、10.0 km)
 〇3月18日 JR西東海道線支線地下化(豊崎~福島、2.7 km)
 〇3月27日 福岡市営地下鉄七隈線(天神南~博多、1.4 km)
 〇8月??日 宇都宮ライトレール(宇都宮駅東口~芳賀・高根沢工業団地、14.6 km)

 2020年、2021年は新線開業ゼロだったことを思えば、今年はなかなかの当たり年だ。しかしその内容をみてみると、いずれも都市圏の通勤路線でぼくのような地方在住のいなか者にとっては、言っちゃ悪いがどうでもいいところばかり。全然ワクワク感がない。
 たとえば、筆頭にある新横浜線。前から話題になっているので知ってはいたが、今一つピンと来ない。改めてネットワーク地図をみると、これまでは横浜駅で接続していた相鉄線と東急東横線を短絡する直通ルートがつながって、相鉄線から東横線を経てさらに東京メトロ副都心線を通って東武東上線とか、東京メトロ南北線や都営地下鉄三田線とかと壮大な直通運転が始まるとのことだ。これは人の流れが一変しそうなインパクトあるな。地元の人にとっては一大改革なのだろうが、よしでは乗りに行こうと勇みたつ気にはあまりならない。まあそのうち機会があったらね。
 他の3線もしかり。なかでは宇都宮ライトレールはちょっと行ってみたい気がするかな。宇都宮は行く機会のないところで今まで1回しか行ったことがない。そういえば市内の公園にEF57の全国唯一の保存機があって、一度見たいものと思っている。宇都宮行くなら新幹線だけど、函館までが遠いのがどうにもネックだ。頼みの新幹線延伸は大幅に遅れそうだしな。

 

230108 
新横浜線ネットワーク(東急電鉄ニュースリリースより)

2023年1月 6日 (金)

吉見宏さんの訃報

 正月早々悲しい知らせが。北大副学長の要職にあった畏友吉見宏さんが、1月2日に亡くなられた。突然のことで驚きしかない。記事では病気療養中だったと書かれていたので、そんなばかなと北大時報(広報誌)のバックナンバーを見てみたら、11月号には元気そうに公務をこなしておられる写真が掲載されている。急なご病気だったのだろうか。

 吉見さんとは専門が違うので大学での接点はほとんどなかったが、もう30年くらい前に当時のパソコン通信NIFTY-Serveの鉄道フォーラムで知り合って、何度かオフ会でも顔を合わせて以来しばらくおつきあいさせていただいた。そういえば、3年前までラジオ番組の解説者として出演されていた話は以前のエントリに書いたことがある。以前からヨーロッパ都市のトラムなどLRTに造詣が深く、長らく札幌LRTの会の会長を務められている。札幌市電はといえば、環状化は達成されたものの、懸案の札幌駅延伸は現市政下では実現望み薄になってしまっているが、ぜひ新幹線駅前に乗り入れるLRTを見せてあげたかったな。

 ぼくは、たしか7,8年前の在職時に全学の予算関係の会議で偶然顔を合わせて、久しぶりですねと立ち話したのが最後になってしまった。享年61歳、まだまだ若いのに残念でならない。謹んでご冥福をお祈りします。合掌。

 

230106
札幌LRTの会『延ばそう市電!新幹線に直結!』パンフレットより 

2023年1月 5日 (木)

卯のつく駅

 昨年の「寅」に続いて干支のつく駅さがし、今年は「卯」。
 卯のつく駅でまず思いつくのは卯原内(うばらない)駅。というかこれしか思いつかなかった。それどこ?といわれそうだが、卯原内は旧国鉄湧網線の駅で、湧網線は1987年3月に廃止になったから当然今はない。能取湖をぐるっと回る網走の近くだ。今の地図を見ると湖岸に卯原内という集落があって郵便局も学校もある。わりと大きな駅だったのだろう。湧網線の列車に乗って通ったことがあるけれど、残念ながら降りたことはない。

 現存する駅はないものかと資料を調べてみて卯之町(うのまち)駅をみつけた。ああ何で思い出さなかったのだろう。こっちの方がずっと有名だ。愛媛県にある予讃線の駅。旧宇和町の中心で古い町並みが観光地になっている。現在は西予市の代表駅であり、特急宇和海をはじめ松山~宇和島間のすべての列車が停車する主要駅だ。山間に開けた盆地で八幡浜側も宇和島側も急勾配の登りになっていて鉄道の難所でもある。卯之町には四国43番明石寺があるのでお遍路歩きのときももちろん通ったし、ひとつ松山寄りの北宇和駅が区切りの駅だったので、2016年秋の第6期を歩き始めるときに卯之町駅で下車している。そうだったか懐かしい。卯之町、いい名前だ。最新の駅名事典をもってないので手元の資料では卯はそれだけだ。

 兎はひとつも思いつかないが、山形鉄道フラワー長井線にその名も白兎(しろうさぎ)駅があった。ここは旧国鉄長井線時代に乗ったけど前後の羽前成田とか蚕桑とかは見覚えがあるが、白兎駅は全然記憶にない。それもそのはず3セク化されてから1989年12月の開業だ。といってもブームに乗ったキラキラネームとかではなく、ちゃんと白兎という昔からの地名が近辺にあるらしい。長井線、しかし地味だ。乗ったことはあってもどんなところかまったく覚えていない。しいていえば、今泉駅近くの米坂線共用鉄橋だな。その米坂線今泉~坂町間は昨年8月の大雨被害で現在も不通であり、復旧の目途が全く立っていない、というか被害の全容把握すらできていないそうだ。兎年の間になにか進展があるだろうか。

 

 

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卯之町駅(photoACより)

2023年1月 3日 (火)

3年ぶりに...

 学び直しも大事だけど、正月三が日くらいはのんびりしないとな(毎日が正月という話も...)。というわけで例によって箱根駅伝をテレビで観戦。今年はあまり波乱もなく坦々と終わってしまった感がある。駒沢優勝。2位が頑張った中央、青学が途中8位まで落ちてどうなることかと思ったが最後には3位にはいったのはさすが。今年は繰上げスタートがなく終わるかなと思ったが、最後の鶴見中継所が惜しいことになった。専修大だったかあとほんの少しだったのにかわいそうだった。

 しかし、テレビで見る沿線の観衆は、もう以前とまったく変わらず鈴なりの人だかり。3密とかソーシャルディスタンスという言葉は、もう死語になってしまったのだろうか。ここのところのイベントはすべて、「3年ぶりに行動制限のない」という冠詞がつくようになって、年末年始の帰省ラッシュも旧に復したかのようだ。新型コロナの感染状況が劇的に改善しているとも思えないが、もう見切り発車してしまったのだな。こうなったらもう元には戻れない。

 それにしてもテレビで見る湘南路は2日とも快晴で陽光がまぶしく、いったいどこの世界だろうと思ってしまう。この時期の表日本と裏日本(昔はこういう言い方をしたよね)の格差をまざまざと見せつけられる。さて、家に閉じこもってテレビばかり見ていては体がなまるから、外へ出て雪かきでもするかな。当地は昨夜から約30センチの降雪があって、家の前の道路はご覧の通り。3年ぶりに雪のない冬ってのはないものかね。

 

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 家の前

2023年1月 2日 (月)

学び直し

 今年の目標は「学び直し」。

 昨年は1年で約100冊の本を読んだ。そのまとめはまた別に書くとして、後半になってやたらとどうでもいいような似たようなドタバタミステリを立て続けに読んで、さすがにこれではいかんのではないかと思った。エンタメだと思えばヒマつぶしには恰好とはいえるけれど、そもそも毎日がヒマだからといって先行き限られた時間しかない老人がこんな駄本ばかり読んでいてどうするよ。年を取るにつれ体力が低下するのはいかんともしがたいが、このうえ頭までボケてしまっては正真正銘のボケ老人になってしまう。自分はラクかもしれないが、そうなって周囲に迷惑をかけるのは本意ではない。人間いくつになっても勉強する姿勢を持ち続けねばだめだろう。

 そんなことをつらつら考えていると、ちょうどクリスマス前にマイナポイントの先乗り分15000円分が入金されたという知らせが届いた。おお、これで自分にクリスマスプレゼントを買おう。何かいいものないかなとあれこれ探しているうちに見つけたのがこの「Molecular Biology of the Cell, 7th. ed.」。昔の学生時代には新しい学問であった分子生物学を体系的に学ぶ機会がなく、現代生命科学には必要不可欠なこの分野の知識がぼくには圧倒的に不足している。そんなわけで、この訳書「細胞の分子生物学」の古い版(たしか3版)は在職時にいつも手元において折に触れて利用させてもらっていた。いつか通読して勉強したいものだと思っていたが、なかなかそんな時間がなく過ぎてしまった。遅きに失したとはいえ、今がよい機会ではないか。

 ちょうど原著第7版が2022年7月に刊行されたばかりで、ペーパーバック版であるInternational Student Editionがアマゾンで14850円で出ていた。値段もあつらえたかのようにぴったりだ。これは買って勉強しなさいというお大師様のお導きに違いない、と速攻でポチったのが今日届いた。新しい教科書を手にするときのワクワク感を久々に感じられてうれしい。

 

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ピカピカの一年生 

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