2022年の一冊
恒例の前年読んだブクログ登録本の振り返り(→2021年版、2020年版、2019年版)。
2022年に読んだ本は計100冊(実数)。すべて紙媒体で、上下巻をまとめた実タイトル数でいうと80タイトルになる。2021年は96冊で69タイトルだったから、少し増えてかろうじて100冊をクリアした。内訳は以下の通り(カッコ内は前年比)。
総冊数 100(+4)
タイトル 80(+11)
★5 10(+1)
★4 25(-2)
★3 41(+8)
★2 4(+4)
★1 0(0)
★5個をつけたのは次の10タイトル。毎年書いているように、これは2022年にぼくが読んだというだけで、出版年月とは関係ない。古い作品も新しい作品もまじっているので、客観的な比較の意味はなく、個人的なものだ。
・座席ナンバー7Aの恐怖(セバスチャン・フィツェック)
・ヨルガオ殺人事件(アンソニー・ホロヴィッツ)
・ストーンサークルの殺人(M・W・クレイヴン)
・風の万里 黎明の空 十二国記 4(小野不由美)
・図南の翼 十二国記 6(小野不由美)
・プロジェクト・ヘイル・メアリー(アンディ・ウィアー)
・黒牢城(米澤穂信)
・塞王の楯(今村翔吾)
・のぼうの城(和田竜)
・鬼神の如く: 黒田叛臣伝(葉室麟)
このところ評価が甘くなっているようで、昨年同様冊数のわりに★5個が多い。一旦甘めに★5をつけてしまうと、その後似たような本を読んだときに、相対的に引きずられてしまうということがあるかもしれない。今年でいうと後半に立て続けに読んだ歴史ものがまさにそうだ。黒牢城が悪いというわけではないが、あれが★5ならこれもだなとなって4冊がランクインした。しかしどれも感心したのだからまあいいか。ただ、こうして並べてみるとやはり葉室麟が抜けているなとは思う。
まとめ読みした十二国記はどれもおもしろく、ここには2タイトルだけ選ばれているが、壮大絵巻ひとまとめで評価すべきものかもしれない。全部合わせてなら文句なく★5だろう。
それに比してミステリ系が相対的に不振だ。常連のスティーヴン・キングがないし、ジェフリー・ディーヴァーもない。好きでたくさん読んでいる北欧ミステリもひとつもない。水準は高いが今一つ突き抜けたものがないのかな。
さてベストワン選び。2022年度junkchem大賞は「プロジェクト・ヘイル・メアリー(アンディ・ウィアー)」で決まり。一粒で二度おいしいまさかの展開にあれよあれよと引きずられてゆく。そして笑いあり涙ありで読んでいて元気が出る抜群の読後感。ほんとこの作者はうまい。
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