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2023年2月

2023年2月28日 (火)

2023.2月の総括

 2月の総括。またまた雪の話を書くと、今朝9時時点のあいの里観測点の積雪深は86 cmで、平均値(91 cm)とほぼ同等、昨年値(131 cm)よりはずいぶん少ない。累計降雪量は439 cmで、平均値(464 cm)とこれもほぼ同等、昨年値(531 cm)よりは約1 m少ない。これだけみると今年は平年並みで、昨年が異常に多かったのだといえるのだが、だがしかし。札幌観測点の2月の降雪量が興味深い。今年は今日は降ってないので2月は計151 cm、昨年はというとこれがなんと141 cmだ。ドカ雪が降ってあれだけ都市機能がマヒした昨年2月より、平穏無事だった今年の2月の方が降雪量は多いのだ。

 降り方を見てみると、今年は10 cm以上降った日が9日あって最大が13 cm(4回)と平均的に降っているのに対し、昨年は10 cm以上降った日は5日しかなく、最大が32 cm、次が29 cm、23 cmと続く。つまりまとめて降ったのだ。しかも29 cmの翌日が32 cmだったので、2日連続だと61 cmという記録的ドカ雪だった。積雪深推移グラフをみても、今年は小刻みに降っては解けを繰り返しているのに、昨年はどかんと増えた山が2回あったのがわかる。単に月間降雪量の数字を比較しても雪対策にはまったく意味がないことがよくわかる。

 ところで、今日の札幌の最高気温は11.2 ℃。これまでの2月の最高値は1953年の10.8 ℃で、70年ぶりに記録を更新したそうだ。今後2週間くらいは高温が続く予報なので、雪解けがどんどん進みそう。もう春分まで3週間。早いとこ春がきてほしい。

 2月の記録、2月は短いので前月との比較はあまり意味ないが、エクササイズ量はほぼ横ばい。体重と体脂肪率だけは順調に増加している。体重はともかく体脂肪率はちょっと増えすぎの感があるな。ただ、このデータは古いヘルスメーターでの値で、新しく買った体組成計だと若干だけど違ってくる。相対的比較は同機種でやるべきなんだけど、毎日併用も面倒なので来月からは新しい方に切り替えよう。

 2月の記録 (1月比)
  エクササイズ日数 28 (-2)
  走行距離 (換算km) 117.4 (-8.8)
  総エクササイズ (Ex) 159.2 (-3.4)
  体重 (kg) 67.4(+0.5)
  体脂肪率 (%) 17.1 (+0.5)
 

 

230228 
札幌管区気象台積雪深推移(札幌市webページより) 

2023年2月26日 (日)

体組成計

 体組成計を買った。いまのヘルスメーターは体重と体脂肪率だけしか計れないシンプルなやつで、別に機能的にはそれで不足はないのだが、家人が最近値がおかしいのではと言い出した。別にそんな感じもしなかったけど、もう20年以上前の機種だし今は測定メカやアルゴリズムが改良されているらしいので、この際新調することにしたのだ。

 高齢化と健康志向の時代のせいか、この種の製品の充実度はすごく、各社各様の製品がたくさんありすぎて、何がどう違ってどう選べばいいのか皆目わからない。ので、どうせ大した違いはなかろうとヨドバシの売れ筋で手ごろにみえたBC-332Lを選ぶ。税込み8370円(+837ポイント)。ヘルスメーターがいつから体組成計という名前に変わったのか知らないが、確かに機能が充実している。この機種で測定できるとうたっているのは、体重、体脂肪率、BMI、推定骨量。筋肉量、内臓脂肪レベル、基礎代謝量、体内年齢となっている。

 う~ん、基本メカニズムは昔と変わっているわけではなく、要は電極に足をのせて微弱高周波電流を流して電気抵抗を測っているだけだ。デュアルモードで複数周波数による違いを見ているとか、データベース参照による独自のアルゴリズムとか、進歩している部分もあるけれど、所詮は電気抵抗値だけなので、体脂肪率はともかく筋肉量や骨量、内臓脂肪レベルなんてどうやって個体差を算出しているのだろう。各社のwebページをざっと見てみたけれど、抽象的な美辞麗句ばかりでどこも詳細な計算法は載っていないし、きちんとした計測値との誤差とか信頼性を担保する具体的データは一切ない。医療用機器ではないからそれでいいのだろう。体重と体脂肪率については今まで使っていた機種と比較することはできるので、少し併用して比べてみるとしよう。

 まあそんなで各種測定機能については期待していないが、ありがたいのはBluetooth接続でスマホアプリと連携できることだ。乗るだけで自動的にデータを同期してくれるので、記録する手間がかからない。これは便利。ただしデータの転送機能がないので、これまでのデータを蓄積しているエクセルファイルにインポートできない。いまどきのアプリでDropboxやLineなどと連携できないのはどうかと思うがな。せめてcsv書き出し機能くらいはつけてほしいものだ。

 

230226 
TANITA BC-332L

2023年2月24日 (金)

あれから1年

 ロシアのウクライナ軍事侵攻開始から1年。

 こんなに長く続くとは予想もしていなかった。それどころか1年経ってもまだまだ終息する未来が全然見えていない。

 どちらがどうという以前に、武力対武力の対決では1年経っても対立は解決しない。両国の人民は疲弊し、全世界は振り回され、儲かっているのは軍需産業だけだ。

 この結果を突きつけられて、なお軍備増強に突き進むのがどれだけ愚かなことか、人間はいつになったら気がつくのだろう。

 

 

230224
photoACより

2023年2月23日 (木)

北オホーツク100kmマラソン終了

 うすうす予想していたことではあったけれど、とうとう正式に発表されてしまった。道北の浜頓別町を中心に行われてきた北オホーツク100kmマラソンが、2019年の第9回を最後に終了する。新型コロナ禍で2020年から中止が続いていたが、今年は他のマラソン大会もほぼ元通りに行われるところが多いので、ひょっとしたらもう1回節目の第10回があるかなと期待していたのだが、残念ながらそれは叶わなかった。

 人口3000人ほどの小さな町に600人近くのランナーを集めての大会運営は、それでなくても毎年毎年大変なことだったろう上に、3年のブランクもあって、スタッフやボランティアの万全の運営体制がとれなくなったための苦渋の選択とのことだ。9回で終了してしまうのはいかにも惜しいし、町としてもおそらく第10回を開催したかったことと思う。その無念の思いが「志半ば」という実行委員長のことばにあらわれている。

 ぼくは2012年の第2回から2019年の第9回まで、四国遍路行のケガで参加できなかった2016年を除いて7回参加させてもらった。100キロマラソンは4つの大会に計16回参加しているから、そのうち半分近くがこの北オホーツクということになる。札幌から行くにもなかなか不便なところで、宿の確保にもいつも苦労させられたが、雄大な田園風景と町を挙げての温かい応援には毎回感動させられた。暑かったことも、暴風雨だったこともあったし、転んで右手を骨折しながら完走したこともあった。みんな懐かしい思い出だ。

 それでも素晴らしい大会に7回も参加できたのはとても幸せだったと思う。浜頓別町、実行委員会はじめ関係するすべての方々、町民のボランティアの方々、みんなに心から感謝の意を表したい。ほんとうにありがとうございました。

 

2023年2月21日 (火)

えほん図書館

 一度行きたいと思っていた札幌市のえほん図書館にやっと行ってきた。場所は地下鉄白石駅直結の白石総合庁舎の6階で、2016年に開館したばかりといいたいところだが、もう7年近くたつのか。でもまだまだ新しくきれい。すぐ隣が白石区民センター図書室だが、そちらとは入口から別で完全に独立している。

 行ってきたといってもわざわざ出向いたのではなく、本の返却・借り出しにいく孫娘のお供でくっついていっただけだ。子供向けの低い書架が並ぶ中は予想よりこじんまりとしていたが、それでも25,000冊の蔵書があるそうだ。館内では声を出して絵本を読むことができますとなっているので、あちこちに配されたイスに座って本を2冊ばかり読んでやる。その後、ちょうど午前の読み聞かせ会がはじまって、孫は楽しそうに聞いていた。

 こういう施設が身近にあって利用できる人はいいなと思う。地下鉄駅直結とはいってもうちからは結構遠く行きにくい。市内には各地区ごとに区民センターや地区センター図書室があって、おとな向けの本は結構充実しているし、web検索・予約と回送サービスで便利に利用させてもらっているが、こういう小さいこどもが自由に本を選び、声を出して本を読めるところというのはほかにあるのだろうか。各区にひとつとは言わないまでももう2,3個所あるといいのでは。

 

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エントランス

2023年2月20日 (月)

青函トンネル開業35周年

 今年は青函トンネル開業(1988年3月13日)から35周年にあたるので、JR北海道が開業35周年記念キャンペーンをやるというニュースリリース。同じ年に瀬戸大橋が開業しているので、そちらとのタイアップでJR四国との共同企画もある。内容詳細は開業記念日の3月13日にオープンする特設サイトで公開予定とのこと。35年とはいかにも半端な気がするが、イベントで盛り上げて少しでも収益につなげたいという赤字2社の思惑が一致したということなんだろう。

 それにしてももう35年になるのか。この日のことはよくおぼえている。ぼくはちょうどその前の年の3月末に2年間の在外研究から帰国、不在中に改築新装された研究室に2年ぶりに復帰して浦島太郎のような毎日が始まったのだが、その1987年4月は国鉄が解体されてJR各社が発足した大変化のときだ。そしてバタバタしたその翌年がこの青函トンネル開業だった。同年夏にお別れ運航していた青函連絡船に乗って、操舵室や車両甲板などを案内してもらったのも懐かしい思い出だ。

 いま40歳前後までの人は、物心つく頃にはもう青函トンネルや瀬戸大橋があったわけだ。それはもう見ている世界が違ってあたりまえという気になる。鉄道でいえば、いずれもがフル規格新幹線仕様でつくられていて、青函トンネルはかろうじて開業28年後の2016年3月に新函館北斗まで北海道新幹線が開通したものの、最終目的地である札幌へ行きつくのはまだ10年近く先の話だし、四国新幹線にいたってはいまだに予定すら立っていない。四国の年配鉄道ファンたちの嘆きがうなずける。まあいまの北海道新幹線だって内実は赤字ローカル線といっていいお寒い状況なので、四国新幹線ができてもどうなるかは予断を許さないところだと思うけど。時代が変わったということなんだろうな。

 それはともかく35周年おめでとうということで、JR北では記念入場券発売や記念パネル展が計画されている。ちょっと内容的にはしょぼい感じだが、これは第1弾となっているので今後さらに特設サイトでいろいろ企画が公表されていくのだろう。

 

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記念入場券(JR北海道ニュースリリースより)

2023年2月18日 (土)

当別のクラフトビール

 なんと、当別町にクラフトビールのマイクロブルワリー「Tobetsu Seven's Brewing」が誕生したというニュース。札幌で飲食店を営む方が、町内の空き家を購入して昨年11月から醸造を開始し、この1月から販売を開始したそうだ。記事に1月から販売が始まった4種類のビールとして写真が載っている。いずれも果物をふんだんに使ったフルーツビールという触れ込みで、記事には個々の説明がないが、ラベルを解読すると左から次のように読める。

 LAFRANCE BREW
 BERGAMOTTO & APPLE BREW
 COCONUT & PINEAPPLE
 MIXED BERRY BREW

 札幌市内では、酒のたなか(北区)ほか4ヶ所で販売しているそうな。酒のたなかってどこだ。1本750 mL、2530円とのこと。

 ぼくはフルーツビールは邪道とまではいわないが苦手なので、いずれもあまり食指をそそられない。すなおにピルスナーでも作ってほしいところだけれど、地域性を活かして差別化するためにはしかたないのかな。いまは現地では飲めるところはないようだが、せっかく当別で醸造しているのだから、太美の道の駅のレストランあたりで提供すればいいのに。あ、道の駅ではまずいか(笑)。

 

 230218
4種類のフルーツビール(北海道新聞DIGITALより)

2023年2月16日 (木)

袋とじ本

 懐かしい物に出くわした。
 袋とじ本といっても、某大手出版社の週刊なんちゃらのグラビアページの話ではない。しかしあれはなー。立ち読み防止という名目なのかもしれないが、伝統ある出版社の部数を伸ばしたいだけのための扇情的な企画にはあきれる。創業者は草葉の陰で泣いているだろう。

 話がそれた。そういう低次元の話ではなく、バリンジャーの小説本の話だ。昔、創元推理文庫の「歯と爪」を読んだのがこの袋とじ本。結末部が袋とじになっていて、封を破らないで返品すれば代金を返してくれるというものだ。ふつうのミステリでも途中まで読んで結末を読まずに返すということはありえないが、そこはバリンジャーだ。とうてい止められるはずもなく封を破って最後まで読んだ。期待に違わずおもしろかった。

 今回再会したのは、同じバリンジャーの「消された時間」。こちらはハヤカワポケットミステリの1冊でやはり同じ様式だ。これは図書館で借りたものなので当然封は切られているし、だいたいが古い本で返金有効期間が昭和34年となっている。読者への告知文を読むと、もともと原書がアメリカでこの返金保証という企画を始めたもので、それを邦訳版の出版社が踏襲しているのだとわかる。創元も早川もそういう愛すべき稚気があったのだな。上記某出版社とは大違いだ。

 ただしアメリカとは違って、本書では封を破らずに出版社まで持参したときのみ代金を返金するとなっていて、なかなか条件が厳しい。アメリカでは小売店で返金してくれたようだがそれもすごい話だな。しかし、神田の早川書房まで出かけて実際に返金してもらった人ってどれくらいいたのだろう。

 

 230216
表紙見返しのお知らせ

2023年2月15日 (水)

詰将棋パラダイス2023.2月号

 詰将棋パラダイス2月号、到着は2月1日。結果稿は11月分で、これで昨年の詰棋校分の結果が出そろった。高校の全解者に名前がないぞと思ったら、高24が解けなかったのだった。あの鬼のような配置のやつ。短大は2題無解で1題誤解と惨憺たる結果、まったく昨年の不調を象徴している。

 それより超難解作が出題されていて話題になっていた大学は全題正解者がたったの4人で驚いた、という話はすでに別エントリに書いたので割愛。もうひとつ驚いたのは大学院の岸本裕真氏作「幻日環」。龍追いの1サイクルごとに7種合が出現して、それを3回繰り返すという作品。趣向手順の組み合わせというのはよくあるので理論的には考えられるけれど、それを実現したというのがすごい。詰将棋の可能性はまだまだ広いのだなと認識させられた。

 今月は3ヶ月ごとの将棋パズルの月。前回はそれほど難しくなかったので無事に全問正解。81番は自然数で答えよというのにちょっと引っかかった。手数だから自然数に決まってるではないの。で、解答を見つけ出してハタと思う。37歩を王手で取らせないために38にひとつ下げればよいのだが、歩はバックできないので一旦と金にしてからもどすことになる。そうかわかった、これをたとえば整数で答えよとすると、マイナス1という答(1手前にもどす)がありうるので、それを排除するために自然数と指定してあるのだ。というようなことは解説に触れられていないので、たぶん考えすぎなんだろう(笑)。

 続く82番。できたできたと最初に考えたのが失敗図1のやつ。角銀桂の組み合わせばかり考えていてうまくいかず、発想を変えて飛金桂にしてみたらうまくいきそう。正解図の12金を94金にしたのを考えたが、あれこの金いらないのではと気づいて正解にたどりついた。12に駒配置というのがこういうトリックだとは。8月号で間違えたので年間正解はならなかったのが残念、というか予想通り年間全解者はいなかったのだ。

 推理将棋はなんとか1題だけ。それでも当選させていただいてありがとうございます。年間成績が発表されてないので手元で集計してみたところ、昨年の成績は36題中22題だった。6割かあ、なんとか月平均2題くらいは解きたいものだと思うが、実のところ先月の1月号は1題も解けなくて解答すら出せなかったので、今年も前途多難だ。あとはフェアリーランド、こちらは年間成績が載っていて、71題中51題正解でめでたく7割を超えた。素直にうれしい。

 さて今月の1作。11月号は例の800号記念号だったので、既存コーナーも力の入った好作が目白押し。そのなかで保育園の14番久保紀貴氏作5手詰。初手32角成に同飛は3手詰なので、同とか同銀ととるのだが、どちらでとっても5手できれいに詰む。すなわち変同(変化同手数)ということで、ふつうは嫌われて減点要因となるのだが、こういう趣向は別だ。手順の対比の妙、まさに一粒で二度おいしいというやつだ。

 

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詰将棋パラダイス2022年11月号保育園800手14番久保紀貴氏作

 

2023年2月13日 (月)

超難解詰将棋

 ああ、あれか、とピンときた方が多いかもしれない。詰将棋パラダイス2月号で結果が掲載されている昨年11月号出題の大学15番中山芳樹氏作49手詰のことだ。2月号の感想記事を書いていてどうもここが突出して長くなりそうなので、別エントリにすることにした(全体の感想は後日)。なにしろ結果稿で変化紛れの手順説明がほぼ2ページに渡っている。特に最初の10手くらいが難しいようで、たしかに手順を並べてみるだけでもどうにもならない感に圧倒される。ので、もちろんぼくなどに歯の立つ代物ではなく、以下は手順の解説などではなく単なる周辺の感想だ。

 ネットでもかなり話題になっていたのでどんなものかと思っていたら、正解者がたったの4名しかいなかった。これを多いとみるか少ないとみるかもさることながら、それ以上に驚きなのが数少ない正解者の短評だ。どの人をとっても、自信がないとか、変化が読み切れないとか、不詰み順があってもおかしくないとか、ばかりで自信をもって解答している人が皆無なのだ。

 こうなると逆に不安になる。はたしてそれ正解なのか。4人ともが同じ手順を解答していてそれが作者の作意順と一致しているのだろうから、それが正解とされているのだろう。だけど、解けなかったもっと多くの人がいるのも事実だ。詰パラの解答陣で常に年間満点近くを取っている猛者の中で解けた人が4人。作者を入れても5人。解けなかった人はもっともっと多いだろう。ひょっとしてそっちが正しくて、実は不詰という可能性はないのだろうか。

 というのは冗談で、もちろん作者は解答者よりももっともっと時間をかけて丹念に調べているだろうから、万が一にもそういうことはないだろうと思う。しかし、昔の詰将棋で発表当時は完全作と考えられていたものが、後年に不完全だったという例がたくさんあるのも事実だ。人間のやることなので完全ということはあり得ない以上、現代の作品でもそういうことがないとは言い切れない、と凡人のぼくなどは思ってしまう。真実は神様にしかわからない。

 いやいや、現代にはコンピュータというものがあり、さらに今やAI全盛の時代だ。それらを駆使して調べればそんなのは一発でわかるとも思う。実はぼくの手持ちのハードとソフトではこの作品は解くことができなかったのだが、もっと高性能のマシンで高機能のアルゴリズムを備えたソフトを使えば解けるのかもしれない。たぶん、誌上で懸賞問題として出題されている以上は、編集部や担当者の事前検討ではそういう確認がされているに違いない。だから作品の完全性は間違いないのだろう。

 ということを考えさせられるほど超難解作品であることは間違いないが、正解者が4名もいたというのも驚きだ。ただ、上には上がというべきか、たしか以前の作品で正解者ゼロというのもあったように記憶する。作者しか解けない、いや作者は作る方だから厳密にいうと解いてはいないのか。こうなるといったいどうなんだろう。それってパズルとして成立しているのかという気にすらなる。正解者がいないということは評価点も付かないので、好作か駄作かの評価すらできないということになる。単純に難解イコール好作とはいえないから、正解者がいないことをもって好作だということにはならないだろう。

 本作の評価点はというと、正解者全員がA評価の満点ということだった。解いてどのていどの達成感があったかは、解いていないぼくなどには想像もつかないが、おそらく圧倒されての高評価だったのではと推測する。この作者の中山氏は過去作も超難解作ばかりで有名な方のようだ。頭の中がいったいどうなっているのかのぞいてみたい気がする。

 

 230213
詰将棋パラダイス2022年11月号大学15番 中山芳樹氏作

2023年2月11日 (土)

パズルショップ・トリト

 これもぼくなどが改めて紹介しなくても知ってる人は知ってるのだろうけれど、ネットのパズルショップ・トリトで、また性懲りもなくニコリのバックナンバーを何冊か買った。いずれもニコリの直販ショップではすでに品切れになっているもの。ニコリは買取り制度をとっているので、売れ残りが版元に返本されない。つまり版元にすでになくなっても末端の書店には売れ残っている可能性がある。だからあちこち探す意味があるのだが、そうはいっても2018年くらい以前のものはアマゾンを含めほとんど見当たらない。そんななかでたまたま見つけたのがこのトリト。パズル屋さんのようだがニコリの出版物も扱っていて、よそでは手に入らない希少なものもまだ売っている。
 こんなふうにせっせと買い集めて、まだ手を付けていない冊子が20冊以上になった。どんどん新刊も出るというのに解き切れるのだろうか、それが問題だ...。

 

 230211
戦果の一部

2023年2月10日 (金)

大野島橋通行止め

 この大野島橋というのは、徳島県のJR徳島線阿波川島駅近くの吉野川分流にかかる県道237号線の橋で、四国遍路の遍路道でいうと10番切幡寺から11番藤井寺に向かうルート上にある。同じ県道にあってこれに続いて吉野川本流を渡る川島橋とともに、増水時には水中に没する潜水橋で、八十八ヶ所を歩くお遍路さんは誰しもが渡る橋だ。ぼくももちろん歩いた。
 その橋が、低級遊民MJBぢぢいさんのブログによると「大野島橋の橋脚が破損して路面が傾斜しているそうで、現在安全確保のため通行止め・調査と修復工事の検討中。すぐ開通するかもしれないし相当かかるかもしれない。今の段階では言えない。」とのことで2月8日19時から終日全面通行止めだそうだ。へんろ道保存協力会のページには、迂回路としては、「川島潜水橋を歩かれない方は、阿波中央橋を 川島潜水橋を歩かれる方は、県道2号線千田橋を渡ってください」となっている。
 潜水橋(沈下橋)は四国の風物詩のひとつだが、遍路道のメインルートで渡れるところはここしかないはず。八十八ヶ所を歩いて回るならはずせないスポットなので、通行止めは残念だ。川島橋は渡れるので千田橋迂回コースをおすすめしたい。

 

230210 
大野島橋(2014.6.6) 

2023年2月 8日 (水)

「北海道鉄道時刻表」終了

 いつも愛用させていただいているweb上の「北海道鉄道時刻表」のページが、今年の3月ダイヤ改正を反映せずに終了するとのこと。
 ネット上の鉄道の時刻表のページはいろいろあるが、道内に関してはぼくはこのページをいつも参照していた。シンプルで見やすいことと、使用車種や編成両数、発車番線、入線時刻などの情報が掲載されているためだ。今日たまたま参照して終了告知を見つけた。あくまでも個人の運営であり事情を読むと致し方ないのもわかる。残念だけどしかたがない。なお、時刻表以外のコンテンツは継続されるようだ。
 ついでに書いておくと、列車ダイヤについては「川崎界隈貨物事情資料室」のページのなかの「ダイヤ・時刻表」というコンテンツにお世話になっている。表題は川崎だけどなぜかダイヤは北海道内各線のが収載されていてとても便利だ。こちらはまだまだ更新されていくようなので、興味のある方はどうぞ。

 いつも便利に使わせてもらっているweb上のコンテンツは、公式のもの以外はみんな個人が好意で公開しているものばかりだ。無意識に当然のように利用しているが、ほんとにありがたいことだと思う。直接の恩返しはできないけれど、微力ながら自分で公開しているwebサイトが誰かの役に立つことで、回り回ってギブアンドテイクが成立していることになるのだろう。そう思うと最近は裏ページばかりで、表芸のページはもう1年以上も更新していないのが申し訳ない限りだな...(すみません)。

 

2023年2月 6日 (月)

横路孝弘氏逝去

 あらら、横路さん亡くなったんだ。

 横路孝弘氏といっても今の若い人はもうなじみがないかもしれない。代議士として旧社会党や後年の民主党での活躍はいうまでもないが、ぼくらにとってはなんといっても1983年から3期12年務めた北海道知事としての印象が絶大だ。その最初の選挙は、それまでの保守系堂垣内知事の引退に伴う保革の新人同士の争いで、共産党が独自候補を立てたので、推薦母体は社会党と革自連のみ、他の保守中道諸政党がすべて推す前副知事を僅差で破っての当選だった(話は逸れるが革自連て懐かしいな、中山千夏代表だ、いつのまになくなったんだったか)。この知事選では勝手連という勝手に応援する会が運動を繰り広げて、今でいう浮動票集めに一役買ったのだった。勝手連というものの発祥なのではないか。

 それにしてもあのときの選挙の熱気はすごかった。当時の横路さんは42歳、いまの鈴木知事と同じ年恰好だ。そんなに若かったのだ。2017年に政界を引退し、病気療養中だったそうな。享年82歳。ご冥福をお祈りします。合掌。

 

 

2023年2月 5日 (日)

簡素化駅舎

 築百年の駅舎がバス停同然に...、というJR四国が進めている駅舎簡素化の記事(有料なので一部しか読めない)。

 駅というのは鉄道の施設であるとともに、町のランドマークでもあるからこういう問題が起こる。経営の苦しいJR四国としては、老朽化した木造駅舎を改修して維持するよりもメンテナンスの簡単な簡易型に建て替えてしまいたいというのも理解できる。改修するとしても防火対策とか耐震補強とかバリアフリー化とか、この時代ならではの付随費用がかかって大変だろうし、駅員がいて切符を売っていた時代ならともかく、そもそも利用者が減ってバス停ていどしか利用されていないとすれば、バス停同然に改装しても非難されるいわれはなかろう。

 一方で、駅舎に愛着のある地域住民としては、脱力するようなアルミの箱が駅舎といわれても納得いかない、と思うのも無理からぬところだ。といっても現状維持するだけでお金のかかる話なので、費用負担をどうするかという話になるのだが、これはもう民営化された赤字会社の手に余るので、町の象徴として存続させるのであれば自治体に移管して維持管理してもらうしかないと思う。JR北海道もそうだけど、ほとんどすべてが赤字路線で、それも民営化で分社化継承時点からずっと赤字だったものを、いくら経営安定化基金だの優遇施策があったとはいえ、これから将来にわたって維持し続けるのは無理な話だ。できるところから地元で支えていくしかない。

 昔ながらの古い駅舎、ぼくも好きだし愛好家も多い。が、もう今の時代、駅としての役割は終わって歴史遺産としての意味しかなくなってるのだな。

 

230205 
四国のアルミ駅舎(朝日新聞DIGITALより)

2023年2月 3日 (金)

一ヶ月経過

 今年の目標の「学び直し」。まじめに進んでんのかいなと疑われないように途中経過報告を。ちょうど1ヶ月が過ぎて300ページを越えるところまできた。DNA複製のところで相同組換えの話がでてきたあたりだ。この本1400ページほどあるので全体の2割を少し超えたくらいだ。このペースでいくと5ヶ月くらいで読み終わる計算だが、もちろん一回通読するくらいで理解できるとは思えないので、再読三読くらいして今年中に終われば御の字だ。

 しかし、ここまででも何というか驚くことばかり。名前だけは聞いたことあるとか、知ってはいてもうろ覚えだったり、知識不足の分野だとは自覚していたけれど、正直言ってまったく知らなかったことの方がずっと多い。えーそうなの!と目が洗われることの連続だ。いやあ、こういうことをあらかじめ知っていたら、その昔ちんぷんかんぷんだった関連分野の研究発表なんかももっとずっと興味深く聴けたんだろうなと思うと、今さらながらずいぶん損をしていたんだなとつくづく思う。

 DNA複製だけみても驚くべき精巧な機構が組み合わされて、そのうえ何重ものエラー修復機構が備わっている。しかもそのシステムはアミノ酸、塩基、糖、リン酸というごく限られた数のパーツのみを組んでつくられている。驚嘆するほかはない。こんな精緻なマシナリーをいったい誰が考え出したのだろうと思ってしまう。どんなに精密な人工AIシステムだってこれに比べれば児戯のようなものだろう。これが簡単な有機化合物からなる原始スープから、生命の発生と途方もない進化過程を経てひとりでに最適化されてきたものだと。そんなこと信じられない。とうてい人知を超えている。全能の神が設計図を引いたに違いない。まだ20%か。こんなのは序の口でもっともっと驚くことがいっぱいあるんだろうな。

 

 230203
↑いまここ

2023年2月 1日 (水)

パズルBOX2

 これは思わぬ掘り出し物。ニコリ直販ショップで、倉庫整理で発掘したという古い在庫本が、限定販売というラベルで一括放出されていたうちのひとつ。残り一冊だったのをたまたま見つけて迷わずポチった。

 パズルBOXは親誌ニコリの別冊という位置づけで、2年に1冊くらいのペースで刊行されている。名前のようにとにかく多種類のパズルが詰め込まれたBOXで、たとえば現行のパズルBOX14には56種類ものパズルが収載されている。親誌にはほとんど載らないマイナーパズルを解ける唯一の機会といってもよい。その第2号というのだからどれだけ古いかというと、発売が2001年4月だからほぼ22年前だ。定価760円(税別)全74ページと薄いが、23種のパズルが収載されていて、バッグ、マックロ、ケイスケ、サムライン、キンコンカン、黒マスはどこだ、カントリーロード、やじさんかずさん、といった今ではとんとご無沙汰しているパズルが楽しめる。

 とっくに絶版になっているはずのものをこうして入手できたのはラッキーだった。こういうもう入手困難なバックナンバーもニーズがあると思うのだが、冊子体の復刻は無理でもデジタル化してデータ販売でもしてくれないかな。

 

 230201
掘り出し物

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